ニクソンほど悪役のイメージがないブッシュ大統領の、僕らには分からない生の吐息が聞こえそうな一見の価値のあるリアルな映画です。
前半の落ちこぼれ的な半生はアメリカ人ならいざ知らずあまりな内容なので日本人たる僕はかなり驚いてしまったが、プレディデントがこんなフツーの人であったことを暴く(アメリカでは周知のことなのかな?)事でほぼこの映画の目論見はほぼ完了しているのではないか、とも思った。
でも、こ . . . 本文を読む
もうすっかり忘れ去っている子供のこころを、大人が大切に織物を紡ぐようにじっくり描いているのですっかりその世界にはまってしまった自分を見る。
いけちゃんのような存在が本当にみんなの近くにいたら現実はこれほど厳しいものではないだろう、と思ってしまう。ただ、このいけちゃんがヨシオの成長と共に自然発生的に芽生えてくるこころの成果物のようなものだと思っていた僕は、一人の女性の念力型妄執恋愛の変形だとは露知 . . . 本文を読む
古きよき時代のアメリカコメディと言ったら失礼だろうか、現実からかなり浮ついてふわふわした生活をコメディにしている。
まあ、退屈することもないが、展開もきっちり見えてしまうし、意外なドタバタ劇にもなっていないので、期待をある程度裏切っているのは事実だろう。
色香として妻役、そして下着売り場の美女なども出てくるが、思い切ったサービスもないのでそういう意味でも健全な映画でありまする。かなり全体にパン . . . 本文を読む
恐らく原作はコミックなんだろうなあ、漫画的展開が少々違和感を伴うが、慣れてくるとそれも気にならない。
「美味しんぼ」の韓国流アレンジ版だと思えば結構楽しめる。そう、この映画は完全娯楽映画。内包している日本へのアジテーゼも調味料として考えればそこそこ美味しい。たまには気楽にこういう韓国映画も愉しもうぜ。 . . . 本文を読む
なかなか構想の大きい脚本で、左右に広い舞台を3つのシークエンスに分け、男女の愛のカタチ、母と息子の情念を映し出す。
ただ、3つのシークエンスがそれぞれ交互に変換するその辺りにもっと工夫が欲しかったのと、ハナシ自体が普遍的であっと驚くものではなく、そういう意味では少々残念でした。
でも、みんな芸達者で、セリフの発声もよく(特に同棲中の女性を振る男性役の人は演劇を志す人の中でも驚くほど声量が豊富で . . . 本文を読む