町田の賑やかな商店街のど真ん中、109の裏にしだれ桜で有名な日蓮宗の「法要山浄運寺」がある。旧本寺名は身延久遠寺。創立は天正5年(1577)。本尊は曼荼羅釈迦多宝如来像。境内には毘沙門天の石像、日蓮上人の銅像、武蔵塚、昭和大鬼があり、昭和3年再建の「本堂」右手前の庭には「鐘楼」と「休憩所」がある。その裏に一本の大きな「「しだれ桜」がある。しだれ桜は枝がやわらかく枝垂れる桜の総称で枝が長くその名の通りにしだれている。エドヒガンの系統が多く「ヤエベニシダレ」や「ベニシダレ」が一般的である。当寺の「しだれざくら」は果てしてどっちなのだろうか?先週訪れた時はまだ樹形全体は蕾状態であったが、今日はもう満開である。枝の剪定が行われたのか昨年より小ぶりとなったが、ピンク色の花びらを広げてまさしくしだれて美しい。今年のこの桜も見納めとなるかと思うとちょっと淋しい気がする。(1703)
町田市高ヶ坂にかつて高ヶ坂村の鎮守社であった「高ヶ坂熊野神社」はある。熊野神社は「熊野三山」(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)の祭神を勧請された神社のことで全国に3千余に達する。当社(伝)の創建は判らないが元慶元年(877)大和の国城上郡三輪の里よりの勧請とある。手がかりとしては昭和30年伐採されたが樹齢300年の大杉があったといわれている。祭神は伊弉諾尊、伊弉冊尊である。当社は和歌山の熊野三山神社の那智大社に地形がよく似ており、天保14年(1843)の明細書に御供米として毎年地頭より六斗の奉納、除地分として600坪があったと記されている。境内末社に桜稲荷社、浅間神社、境外末社に日枝神社がある。鳥居を抜けると正面に「本殿」、右に「神楽殿」、左に「桜稲荷社」がある。(1703)