いやあ、面白かった。そういう映画ってファーストシーンから何かあるよね。この映画もそのカメラの長回しがかなり個性的で最初からわくわくした。
映画へのオマージュもいっぱいあるし、(アデルの恋の物語、ベニスに死す、他映画ファンならではの会話が満載)よく柳町光男が現代の若者を的確に描いたなあと感心。
傷つきやすいが、結構自己防衛に強い現代若者の実像をえぐって見せる。
それにしてもラストの不条理殺人事件の迫 . . . 本文を読む
うーん、最後まで乗らなかったなあ。
題材はちょっと漫画的だけど、まあ理解はできる。俳優もいい。
でも、演出がぎこちないなあ。平面的過ぎる。深みが全くない。絵空事の物語が次々と画面を流れている感じだ。
見終わって主要登場人物すべてが疑問符となって浅い印象を残す。
何故?の繰り返し。
もうあまり馬鹿馬鹿しくて考えるのも面倒になってくる。
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力強い異郷のリズムが全篇を覆う。スペインから北アフリカへ、体の中心に宿る望郷の思いを膨らませ二人は旅に出る。血が成せる業か分からないが二人は本能のおもむくまま血のルーツへと手繰り寄せる。
まさにアラブ系の血のたぎりだ。音楽も全身を揺さぶるように足元から来る。
日本人では考えられない太い熱い旅なのである。この感覚は暑い砂漠から来る血しぶきの感じだなあ。
秀作。
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