ニューヨークの72階建ての超高層ビル「サンドフォードタワー」最上階に住む不動産王ヒュー・サンドフォードが希少動植物の違法取引をしているという情報を掴んだ警察官マリア・ソールズベリと九条漣は、ヒューへの面会を求めるが受付で拒絶されて、漣はビル内での聞き込み調査を進め、マリアは非常階段から上階へと潜入を進めるが、途中、ビルで爆破事件が起こり…という展開のミステリー小説。
作者のデビュー作「ジェリーフィッシュは凍らない」(鮎川哲也賞受賞作)に始まるシリーズ第3作で、文庫版解説では「もし本稿執筆時点で、もっとも優れた市川作品を問われたなら、筆者は迷うことなく本作『グラスバードは還らない』を挙げる」とされています(379ページ)。私は、このシリーズは読んでいませんが、この作者の「揺籠のアディポクル」は読んでいましたので、設定はかなり凝りまくったというかここまでの設定するかというようなものだろうと踏んで読みました。そこは、まぁそうかと思いましたが、硝子鳥についての描写と硝子鳥を初めて見たときの登場人物の反応は、作者が気をつかって書いているということはわかりますが、私にはちょっと違和感が残りました。
市川憂人 創元推理文庫 2021年3月19日発行(単行本は2018年)
作者のデビュー作「ジェリーフィッシュは凍らない」(鮎川哲也賞受賞作)に始まるシリーズ第3作で、文庫版解説では「もし本稿執筆時点で、もっとも優れた市川作品を問われたなら、筆者は迷うことなく本作『グラスバードは還らない』を挙げる」とされています(379ページ)。私は、このシリーズは読んでいませんが、この作者の「揺籠のアディポクル」は読んでいましたので、設定はかなり凝りまくったというかここまでの設定するかというようなものだろうと踏んで読みました。そこは、まぁそうかと思いましたが、硝子鳥についての描写と硝子鳥を初めて見たときの登場人物の反応は、作者が気をつかって書いているということはわかりますが、私にはちょっと違和感が残りました。
市川憂人 創元推理文庫 2021年3月19日発行(単行本は2018年)