7年前の2005年の秋、清水の舞台から飛び降りるつもりで買ったメルセデスベンツCLKは、僕の宝物の一つです。分不相応な贅沢品とか「え~なぁ、カネのあるヤツは」など、中傷や揶揄が怖くて、これまでほとんどブログでは話題にしませんでしたが、正直、カネもない のに贅沢なモノを買ったと後悔もほんのちょっとはしました。子無しの共働き夫婦だからこそ成せるわざということで、買ってしまいましたが、それでもとてもキツかったことは確かです。 しかし、乗っていると、その重厚さと軽快さを両立させた走りに心が満たされ、当時の経済的な苦しさを忘れさせてくれろのです。
僕がこのクルマを買った95年の秋は、すでに06年モデルが発表されていました。05年モデルの在庫車として、ずいぶん値引き交渉で粘った末に購入したFRの2ドア・クーペです。エンジンは意外と小さく、1.8LのS/C過給。燃費も税金も小型車並みです。タイヤやホイール、ローダウンサスなどAMG仕様にするためのドレスアップをしましたが、パーツ類は正規輸入品ではなく、並行物にするなど、極力安くあげようと努めました。それでも、当時の車両本体価格が608万円と、勤め人にはとんでもない値段でした。ベンツを値引き交渉で粘って買う人というのもめずらしいらしく、担当者を苦労させてしまいました。
そのベンツCLKも7年目を迎えています。すでに旧型車となり、3年前にEクラス・クーペ と名を変えて後継モデルが発売されています。給与削減に継ぐ削減で当時よりも収入がかなり減ってしまっている今、とても買い替えることなど考えられません。と言うより、なんとなくゴツい感じのする新型より7年目の旧型のなめらかな感じのするデザインの僕のクルマの方が好きなのです。
土曜日に、久しぶりに室内の隅々まできれいに掃除をしました。シートもカーペットもマットも、そしてトランクまでも念入りに掃除機をかけ、内張やダッシュボード、ハンドルなどは除菌シートでていねいに拭き、最後は除菌スプレーをかけて仕上げました。そこまでやったのは、なぜか酸っぱいようなイヤなにおいがするのです。タバコのにおいとは違い、エアコンからでもなく、いろいろやってみたのですがにおいが薄まることはあっても、なかなか取れません。結局、窓を全開にしてしばらく放置し、イヤなにおいの空気を追い出そうとしましたが、まだ残っていました。新車のようにきれいになったシートやダッシュボード はすごく気持ちがいいのですが、においを消すためのいい方法はないものかと困っています。
それにしても、本当にカネのかかるクルマです。メッチャ無理して買ったベンツのクーペも、最初の数年間は不具合もなく、税金とガソリン代さえ払っていればよかったので維持費に関しては「思ったよりリーズナブル」とほっとしていました。そのベンツCLKも7年目。車検や点検のたびに、ブレーキパッドやらバッテリーやら、パイプ類など消耗部品の取り替えで膨大な出費になるようになりました。なんと言っても、消耗部品も高品質のものが使われているのですからたまりません。
今年のはじめにリア・タイヤの溝が完全にセーフティラインつるつる状態になり、交換しました。ディーラーで買うと高いので、いつものようにイエローハットでタイヤ交換をしました。 僕のAMG仕様のCLKのリア・タイヤは255/35-18の超扁平タイヤです。しかも、最初にミシュラン・パイロットスポーツを選んだため、前後異サイズのスポーツ・タイプ車ですから常に2本ずつミシュランタイヤを買わなくてはならないのです。4本同時に減らないのです。35%扁平の255㎜幅となると、希望小売価格は1本7万円を超えます。国産メーカーのものにしたくても前後でメーカーが異なってしまうためできないのです。結局、はめ替え・バランス・廃タイヤ代を含めて2本で97000円で済みました。済みましたと言っても、僕には大変な金額です。
今の心境は、「人間、分不相応のものは持つべきではない」という思いです。でも、デザインと言い、走り味、乗り味、すべてお気に入りの愛車です。それに、分相応のクルマに買い替えるにしても、かなりの出費になります。7年落ちの2ドア・クーペのCLKの査定価格はわ ずか数十万円なのですから。
そこで悩んでいるのが今年の車検です。ディーラーでしっかり診てもらうのが一番ですが、ものすごく高いのです。過去2回の車検はヤナセでやってもらいましたが、今年はイエローハットで安く済ませようかなあとも思えてきています。メーカー保証期間も過ぎていることですから。でも、2度と買えない大事な大事なクルマだし。
超お気に入りの愛車ですから、、とりあえずケチケチしながらもなんとか維持していくことにしますが、イヤなにおいを消す方法だけは誰かいいアイデアを・・・。
で、これからのクルマ選びはやっぱり分相応でいきます。でも、CLKは惚れ惚れするくらいかっこよくて、7年経ってもつい見とれてしまうんです。