女子生徒に関して、何十年にも渡ってあの生徒は「やっている」との指摘を担任が受けることがあります。
ルールを守らせることに非常に厳しい女性教諭は目的語を意図的に示しません。
一般的には何を語っているかさっぱり分かりません。
表面に出たくない女性教諭はそんな察しのつかない担任にこう付け加えるのです。
ずっと、何年か彼女を見てきたが目のあたり、具体的に言えば瞼が二重になっているので「やっている」のではないか。
調べて欲しいと。
同僚に言われると、それを調べざるをえない担任。
「何もやっていません」と返答する生徒。
このようなやりとりが年に何回か行われています。
生徒に確認したことを保護者にも伝えることは保護者からのクレームを軽減することにも繋がるので保護者にも「やっている」か、どうかを確認するのが常です。
保護者からはかなりの確率で次のような返答があります。
それは一重瞼にコンプレックスがあり、長期休みを利用してアイプチを利用して二重瞼になるような試みをしていたというような返答。
女性教諭としては高校生が化粧をすることは禁止。
よってアイプチも禁止との判断基準に基づく考えです。
担任からの相談を受けることの多い私は、その担任に次のように問い返します。
一重瞼にコンプレックスを抱える生徒が、保護者の同意のもとで整形手術をした場合は校則違反ですか。
違反した場合に学校は元の形に戻すように言うのでしょうか。
それは学校の問題ではなく、家庭の責任において行う問題。
二重まぶたにすることも歯列矯正することも、それほど違いはないのではないかと私は考えます。
さてアイプチには3つのタイプがあるようです。
- 液体タイプのアイプチ、
- まぶたに貼り付けるアイテープ、
- 細い系のようなテープを食い込ませて接着するファイバータイプ
アイプチが問題となるのはアイプチそのものではなく、3つのタイプのいずれかでアイプチをしているということを他者が分かってしまうこと。
それは不自然さが残る技量。
頭ごなしにルール違反者を怒るのでは、夏期講習、放課後講習など講座にアイプチ講座を設定するのも一案ではないかとも思います。
そのような考えの私ですから、従来からの生活指導には向いていないことは間違いありませんし、ベテランの女性教諭からは好かれていないのです。