歯が健康か歯周病が進むかによって全身の健康にさまざまな影響があることを論じ、口腔内のケアについて解説した本。
刺激的なタイトルですが、著者が言っているのは、食事の直後に(デンタルフロスや歯間ブラシでなく)ふつうの歯ブラシで歯磨き剤をつけて歯磨きをすることはむしろ有害だということで、およそ歯磨きをするなということではありません。著者は、就寝直前と起床直後に、歯磨き剤を使用せずにデンタルフロスや歯間ブラシを用いて主に歯と歯の間を丁寧に磨くこと(さらに音波歯ブラシの使用も)を推奨しています。つまり「毎食後3分以内に3分間、1日3回歯を磨こう」という3・3・3運動で広まった日本の(日本独特の)歯磨きが間違った歯磨きであり、唾液の力と歯垢や歯周病について正しく認識した科学的に正しい歯磨きをするべきだと言っているのですから、このタイトルはかなりミスリーディングです。
歯磨きとは別に、「口を閉じて歯が接触しないか」が問われています(76ページ)。「もし接触しているとしたら、あなたは上下歯列接触癖(TCH)です。」「TCHの方の中には、無意識のうちに長時間噛み続けてしまう人がいます。それが筋肉や神経の疲労を引き起こすだけでなく、歯にも過度の負担がかかり、歯の喪失にもつながりかねません。ほかにも、TCHになると常時、自律神経の中の交感神経が緊張した状態をつくりだし、血管を細くしてその柔軟性も失わせます。これもまた、寝たきりにつながる病気を誘発する危険性がありますので、改善が必要です。」(77ページ)って。え~っ、口を閉じたら歯も閉じるもんじゃないの?なんか、恐ろしいことを言われてる感じ。
前半は、口腔内の清潔を保たないと、間違った歯磨きをしていると、さまざまな病気等に罹患し重篤化する恐れがあるということが、これでもかこれでもかというように繰り返されています。脅かして歯医者に行かせようという印象を持ちます。終盤は、歯科衛生士が健康維持の要となる社会を理想と位置づけてそれに向けた制度等を提唱しています。そのあたりが、読み物としてはちょっとつらいかなと思います。

森昭 講談社+α新書 2016年8月18日発行
刺激的なタイトルですが、著者が言っているのは、食事の直後に(デンタルフロスや歯間ブラシでなく)ふつうの歯ブラシで歯磨き剤をつけて歯磨きをすることはむしろ有害だということで、およそ歯磨きをするなということではありません。著者は、就寝直前と起床直後に、歯磨き剤を使用せずにデンタルフロスや歯間ブラシを用いて主に歯と歯の間を丁寧に磨くこと(さらに音波歯ブラシの使用も)を推奨しています。つまり「毎食後3分以内に3分間、1日3回歯を磨こう」という3・3・3運動で広まった日本の(日本独特の)歯磨きが間違った歯磨きであり、唾液の力と歯垢や歯周病について正しく認識した科学的に正しい歯磨きをするべきだと言っているのですから、このタイトルはかなりミスリーディングです。
歯磨きとは別に、「口を閉じて歯が接触しないか」が問われています(76ページ)。「もし接触しているとしたら、あなたは上下歯列接触癖(TCH)です。」「TCHの方の中には、無意識のうちに長時間噛み続けてしまう人がいます。それが筋肉や神経の疲労を引き起こすだけでなく、歯にも過度の負担がかかり、歯の喪失にもつながりかねません。ほかにも、TCHになると常時、自律神経の中の交感神経が緊張した状態をつくりだし、血管を細くしてその柔軟性も失わせます。これもまた、寝たきりにつながる病気を誘発する危険性がありますので、改善が必要です。」(77ページ)って。え~っ、口を閉じたら歯も閉じるもんじゃないの?なんか、恐ろしいことを言われてる感じ。
前半は、口腔内の清潔を保たないと、間違った歯磨きをしていると、さまざまな病気等に罹患し重篤化する恐れがあるということが、これでもかこれでもかというように繰り返されています。脅かして歯医者に行かせようという印象を持ちます。終盤は、歯科衛生士が健康維持の要となる社会を理想と位置づけてそれに向けた制度等を提唱しています。そのあたりが、読み物としてはちょっとつらいかなと思います。

森昭 講談社+α新書 2016年8月18日発行