本日歩いた歩数は1万歩と少しであるが、汗をかくほどに歩いたのは何か月ぶりであろうか。これまで痛くなっていた足の甲も今のところ痛みが出ていない。少しずつ歩く歩数や運動量を増やしていきたい。
先ほどまで本を読んでいたら、睡魔に襲われた。昼間のウォーキングが効いているようだ。しかしわずか1万歩あまりで情けない。筋肉が衰え、体力が落ちるのは早いものである。30分ほど寝た。
読んでいたのは、「眼の神殿 「美術」受容史ノート」(北澤憲昭)の第2章「「美術」の起源」の第1節「文明開化の装置――博物館の起源」、第2節「美術への胎動――博覧会の創始」まで。
「明治の日本が学ばねばならなかった西洋の近代文明を成り立たせてきたのは、この主観-客観という構えにほかならなかった。世界を見られるもの(=客観)として対象化し、観察し、計測し、法則化することを通じて、ついには支配するに至る道、これが西洋近代化の歩んできた道であり、明治の日本がこれから歩みださねばならぬ道でもあったのだ。」(第2節)
「(明治5年の)文部省博物局の分類構想は、体系性というにはあまりにも杜撰であるが、‥体験的な「網羅性」から見比べることによる「体系性」へというように約言することができる。見ることへの傾斜が「美術」の制度化とかかわる事柄であるのはいうに及ばず、見ることへの傾斜は、分類するという行為を介して、いっそう深々と近代化とかかわっていたのである。」 (第2節)