奔放でありまた様式的な映像、演出とともに捨身とも思われる俳優たちの演技にとことん酔わされてしまった。
ドイツ映画らしいが、トルコ映画のほうが近いのだろう。色彩、体に響くような音楽はまさにオリエンタル系のトルコだ。
偽夫婦だからセックスレスなのだが、それのために逆に真実の愛を育みはじめる二人。
うーん、驚いたのは肉欲より精神、心という根源的な愛の拘り。
いかにも古典的じゃありませんか。
いかにも古臭 . . . 本文を読む
ドグマ映画でもないのに音楽が全くない。結構それが観客に苦痛を強いるものだと初めて分かった。というのはこの手の映画では満員に近い館内だったので、咳一つ出来ないのだ。音楽がないと、映像と臨場感が出始め、画面の音響がそのまま観客席の音と溶け込む。
映画はそれほど緊迫感を持って進んでいく。
冷酷なカメラだ。だが美しい。画面からそれがビデオに変わり、その逆もある。
新鮮で面白い。
ネタバレ
ハナシ . . . 本文を読む
まさに大河の長編小説を読み終えた感が強いとんでもない秀作。
青春、夢、旅、恋、家族、革命、色、血縁、海、空、、、ああ、人生って今だって現実に大変だろうけれど、でもやはり素晴らしい、、。
ところどころやたら、そしてじんわり涙が出てくるのは僕が大河の後半を進んでいるからか、、。この作品の前では脱帽。
***** . . . 本文を読む
映像が変に凝っててそりゃあ映像派の僕としては無視できんですわな。でも、何か思わせぶりのセリフ、展開、と稚拙なところも目についてしまう映画なんですが、新しい映画を作りたいという意気込みは充分過ぎるほど表出しているので、応援したくなりました。
ラストのあのオチもまあ面白い。
しかし、マフラー辺りを武器にあれほど人間を倒せるでしょうか、、とかいかにもという点はつらい。
でも、その若さと「インファナルアフ . . . 本文を読む
澄み切った青空。すがすがしいラブストーリーの佳作。なかなか導入部も新鮮で、男の子と女の子が自然に親しくなる辺りがうまい。
何しろこれだけ美しい少女漫画風のメルヘンチックな話なのにさわやかなところがいいねえ。映像、演出ともかなり練っていると思う。
主演の二人がどちらかというとよく似ているので、親近感もありそれがいい方向に出たと思う。見ている観客をピュアにさせてくれるいい作品です。
**** . . . 本文を読む
スポーツものなんだが、但し刑務所内での展開なので、屈折した感もあるが、なかなか面白い丁寧な演出振り。
まあ、刑務所ものでは定番のハナシなんだが、ところどころ笑いの落ちも用意してあり、なかなか曲者の脚本である。出演者もそれぞれ個性的で、生き生きしている。見応えのあるドラマだ。
リバイバルなんだけど、これって昔、バート・レイノルズが主役をやってたんじゃなかったかなあ。30年経つとレイノルズもまるで仙人 . . . 本文を読む
1時間半と決して長くはない映画なのに早く終わらないかなと不謹慎にも思ってしまった。それほど、だらだら続くつまらない展開。フランス風喜劇は面白いものもあるが、大体僕には合わないのだろうか、退屈である。
ほんと、ダメ映画を久々に見てしまった感がある。映像も冴えないしねえ。
** . . . 本文を読む
思ったより骨太の演出で、立派だ。しかも、カットも素晴らしくよく計算された映像だ。出演者はあまり若い人は出てはいないのだが、立派に青春映画だと思う。
どこにもない場所を夢想したメルキアデス。
果てしない人間の友情・愛を信じていたピート。
人間不信から監禁旅の過程で人間愛を感じ始めるマイク。
これぞ青春映画なのだ。みんな結構年取ってるけれどね、、。
不倫など別にどうってことないっていった二人の女性もい . . . 本文を読む
ベタな少女漫画風展開なのだが、意外や分かっていてもつい見てしまうといった映画である。
ムン・グニョンがめちゃ可愛いので、それだけでもう許せるぐらいの映画なのだが、雪の日に稽古で疲れた彼女をおんぶしている映像はほんとうっとりするぐらい美しい。
蛍、部屋の床の足跡のペンキなど小道具もいいね。見て損はないけど、大量消費型の映画のような雑さもところどころ見受けられるのが惜しい。
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