阪神淡路大震災から30年が過ぎました。苦闘の中から見事復興された姿がそこにありました。
その後も中越地震、東日本大震災、熊本地震、能登半島地震・・と、最近の地震だけでもこれだけ
あります。被災地の皆さんの苦労、不安、心配はいかばかり・・胸が押されます。
セレンディピティ・・私には馴染みがなかったのですが、有名な言葉なのだそう
です。
読売新聞コラム「編集手帳」(2025.1.13成人の日)の記事に使われていました。
昭和の大女優・高峰秀子の自伝からそのことの下りが述べられていました。
21歳の人気女優が「つまんない」とこぼした言葉に対して、監督が「目の前の松の
木が、こちらに向かって曲がっているのはなぜだろう? 多分、海の方からの風で
自然にまがっている。 なんでもいいから興味を持って見ると、世の中そんなにつま
んなくないよ。」といった言葉に、自分の思い上がりを恥じ、「プロに徹しよう」と
思った・・と。監督の親身な助言が<知的創造>を促したのだろうとあり、成人の日
に因んで、多くの大人の仲間入りをした若者に『セレンディピティは待っている』と
励まされていました。
(ネット画像より)
セレンディピティをウイキペディアに見ると、『素敵な偶然に出会ったり、予想外
のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の
価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、
幸運をつかみ取ることである。』とあります。
大変すばらしいことのようですね。 高峰秀子は、監督の何気ない言葉にハッと、
自己の思い上がりに気が付いて、成長の糧となったのですね。 残念ながら私は未だ
このような思いに出会っていないようだというか、出会っていても気が付かずにいる
‥まるで「木偶の棒」なんでしょう。 しかし、それほど大きなことでないなら、
これまでもいろんなところで、身が引き締まる発見や気づきはあったのでしょうね。
幸せの青い鳥は実は自分の中にあるということなんですね。
そんなセレンディピティ「serendipity」という言葉は、イギリスの政治家であり
小説家の、ホレス・ウォルポールが1754年に生み出した造語だというんですね。
彼が子どもの頃に読んだ『セレンディップの3人の王子 (The Three Princes of
Serendip)』という童話に因んだ言葉とあります。
セレンディップというのはセイロン島(現、スリランカ)の意味だそうですから、
その題は『セイロン島の3人の王子』ですが、その内容は3人の王子が次々と予期
しない発見を繰り返す話であるところから、そのようなことがらを指す言葉として
童話のタイトルを使って作り、その意味としたのですね。
(amazon.co.jpより)
言葉の響きに似合わず、ほのぼのとした優しい気付き(発見)を意味しているの
ですね。
ウイキペディアに、「セレンディピティが見いだせる代表例」として挙げられて
いる事象の中から抜粋して以下に列記します。
・アイザック・ニュートンによる万有引力の法則
・アルキメデスによるアルキメデスの原理
・アルフレッド・ノーベルによるダイナマイトの発明
・ヴイルヘルム・レントゲンによるX線の発見
・キューリー夫妻によるラジウムの発見
・アレクサンダー・フレミングによるリゾチームとペニシリンの発見
・ショックレーらによるトランジスターの発明
・江崎玲於奈らによるトンネル効果、トンネンルダイオードの発明
・飯島澄男によるカーボンナノチューブの発見
(iStockより)
これらは一部ですが、大変な発見や発明に繋がっているのですね。
これらの大発見や大発明は、とりもなおさずその事象が起きる(た)ことを認識
する知識・問題意識によりなされたことは言うまでもありません。
フジコ・ヘミング「幻想即興曲」スペシャルMV Blu-ray『赤いカンパネラ』より
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