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山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

特攻隊と日大との連続線

2018-06-13 21:23:09 | 意見・所感

 ときどき深夜番組のドキュメント番組を観ることにしている。テーマはどれも関心はないのだけれど、国民の一人として風化されそうな真実を忘れないようときどき観るよう自分に課している。先日の「テレメンタリー2018/不死身の特攻兵」は、9回特攻攻撃を命じられながらも9回生還した佐々木友次さんを取り上げていた。その理由は当時の上官だった岩本益臣大尉の言葉だったという。

 

   

 「爆弾を命中させることで体当たりで死ぬことが目的ではない。これぞと思う目標をとらえるまでは何度でもやり直しをしていい。一度だけの攻撃でおしまいというのは、余計に消耗(操縦者・飛行機)を大きくすることだ。」と、当時としては開明的な上官だった。とはいえ岩本大尉の死後、現場は「死んでこい」と何度も言われてきたと言う。

 

                        

 元第6航空軍司令官だった菅原道夫は、「いくさというものは天皇の命令もお前は死ねとはおっしゃらない。我々も誰もお前は死ねとは決して言わない。志願ということによって出発した。」と語る。志願か命令か、そこには日大危険タックル問題ときわめて似ている空気がある。劇作家の鴻上尚史も特攻隊にまつわる問題と現代が抱えている問題とが連動していることを突き止める。

 

                 

 佐々木さんはその特攻隊体験から「自分というものが無くなる。何も考えなくなってしまうから死にやすいんです」と語った。鴻上氏は、佐々木さんの生還は希望であり、不合理や苦しみの構造は今も変わっていないのではないかと指摘する。それはまさに日大経営者問題や財務省文書するものだから改竄問題へとつながっている。それは人間を思考停止にするものだから。もしくは、芸能情報やパンダ情報などのバラエティー回路を太くして、不都合な真実の回路を遮断する構図でもある。

コメント
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