江東区富岡に富岡八幡宮の別当で高野山真言宗寺院「大榮山永代寺」(金剛神院)はある。創建は寛永元年(1624)、本尊は大聖歓喜天である。長盛の開山により永代島に創建、江戸時代には富岡八幡宮の別当としてまた「江戸六地蔵」の一寺として栄え、深川一帯でも指折りの大寺院であったが、明治期の神仏分離により廃寺となる。深川不動尊の門前(仲見世)に位置し「本堂」と「地蔵堂」がある。当寺は御府内八十八箇所第68番札所でもある。(1512)
府中市本町に真言宗の名刹「本覚山妙光院」(寺号は真如寺)はある。創建(開山)は貞観元年(859)。本尊は延命地蔵菩薩像。「仁和寺」(京都)の門末で江戸時代には28の末寺を擁する真言宗道場であった。八王子城主「北条氏照」から送られた2通の礼状や「徳川家康」や「家光」から賜ったという寺宝もあり、江戸幕府より寺領15石の御朱印状を拝領しており時の有力者の信仰篤い寺であったことが窺える。大国魂神社前の通りを東京競馬場方向に下った左側に位置し「門柱」、「山門」を抜けるとその正面に「本堂」、北側には境外仏堂の「金比羅堂」がある。「金銅蓮華形磬」は都の重宝に指定されている。当寺は多摩八十八ヶ所霊場23番札所でもある。(1512)