伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

大人の合コン力検定

2008-07-11 20:47:44 | 趣味の本・暇つぶし本
 合コンのシチュエーションごとに110問の質問に3択の回答を続けて採点し、合コン力を測るという形式の暇つぶし本。
 前半は段階別に前半戦、後半戦、2次会、後半は「ビジネスに役立つ7つの合コン力」とかで攻め込み力、アピール力、持ち上げ力、ムードメイク力、切り替え力、チームワーク力、ドタンバ力、最後に卒業試験が各10問。それぞれの質問の解説で合コンや女心について著者の考えを語り、女性の歓心を買うには何を考えるべきかを論じています。
 基本的には軽いエッセイ・冗談本として読む本です。出版社の思惑か、ビジネス力の向上にも役立つ(帯は「合コンを制す者は、ビジネスを制する」だとか:58頁)としているところに無理があり、それを取り繕おうとしている説明が痛々しい。


石原壮一郎 ソフトバンククリエイティブ 2008年5月9日発行
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破産者オウム真理教 管財人12年の闘い

2008-07-11 20:07:18 | ノンフィクション
 多数の殺傷事件を起こした犯罪者集団オウム真理教の解体と被害者救済のために被害者と国が申し立てた破産手続で、破産管財人となってオウム真理教の施設からの信者の立ち退き、施設の解体と売却、後継団体からの賠償金取立等の業務を行ってきた著者の12年にわたる異例づくめの破産管財業務を綴ったノンフィクション。
 凶悪事件の記憶も生々しいスタート時点では後難を恐れて貸し手が現れず破産管財人事務所の確保にも苦しんだ様子や教団施設に乗り込み信者と渡り合う様子、施設の解体では毒物や武器を始め何が隠されているかわからない施設を解体して無事に売却するための苦労、それも高額の解体費用を捻出する苦労などが切々と描かれています。
 居座る信者や施設を覆う凶悪事件の記憶と毒物などの存在が、通常の破産事件では想定できないような障害となっていたことが改めてわかります。
 その障害を卓越した決断力と創意で乗り越えてきた管財人、それも日弁連会長経験者というお偉方が、数々の障害を乗り越えたエピソードを書く度に自分の手柄よりも関係者の協力への感謝を書き記している腰の低さにも感じ入りました。


阿部三郎 朝日新聞出版 2008年6月30日発行
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