毎年6初旬に体育祭を行なっています。
都内の私立高校の多くにはグラウンドがありません。
あっても凄く狭いものであって、全校生が参加する体育祭を実施できる高校は多くはありません。
私の勤務校もテニスコート2面のグラウンドだけ。
以前は、東京体育館をお借りして体育祭を実施してきましたが・・。
その理由は全天候型の広大な体育館なので梅雨時の雨や熱中症などを気にする必要がないというのが一番の理由です。
しかし、体育館では男子のリレー競技が物足りない。
400メートルトラックのある陸上競技場で実施すべきという声が多く聞かれるようになりました。
実際に東京体育館を使用したいという団体希望が多いのは事実です。
抽選に漏れることも多く、
最近では区営の陸上競技場をお借りするしかない現実。
以前は江東区の夢の島陸上競技場。
現在、夢の島競技場は工事中ということもあり
今年は江戸川区の陸上競技場での実施となりました。
ちなみに、前日は野球の強豪校である関東一高の体育祭が行われたようです。
実際に梅雨時ということもあり、
実施の可否が当日まで不明でしたが奇跡的に体育祭当日は終日曇りでした。
無事、体育祭を終えることができました。
体育祭のメインイベントは男女共「ムカデ競争」。
これは女子校が共学校になった影響もあるかもしれません。
さて、今回も熾烈な争いが行われました。
レースは白熱し、ゴールテープを切ると、
高3女子は、なぜだかよく泣きます。
みんなが泣くからかもしれませんが
結果として勝っても嬉し涙。
負けても悔し涙です。
このような涙を見ていて、ある担任教諭がぶつぶつと不平を言っていました。
内容は、○組が負けたのは□組みに妨害されたからというもの。
生徒がそのように言っていた。
妨害したクラスには一言謝ってほしい。
この担任の発言にはちょっと驚くとともに、残念な気持ちも湧きました。
いずれにしても負けても勝っても泣くに違いないのです。
ゲームに集中したからこそ、悔し涙が出ているのです。
さらに思ったのは、
犬のジャレ合いと生徒の体育祭競技は同じようなものではないかということです。
渡辺潤監修『コミュニケーション・スタディーズ』世界思想社の34ページには以下のような記述があります。
「遊び」はいい加減にやったのでは面白くありませんし、といって本気になってしまったのでは「遊び」になりません。
同じ学校の同一学年の同性の生徒たちが一生懸命に取り組んだ「遊び」。
本気になってしまったら、
「隣のクラス」からの謝罪要求に発展してしまうのに・・。