書店にはレポート、卒論の書き方について多くの書籍が並んでいます。
教育現場でも「指導要録の記入文例」なる本を参考に生徒についての所見を書いている先生も見受けられます。
ん~。情けない・・。
さて、この書籍の特徴は他書のような単なるハウツー本ではない事です。
この本を読み終えて、レポートや論文を作成するというのはすごく料理にも似ていると再確認しました。
しかしながら、両者にはまったく違う点があります。
料理の場合はレシピに従って同じ物を作る事で自己の満足や他者からの評価を受けます。
それに反して論文の場合にはパクリとして非難の対象になってしまうことです。
自分オリジナルの料理を作ることの重要性!料理についての発想は無限です。
料理作成の始めの一歩は、まずは、お気に入りのレシピを真似て美味しい料理を作ることです。
次の段階では
材料を変えてみることもいいかもしれません。
調味料の配合を変えることもいいでしょう。
また、調味料自体を別の何かに換えてみるチャレンジも面白い試みです。
煮たり、焼いたり、蒸したりと調理方法を変化させてみる。
和風、イタリア風、中華風、無国籍風、融合風、溶解風と様々な味に変化して自分オリジナル料理は完成します。
この本の冒頭にはとても大切なことから書き始められています。
- 教わるのではなく学ぶということ
「いちばん大事なのは、自分の思考力を鍛えること」
「手本にしたい文章を見つけて、意識してそのまねをすること」
この本の「あとがき」で編著者の宮入さんは、
この本を「補助的な役割」として活用してくださいと書かれています。
私もそれに賛成です。
この本は文化社会学辞典のようにも利用できると思います。
まずは、ざっと全てのページを読んでも良いでしょう。
面白そうな単元だけを読み込むのもありだと思います。
どれを選んで良いかわからなければ
「ファッション」や「食」はいかがでしょうか?
読みやすくて、奥が深い内容になっています。
もちろん、私の書いた「アイドル」も読み始めの取っ掛かりとしてお勧めします。
この本の次なる魅力は、欄外に書かれている多くの参考文献です。
実は、それだけでも価値があると思います。
それらの中で興味が湧きそうな書籍をぜひとも読んで下さい。
自分オリジナルのレポート作成について新たなアイデアが浮かぶこと、
間違いなしです。
ぜひとも、書店で又はネットで購入されることをお勧めします。