霧島市隼人町松永にある平熊の石橋は、これまでも紹介しましたが、再訪しました。
用水路に架かる平熊の石橋を下流から見たものです。石橋の上は右から左に谷川が流れ、さらにその上に道路の橋が架かっています。
下流から見た石橋の近景。
用水路と谷川の関係がわかる写真です。谷川には石畳が敷かれています。
石橋は谷川の水を越えさせるためのもので、石洗越といいます。川に石橋が架かり、石橋の上が用水路になっているものはよくありますが、これはその逆です。
このような構造にしたのは、用水路に直接流れ込んでいた谷川水が、大雨のたびに用水路を決壊させたためと考えられています。石橋と石洗越が一体となったものは非常に珍しく、江戸時代の土木技術を知る貴重な遺産です。
上流から見た谷川。
谷川の上流を望む。
石橋の上流側。
石橋が架けられたのは1777年で、鹿児島県最古の石橋です。石橋・石洗越ともに霧島市指定文化財です。
石洗越と水神の碑。
用水路の上流を望む。
谷川の下流側。小さな滝となって落ちています。