Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「辛酸入佳境」

2022年08月15日 21時21分23秒 | 読書

 本日の横浜の最高気温は33.1℃であった。しかし明日は35℃と猛暑日になるの予報となっている。厳しい暑さが続く。
 本日は横浜駅まで15時過ぎに出かけた。いつものとおりに喫茶店で「犬の記憶 終章」(森山大道)の第2節「大阪」を読み始めた。久しぶりにこの本を開いたような気分。それでも「犬の記憶」よりは読みやすく、それなりに読み進めることが出来た。しかしまだ「大阪」を読み終えていない。

 バスの中で、なぜか理由はわからないが、ふと思い出した言葉がある。私は座右の銘などというものには縁はないのだが、頭の中に時々思い浮かぶ言葉である。
 恥ずかしいことに、誰の言葉かすぐには思い出さなかった。思い浮かんで30分もしたろうか、家でシャワーを浴びているときに思い出した。なんとも情けない話である。

辛酸入佳境 楽亦在其中(辛酸佳境に入る 亦楽しからずや)」(田中正造)

 高校を卒業する間際にたまたま何かの書物で知った。田中正造が晩年、色紙に書いていたという。何回も咀嚼し、この言葉を記憶した。そして学生時代、多くの仲間が田中正造の生涯に興味を持って、生き方を教わったと言っていたのも思い出した。そういった仲間の顔も名前も幾人か思い出した。彼らは今、何をしているのだろうか。会って話をしてみたいものである。この言葉にまつわる私の思い出はいづれ記載することもあると思う。
 1974年には三里塚の現地の協力もあり、吉村公三郎監督で「襤褸の旗」(主演 三國連太郎)が上映・自主上映されていた。私も幾度か仙台での上映を見ている。

 しかし映画というのは私はあまり好みではなく、内容を覚えていないのが悲しい。


「生命の大進化40億年史 古生代編」 その2

2022年08月15日 20時24分54秒 | 読書

      

 昨晩読み終わったのは「生命の大進化 40億年史 古生代編」の第2章「爆発的進化の時代」、古生代の始めのカンブリア紀を扱った章。昨日はその後半の第4節「史上最初の“覇者”と、その仲間たち」、第5節「“爆発的進化”の決め手は「眼の誕生」だったのか」、第6節「進化の目撃者 カンブリア紀編~平たい三葉虫類~」、第7節「そして」、コラム「海洋成分が進化を促したのか?」を読み終わった。



 私の印象に残っているのは、眼が5つのオパビニア。
 この本によると化石からその姿が復元されて発表されたのが1975年と記されている。確かに私が初めてこの生物の復元図を見たのは就職してすぐのころだったと思う。ニュートンだったか、日経サイエンスだったか、あるいは別の書物だったか記憶にはないが、とても印象深かった。
 何しろ目が5ついうことで、左右対称が生物の基本と教わって来た私は驚いた。しかも口らしきものが延びている。あたかも舌の先に口があるようなものである。
 5つの眼以外は左右対称というのも不思議であった。足があるのか、ないのか、海底を貼ったのか、歩いたのか、判然としない。少なくとも、1975年当時はこのような復元図は「確定図」として「権威」があった。何人も異論を挟むことは許されなかった。この本では「現時点」での復元図としてまだまだ変更の余地があり、議論が続いていることを示している。科学の本というのはこういう表現でなくてはいけない。「権威」でもって「確定」してはいけないのである。

 この本、なかなか楽しめる。
「カンブリア紀の動物たちの多くは、「眼」を備えていた。その眼は、種によっては現生種と変わらないくらい優秀な性能だった。この眼の誕生こそが、カンブリア紀における進化を決定づけたとする節がある。イギリスの動物学者ねアンドリュー・パーカーが1990年代末に提唱したもので「光スイッチ説」と呼ばれている。眼を持つことで、捕食者は獲物の位置や弱点を知ることができるようになった。すると保釈者は、装甲を都と備えたり、トゲなどの武装を持つものが有利となる。‥人間世界の軍拡競争をみるかのように、さまざまな進化が展開していく。」(「第5節」)

 

 


8月15日の蝉

2022年08月15日 11時18分45秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 8月15日の敗戦の日は毎年蝉の声と共に迎える。蝉の声が鎮魂の声に聞こえる。

 退職者会ニュース、最終調整で出された意見をうまく修正に反映できずに一晩悩んだ。一応修正して再度調整中。明日までになんとかまとめたい。

 団地の内外では、アブラゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ニイニイゼミの声が混在して、にぎやかである。昨晩も階段室で末期を迎えたミンミンゼミが階段の照明灯と壁と鉄の扉にぶつかって、大きな音を立てていた。2時過ぎに静かになった。朝、階段室のコンクリートに仰向けになっていたが、触ろうとすると大きな音を立てて鳴き、盛んに暴れる。しかしすぐにまた仰向けになってしまう。いつも動かなくなるまで、そっとしておく。
 鳴くことも、バタつくこともなくなってから、そっと北側のツツジの根元に寝かせることにしている。そのときはうつ伏せにする。どういう形がいいのか、わからないが、仰向けよりはいいのではないかと勝手に思っている。