気鋭の歴史学者白水智(シロウズサトシ)さんの『知られざる日本』(NHKブックス)を読んだ。
副題の「山村の語る歴史世界」のほうがわかりやすい。
注目すべき見解は、今までの歴史学は「平地を標準」として描かれ、山・海は例外的な扱いだった、という点だ。
「山村の生活体系は、人間が自然に対して長期にわたって蓄積された叡智・知恵・技能が発揮されている文化である」という指摘である。
それは、平地の農村よりさらに多様な生活文化があるという。
白水さんの指摘は実に的を得た視点だ。
それは文献を中心に歴史をひもとく従来の手法を批判している。
それはまた、現代の都会中心主義の偏向を揶揄するものでもある。
資源を循環的に利用する山村生活のなかに、「人間が生きるということはどういうことか」の原点があるということだ。
山村と同じ生活をしろというのではなく、その生活観のなかに現代を救うヒントがあるということだと思う。
山村から世界を見る、これですね。
副題の「山村の語る歴史世界」のほうがわかりやすい。
注目すべき見解は、今までの歴史学は「平地を標準」として描かれ、山・海は例外的な扱いだった、という点だ。
「山村の生活体系は、人間が自然に対して長期にわたって蓄積された叡智・知恵・技能が発揮されている文化である」という指摘である。
それは、平地の農村よりさらに多様な生活文化があるという。
白水さんの指摘は実に的を得た視点だ。
それは文献を中心に歴史をひもとく従来の手法を批判している。
それはまた、現代の都会中心主義の偏向を揶揄するものでもある。
資源を循環的に利用する山村生活のなかに、「人間が生きるということはどういうことか」の原点があるということだ。
山村と同じ生活をしろというのではなく、その生活観のなかに現代を救うヒントがあるということだと思う。
山村から世界を見る、これですね。