町田市高ヶ坂に相州大住郡日向村「石雲寺」末、曹洞宗の寺院「龍澤山祥雲寺」はある。大永6年(1526)開山、小田原北条家が武運長久祈願、檀信徒の帰依にと創建。本尊は釈迦如来。江戸期に幕府より寺領15石のご朱印状を拝領している。両脇に仁王像を配し鐘楼を兼ねる二階建て「山門」を潜ると正面に「本堂」と「客殿」、「庫裡」があり、左に「観音堂」がある。門柱そばには「掃除小僧」、鯉が優雅に泳ぐ美しい池の周りに「七福神」、境内には大きな「水子観音」、「十二支の石像」が奉納されている。綺麗に手入れされた境内はなんとも清々しい。本堂の左側の「観音堂」に安置されている観音様には宝暦の時代、寺の山林田畑を自分のものにしようと目論んだ百姓が僧を相手に訴訟したが敗訴。逆上した百姓が僧に切りかかったが不思議なことに僧は無事で代わりに観音像の右肩に刀痕があったと「身代わり観音」としての謂れがある。また当寺は「武相卯歳48ヶ所霊場の37番霊場」で聖観世音菩薩、「武相寅歳25ヶ所霊場の19番霊場」で薬師瑠璃光如来を本尊としている。(1703)










