蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

追悼の祈り  (bon)

2012-03-12 | 日々雑感、散策、旅行
 昨日は、東日本大震災から丸1年を迎え列島は終日祈りに包まれた。 
マスコミはこぞって特集番組を組み、災害の大きさ、今なお大勢の方々の避難の状況、
その中で一年を経過しても遅々として進まないがれき処理や復興への課題を報じる一方、
それでも何とか立ち上がろうとしている個人、グループの力強い姿などなど・・・
改めて思いが広がるとともに心が痛みました。

 家族や友人を亡くしあるいは未だ行方不明のままで悲しみが絶えない遺族の方々の思いは計り知れない。
幸い命が守られた方々の大勢は仮設住宅や全国への避難生活の中にある。その生活は、
住宅そのもの等の物質面の他、仕事を奪われたことによる不確定収入、勤労を阻害された不安・あせり、
これらからくる焦燥感と今後の人生に対する絶望感など・・思いを致すだけでも、その
心中察して余りあるものを感じます。

 健康な人々ばかりではない。病気療養中の人もおられただろう、通院中の方や高齢の方などは、
更に苦難を強いられている。まだ幼い子供たち、進学を控えたあるいは就職を控えた
若者たちの突然の挫折は将来に大きな傷を残さなければよいが・・・。


 がれき処理は、1年後でやっと約6%捗っているだけだという。受け入れ地域の確保に難航している。 
 原発問題は更に深刻である。 テレビ画面いっぱいに映し出された原発冷却水の保管タンク・・・
全部で何個あるのだろう? すごい数である。しかし、これでも今年秋までしか対処できないという・・。 
原子炉を冷却しなければならない。大量の冷却水を用いる。その冷却水は当然放射能に汚染されているため、
このタンクに保管して、タンクがたまるばかりになっている。 どうするのか? 

分かりきった、当然のことが全く稚拙な方法しかとり得ていない。こんなこともできない
未熟な技術しか持ち得ていない。何たることか? 海外にも支援を求めるべきだろう。

 福島4号機の使用済み燃料プールが極めて危険な状態になっていると指摘している学者がいます。 
あの、不信感の塊になった、「原子力安全保安院」は、大飯原発のストレステストを
適合と判定した。コンピュータシミュレーションによる結果であり、それが今回の
福島での経験から安全であるかどうかの検証ではない。 しかし、この結果を受けて
「政府」で判断し、それを現地に示す・・。確かそんな手順で原発再稼働を判断するとしているが、
その根底には、再稼働させる・・方向であることは否めない。 
 これほどの問題を受けながら、また、世界で唯一の被爆国であるこの国は、懲りずに
目先の問題を回避しさえすれば、その後はまた誰かが何とかするだろう・・・?式の、
いつもながらの安直な国家判断に憤りを禁じえません。

 原発汚染に対して、除染が進んでいる。しかし、自宅は残っていても、自宅内部を
どうやって除染すればよいのか? アンケートでは、もう帰りたくない・帰れないがかなりを占めているという。


 東日本大震災だけではない。18年前の阪神淡路や中越・長野地震、また、昨年の豪雨での被災地などなど・・
自然災害によって突然前途を絶たれた方々にとって、本当にどうすることも出来ない。 

 もし、我が身がその当事者となった場合を考えてみれば、殆ど何もできず、ただただ
支援を受けるばかりでしか過ごして行けない日常に落胆し、正常な精神生活すら保って行けないだろう・・・。 

被災者の中には、報道で見た強靭な方々ばかりではないだろう・・。









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