芋焼酎はいかがですか?

英国の情報交換の場であったコーヒーハウスで芋焼酎はいかがですか?

ライフスタイルとアイデンティティ(渡辺潤 著)

2007-11-16 21:03:42 | Weblog
・渡辺先生の著書について書評を書けるような実力も、資格もないことを先ずお詫びしてから感想を書かせていて抱きます。
・何本かの投稿論文から構成されていることもあり、また大学の授業でも使用することを視野にも入れているためか、参考文献以外にとめどもなく多くの文献が紹介されています。
 一読後、気になった文献を直接読んでみたいという気にさせてくれます。
 ユートピアについての文献紹介等が多々出てきます。
 それを読みながら渡辺先生に何度も言われていて実行できなかったことを思い出しました。
「文献を読んだら書評を書きなさい。」わかってはいるけれど、なかなか実行できません。
 文中の気に入った内容に付箋をはり、それを書き留めていることで終わってしまっています。反省。
 これは、まさに連続する書評からなる学術論文ですね。
・渡辺先生の作品を読んだ後の爽快感はなぜ起こるのでしょうか。
 それは数多くの文献研究に裏づけされているので、文章の内容の深さを感じます。そして心理学ではなく社会学から徹底的にアイデンティティを考え抜いて書かれていることが理由なのかもしれません。
 ところで私は、血液型占いを信じません。
 加えて、占星術や宗教、そして細木数子も。
 そんな私が、それらを信じていることと同様のことを体感していると思います。
例えばこのような文章が本文中にあります。
 「人間関係に対するわたしたちの意識の根幹には、じぶんをよりよいものとして相手に印象づけたいという欲望がある。わたしがわたしであるためには、それを承認し、尊重し、時には誉めたたえ賛美してくれる他者が必要である。しかも自尊心、名誉、優越感といった感情は、他者との関係のなかでくりかえして確認されねばならない。」
 抜き出した文章のようにインパクトがある表現が多々出てきます。
 そうそう。
 それだ。
 自分自身が同意できるのです。
 よって結果的に答えではなくても自分を確認することが出来るのだと思います。
 自分とは何か。今自分が置かれている社会とは?渡辺先生の講義で学んだこと、また先生が課題にあげられている参考文献などを通じて既に知っている以外にも多くのことを知り、そして新たに考えることが出来ました。
 私のこの本は、既に付箋だらけの状態です。
 占い師に支払う3000円を考えると2500円のこの本は、お買い得ですよ。 ぜひ、一読してみてください。
コメント
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