これはまた現在の日本映画では、技術も俳優も映像も演出も1級品を醸成した見事な作品です。もうずっと画面にくぎ付けでした。
あの弁護人と被告人が一枚の鏡を通して一人の人間に融合する。真実を求めない弁護人がとうとう真実を求め始める過程。人間の融点を見る。この何度も横側から見せられる映像はぐいぐい寄り、また左に二人が移動したり、まさに映像を魔術のように操ってますなあ。あの鏡の仕切りは溶けていたのではない . . . 本文を読む
現代にしかとまだ残滓のようにインドに残る不条理を、風刺精神たっぷりに独特の世界でフィルムに焼き付けた爆弾のような作品です。
何だか、昔見たオーソン・ウェルズの「審判」を思い起こしたが、考えたらカフカにも似た不条理劇ということではどこかでオマージュがあるのかもしれません。
映像も決まってるし、テーマも切れてるし、映画的には言うところなしなんだけど、どうも潤いがないんですなあ。やはりこの映像にずっ . . . 本文を読む
オリゴ党25周年ということで25人の俳優を布陣。そりゃあ個性派ばっかりを25人も揃え、どんな脚本になるんだろうと興味深かったが、15歳の時の思春期の回想録でもあるんですね。
これはまた大胆ですこと。凄いです。
ということはみんな40歳ぐらいの方が多いということなんでしょうが、それにしても個性派ぞろいで、観客的には彼ら一人一人の見せ場が用意してあり、目が離せない。そしてその少ない時間で彼らは自分 . . . 本文を読む