推薦入試の指導に忙しい毎日です。
この時期は学校として推薦する(学校長印あり)指定校推薦と公募推薦、そして、自己推薦する総合型選抜入試が実施されています。
2021年3月の文部科学省の発表では、推薦入学者は国立12.4%、公立25.3%、私立44.4%合計38.4%。
私学希望の場合には約50%の生徒が推薦入試を利用しています。
今年はコロナの影響で、学力に自信を持てない生徒も多いでしょうし、出来るだけ早く入学先大学を決めてしまいたいとの高校3年生の声を多く聞きます。
補助金の減額を避けるために定員厳格化、収容定員充足率100%(1倍)に限りなく近くづくように大学は努力をされています。
その影響もあり、一般受験での補欠、追加合格、繰り上げ合格者数が増加しています。
例えば、上智大学の場合でも合格者6776名中、繰り上げ合格者は3025名もいるのです。
その他の大学でも不合格そのものを出さないで補欠合格にしている大学が数多くあげられます。
東洋大学の場合は3月の繰り上げ合格者発表日に大学から個別に電話が入ります。
すぐ、電話に出て繰り上げを受けるかどうかの決断を狭まれます。
電話に出ない(無音にしていて気づかなかった)場合は、繰り上がりません。
次の候補者に電話するという古典的な手法で一本釣りしています。
このような不安要素もあり、年内で大学を決めてしまいたいという気持ちが沸くのも当然です。
同様に受け入れ先の大学、特に私立大学にとっても定員の半数を確実に確保したいのは当然なのです。
それはまさに相思相愛、あるいはWINWINの関係。
帝京大学の場合は10月に学科試験を行ない合格者の手続きは翌年の3月まで待つという入試を実施してます。
さて、コロナ禍ということもあり、指定校推薦入試の場合には面接試験免除の大学入試も出てきているようですが、志願理由書は受験者全員が提出しなくてはならない書類です。
コロナの影響で、留学経験や体験なし、修学旅行なし、ボランティア活動もしていない、クラブ大会の中止もあり、プラスαを記入できない生徒が多く見受けられました。
志望理由書さえ書けませんのでクラス担任はクラス全員分の文書の添削に苦労しています。
私の勤務校では全教員で推薦入学希望者の書類作成と面談指導を分担して実施しています。
今年度、私は3名を担当しています。
指導しての感想ですが偏差値の高い大学を志望している成績優秀の生徒であっても文書が書けません。
ある生徒の文書に対しては、彼女の書いた志願理由の文字数の2倍のコメントを入れて返却しました。
彼女からは、「有料添削講座で習った通りに書いたのですが・」との返し。
確かに、どの生徒の志願理由書のパターンはほぼ皆同じでした。
〇〇教授の△ゼミに入りたいとの一文は必ず入れ込まれていました。
意地悪な私は、〇〇先生の著書や論文にも目を通していないのなら、面接で聞かれるので書かない方が良いとのアドバイスをしています。
ひな型に沿った文書が良いのか、独自にした方が良いのか。
迷うところですが、私は後者を優先されてはいかがですかとの緩やかな助言をしています。