相模太夫の旅録=Tabi Log

☆ 旅は一枚の写真から始まる!!
☆ 旅先での四季彩々一期一会の被写体を瞬撮!!

足利尊氏ゆかりの名刹「龍門山高安寺」

2015-12-26 15:06:11 | 寺院
府中市片町に足利尊氏ゆかりの名刹、曹洞宗寺院「龍門山高安寺」(等持院)はある。開基は室町幕府初代将軍足利尊氏。創建(伝)は貞和4年(1348)。本尊は釈迦牟尼佛像である。足利尊氏が全国に建立した安国寺の一つが高安寺である。平安時代に藤原秀郷が武蔵国府近郊に置いた居館を市川山見性寺に改めたのが始まりと伝えられている。室町幕府の保護下で繁栄し最大時は塔頭10、末寺75を有する大寺院であった。当寺は崖上に位置し、南方は多摩丘陵を望む地にあったことから鎌倉時代末期から南北朝の戦乱の時代にはしばしば合戦の本陣となった。一連の戦乱によって寺が炎上するなどして見性寺は荒廃、次第に衰退の一途を辿り大刹としての姿を失った。当寺は分倍河原駅から府中市中心部へ向かう旧甲州街道沿いの中間に位置する。「石柱」(門柱)を抜けると観音霊場としての赤い幟が建ち並びその先に「観音堂」がある。観音堂を右に進むと木造二階建ての大きく重厚な「山門」がある。そこを抜けると右手に「客殿」(茶房)、正面に木造一階建ての「本堂」がある。1803年(享和3年)に再建された。当寺は「多摩川三十三ヶ所観音霊場33番」であり、聖観世音菩薩を中心に如意輪、十一面、馬頭、准堤、千手、不空羂索の7観音を祀っている。当寺境内には諸堂宇・観音堂など数多くの文化財の他、弁慶の井と称する「古井戸跡」、「秀郷稲荷」など歴史を偲ばせる旧跡があり、嘗ての古刹、大刹としての面影、風格を残す大寺院であった。(1512)














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