Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

半袖のシャツで過ごしたい

2017年04月15日 23時21分03秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 横浜市域に出ていた雷・強風・波浪注意報は22時前には解除になった。横浜の本日の最高気温は22.8℃だったとのこと。5月下旬並みで今年の最高気温となっている。明日は24℃の予報。
 本日は長袖のポロシャツとごく薄いウィンドブレーカーで出かけたが、暑くてウィンドブレーカーはリュックにしまい込み、長袖は腕まくりして歩いた。明日は半袖で充分と思われる。

 明日は午後から団地の業務がある。それが終わってから退職者会の幹事会・総会に向けた資料を作成予定。次第に忙しくなってくる。来週の総会に向け、あわただしくなる。


「私の万葉集」(大岡信)から -5-

2017年04月15日 22時15分38秒 | 読書
 「私の万葉集二」から、萬葉集の巻五の章より。久しぶりに「貧窮問答歌」を読んだ。

 昔習った懐かしい長歌と短歌である。長歌はふたつの部分に別れ、問答体の形になっている。大岡信は「憶良はこの種の構成が特異でした。彼が単に自らの情を叙べるだけではすまず、必ずある問題をとらえてそれを対立項として、あるいは対比のまなざしのもとに叙述してゆくタイプの詩人だった‥。古代以来日本の詩歌史にはこのタイプの詩人で成功した人は極めてまれでした」と述べている。対話をしているのは「普通の貧窮者」と「ひどい窮乏状態の‥極度の貧窮者」である。
 そしてこの作品が成功したのは、「憶良自身の生活ではなく、第三者の立場で「貧」と「窮」の二項対比という形で「虚構」の詩を作っているから」としている。大伴旅人の場合は空想力、山上憶良の場合には想像力と二種類の方向への精神の働きが両者ともに文学創作の根本条件であったと記載している。

 貧窮問答の歌一首 短歌を併(あわ)せたり
 風雑(まじ)へ 雨降る夜の 雨雑へ 雪降る夜は 術(すべ)もなく 寒くしあれば 堅塩(かたしお)を 取りつづしろひ 糟湯酒(かすゆざけ) うち啜(すす)ろいて 咳(しわぶ)かひ 鼻びしびしに しかとあらぬ 髭かき撫でて 我を除(お)きて 人はあらじと 誇ろへど 寒くしあれば 麻襖(あさぶすま) 引き被(かがふ)り 布肩衣(かたぎぬ) 有りのことごと 服襲(きそ)へども 寒き夜すらを 我よりも 貧しき人の 父母は 飢え寒(こご)ゆらむ 妻子(めこ)どもは 吟(によ)び泣くらむ 此の時は 如何にしつつか 汝が世は渡る

 天地は 広しといへど 吾が為は 狭(さ)くやなりぬる 日月は 明しといへど 吾が為は 照りや給はむ 人皆か 吾のみや然(しか)る わくらばに 人とはあるを 人並に 吾も作るを 綿も無き 布肩衣の 海松(みる)の如 わわけさがれる かかふのみ 肩にうち懸け 伏廬(ふせいお)の 曲廬(まげいお)の内に 直土(ひたつち)に 藁解き敷きて 父母は 枕の方に 妻子どもは 足の方に 囲み居て 憂え吟(さまよ)ひ 竃には 火気(ほけ)ふき立てず 甑には 蜘蛛の巣懸(か)きて 飯炊(かし)く 事も忘れて ぬえ鳥の のどよひ居るに いとのきて 短き物を 端きると 云えるが如く 楚(しもと)取る 里長が声は 寝屋戸(ねやど)まで 来立ち呼ばひぬ 斯くばかり 術無きものか 世間(よのなか)の道
[892]山上憶良
 世間を憂しと恥(やさ)しと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば     [893]山上憶良
     山上憶良頓首謹みて上る


 高校で習った時にはとても印象深かったが、この本を読んだ1995年当時はこの大岡信の記述がおおいに気に入ったのを鮮明に覚えている。詩人の想像力、そうなのだ。いくら現実から始めよ、といっても想像力がなければ人を感動させることはできない。憶良がこのような生活をしていたわけではないが、社会の分析的にきちんと見つめ、そして創造する力がなければ文学作品とはならない。そんな当たり前のことをあらためて思い知らせてくれた。

「正岡子規展」(神奈川県近代美術館)

2017年04月15日 18時34分10秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
   

 14時からの長谷川櫂氏の「新しい子規」の講演の前に、本展「生誕150年正岡子規展-病牀六尺の宇宙」を見てきた。今回の展示はさすがに見に来る人が多い。
 展示は手紙や原稿が多く並べられており、読むことはとても難しいのだが、今回は漱石とのやりとりの書簡や漱石が送った句稿への添削などを重点に見て回った。図録は今回は購入はしなかった。

      

本日は長谷川櫂講演会

2017年04月15日 09時51分58秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 本日は、神奈川県立近代文学館で開催されている「生誕150年 正岡子規-病牀六尺の宇宙」展の関連講演会が行われる。
 講演は「新しい子規」と題して俳人の長谷川櫂氏。現在は神奈川近代文学館の副館長で、今回の展覧会の編集委員でもあるとのこと。
 すでにチケット800円は購入済み。長谷川櫂氏の講演は初めて聞く。
 講演会は全部で3回行われる。残り2回についてもチケットは購入済みである。