ウイキペディアによると「ピエン」とは泣いているさまを表す擬態語。
「ピエン」というタイトルにひかれてこの本を購入したしだいです。
この本の「ホスト」について書かれていた箇所は初めて知ることも多く、たいへん興味深かったので印象に残っている箇所を抜き書いてみます。
1965年 日本最初のホストクラブ「ナイト東京」が誕生。
pp.115 「女性が金でイイ男を買うという、見せびらかすための消費」
pp.118 「ホストクラブは歌舞伎町に約200店舗、約5000人ほどのホストが存在」
PP.120 「シャンパンをオーダーしても『推し(担当ホスト)に身体を壊してほしくない』と開栓せずに持ち帰る子も珍しくない。
「ソフトドリンク1缶などに300万~400万円払ったりする子もいます。」
「もやし1袋に1000万円支払われた」
「最近では初回で来ただけのまだ指名すらもらっていない相手と即セックスするホストが増加」
pp.126 「ホストクラブには、独自の「初回料金」というものが存在する。60分1000~3000円程度で焼酎が飲み放題。5~10分おきに在籍するキャストが入れ代わり会話する」
「2回目の来店では指名する「担当ホスト」を決めると、座るだけで最低1万円、軽く飲んだら3万円」
pp.127「一番金を使った女性の横で(指名されたホスト)がカラオケを歌う「ラストソング」がある」
ホストクラブで酒の値段は年々高騰しており、2000年代半ばドンペリブラックで20万円、ルイ13世で70万円だった。現在はルイの値段は300万~350万」
「10万円以上のシャンパンからコールが行われる店が大半」
「飾りボトル」一度オーダーすれば自分が来店するたびにテーブルに並べられる。・・客からもほかのホストからも「アイツは大金を使っている」というのが一目同然。
「同じ7万のシャンパンでも、原価1000円ならば売り上げの10%をホストがもらえる。
pp.142 「不安定な自我を持つ人がハイブランドで身を固めて自己を物語ったり、歌舞伎町やSNSという世界での新しい表相性として数字を追い求めている」
6年間子の街を見続け、同年代の若者として関わり続けた筆者でなければ分からないことが多々書かれていました。
こころの寂しい人が多くなっているかもしれません。
承認要求を逆手にとって商売がなりたっている世界があることも確認できました。