制服文化について
制服は老若男女の誰にとっても身近な話題です。
先日、現代風俗研究会の研究会に久しぶりに参加させていただきました。
お題は「制服文化」。
印象に残っているのは
(1)
・戦前の女学生の制服、特に裁縫学校から始まったような女子高の制服は先輩が作ったり、保護者が作ったり、百貨店で購入したりとまちまちだったそうです。
よって、戦後のように工場で大量に生産された制服とはそれぞれ若干異なっています。
当時の写真に写っている制服は違うそうです。
(2)戦前の大学生が被っていた角帽には、高校・中学時代の校章バッジもその横部分に付けら、出自がわかるようになっていたそうです。
(3)お茶の水女子中学校の女子の制服は、伝統的にチャンピオンベルトのようなベルト着用が義務付けられているそうです。
それは進級できなかった生徒や外部の生徒の憧れですが、在校生にとっては好まれない対象だそうです。
まったく知りませんでした。下校時に彼女たちは外しているのかもしれません。
「学校制服」についての研究会参加の翌日は、勤務校で高校入試が実施されました。
自然に試験監督中に私は受験生の観察をしていました。
かつて、受験生の殆どが机上に置いていた学問の神の「湯島天神で購入された鉛筆」。
2クラス検察しましたが、誰ももっていませんでした。
時代の変化でしょうか?
それとも、合格を神に頼むような受験生が減ったのでしょうか?
原因は不明です。
さらにかつて、受験時にマスクを着用しながら入学試験を受けている生徒はいませんでした。
本人確認がしづらいのです。
しかし、今年見た限りではあるクラスの受験生の3人に1人はマスクを着用していました。
制服に関しては詰襟の学ラン男子とブレザータイプの制服はほぼ半々。
公立中学のセーラー服着用率は下がっているように思われました。
あるクラスでは教室に1名。
またあるクラスではセーラー服が9名で、23名がブレザータイプの制服。
暑さ寒さの調整がしやすいこともあり、ブレザータイプ着用校が多いのかもしれません。
個人的に不思議なのは、カバンです。
何年たっても、日本全国ほとんどの小学1年生はランドセルです。
昔のように男子は黒。女子は赤というわけではなく、様々なカラフルな色のランドセルですが何故か革のランドセルは変わりません。
反して、かつて中学や高校では黒の革鞄が普通でした。
当時の不良はカバンをお湯につけて、重しを圧してカバンをペチャンコに。
不良を表象するモノとして利用していました。
しかし、今ではそのようなカバンを見ることはありません。
現在は2泊3日で旅行にでもいくような大きい軽いプリエステル製のカバンを使用しています。
そしてその中身は弁当、教科書、参考書がびっちり詰まっています。
時代が変わったのでしょうか?
それとも生徒の質が変わったのでしょうか?
全国的にみてもおとなしくて従順で自己表現しない真面目な生徒が、どこの学校でも増えているよな気がします。