高校2年生のときのことである。
私は寮生活をしており、週末に自宅に帰っていた。
ある日曜日の午後、バス停から寮までの坂道を、両手に重い荷物を持って歩いていた。
そこへ、二十歳くらいの女性が近づいてきて
「重そうね。持ってあげようか」
と、片手の荷物を持ってくれた。
彼女と並んで話しながら、寮まで歩いた。
今となっては、何を話したか覚えていないが、私は高校生活のこと、彼女は高校時代の思い出だったと思う。
彼女は、高校の先輩だった。
クラスメートの女子生徒ともあまり話をしたことのない私には、彼女と歩いた数分は妙に甘酸っぱいものだった。
彼女が、今どこでどうしているかわからないが、こんなことがあったことなど覚えてもいないだろう。
だが、人と人との関わりには、一方が忘れていても一方は良く覚えていることがある。
そんな、人生の一コマである。
私は寮生活をしており、週末に自宅に帰っていた。
ある日曜日の午後、バス停から寮までの坂道を、両手に重い荷物を持って歩いていた。
そこへ、二十歳くらいの女性が近づいてきて
「重そうね。持ってあげようか」
と、片手の荷物を持ってくれた。
彼女と並んで話しながら、寮まで歩いた。
今となっては、何を話したか覚えていないが、私は高校生活のこと、彼女は高校時代の思い出だったと思う。
彼女は、高校の先輩だった。
クラスメートの女子生徒ともあまり話をしたことのない私には、彼女と歩いた数分は妙に甘酸っぱいものだった。
彼女が、今どこでどうしているかわからないが、こんなことがあったことなど覚えてもいないだろう。
だが、人と人との関わりには、一方が忘れていても一方は良く覚えていることがある。
そんな、人生の一コマである。