三浦展さんの作品には賛否が分かれますが、否定もまた関心ともいえると思います。
何点か印象に残った項目をご紹介したいと思います。
・ 「コモビリティ」
車なんていらないよという人が若い世代で増えてきたそうです。
それをマイカーならぬ、「ナイカー族」というそうです。
・ 「寝るだけベッドタウンから寝たきりベッドタウンへ」
郊外のニュータウンというと、サラリーマン男性にとっては風呂に入って寝るだけのベッドタウン。
それらの人々が年をとり、寝たきりになる。
つまり、「寝るだけベッドタウン」から「寝たきりベッドタウン」へ。
・ 「3人の高齢者が一人の若者を支える」
20代の若い世代に限ると、現在の人口は1200万人。
65歳以上の高齢者は3400万人。
つまり、若者一人に対して高齢者が3人。
一般的には一人の若者が3人の高齢者を支える社会と言われています。
しかしながら今の若者は正社員になりにくいし、なっても給料があまり上がりません。
ここは発想の転換をして、「3人の高齢者が一人の若者を支える」仕組みが必要。
・ 「毎日同じ服を着るのがおしゃれな時代」
スティーブ・ジョブズはいつも同じ服を着ていました。
イッセイ・ミヤケの黒いタートルネックにぼろいジーンズ。
毎日服装をとっかえひっかえする人よりも、毎日同じ服を着る人の方が、どうもおしゃれ、かっこいい、カリスマだと思われる時代。
・ 「おさがりからおあがり」
我が家ではパートナーが家着として子供の着ていたパーカーを着用しています。
これが「おあがり」。
若い娘の着ていた服は微妙に派手ですが、息子のおあがりはシンプルで着やすいそうです。
・ 「ポロからボロへ」
1980年代の若者はブランド好きで多くの人がラルフローレンのポロシャツを着ていましたが、今の若者はブランドが刺繍された服を着ないそうです。
あのばかでかい馬のマークを刺繍したポロシャツなど、もってのほか。
この20年、ファッションに関心のある人ほど古着志向。
オリジナリティがあり、一点物であるという意味で差別化欲求を満たした。
・ CCRC(Continuing Care Retirement Community)
大学連携型CCRCは、シニア学生が再びキャンパスで学んだり、自らの経験を生かし教壇に立つような半学半教の生活。
マサチューセッツ州のラッセルビレッジは、入居者に年間450時間以上の大学での受講を義務付けており人気になっている。(老若男女共学)。
ぼけない高齢者をつくる。
少子化によって学生が減るばかりの日本の大学も、CCRC
と連携していくべき?
以上。