歩道にはみ出たヤマブキのヒコバエを貰ってきて2年がたっただろうか。そのままだと、踏みつぶされ駆除される運命のヤマブキを救出するというのが建前だが、何を隠そう前々からヤマブキを裏山に植えたいなーというのが本音だった。渡りに舟で、掘り起こした小さなヤマブキをポリポットに植えていたというわけだ。それがずいぶん大きくなってきたので、またもや慌てて裏の道草山に植えることにする。
山の急斜面をツルハシで掘ろうとするが、ツル植物が邪魔して溝がなかなかできない。こんなときは鎌が役に立つ。それでも次々土からツル植物の根っこが縦横無尽にぶつかる。やけをおこさないようのんびり駆除していく。 荒廃地はツルとの格闘であるのは経験済みだから粛々と作業を進める。ツル植物は山のすべてを縛っている気がする。それほどに手ごわい生き残り戦略巧みな猛者でもある。
掘り起こした溝にヤマブキの苗を埋めていく。そこにいただいたバーク堆肥も施し、水をあげる。約20本近くのヤマブキを植える。これで初日が終わる。道草山から見える山並みが美しい。久しぶりに達成感があったので、残りのもう20本ほどの苗も翌日に植えることにする。
上から撮ってみたが、急峻な斜面の臨場感がなかなか表現できない。転んだら結構な速さで下まで落ちてしまう。したがって、慎重な姿勢で3列に植えていくことにする。久しぶりに汗をかく。
すでに花が咲いてしまっている元気な山吹もあったが、他は咲いてくれるかどうかはわからない。水やりも車で運ぶしかない。この急峻な斜面を数年後には山吹の絨毯になってくれることを夢見るばかりだ。
合計40本近くのヤマブキは、オイラの粗悪な扱いにもかかわらずこれだけ生き残ってくれたから、これからはのびのび根を張ってもらいたい。しかし、あけび・コボタンズル・クズ・野イチゴ等の植物に翻弄されると成長が止まってしまうか、壊滅してしまう。
いつもより腰を使ったせいか疲れが出ているが、脚に難があるオイラとしては二足歩行の原則を確保していかなければならない。さらに、畑がすっかりお留守になり、またまた遅れてしまった。あすから、耕運機が修理からもどってくるので後れを挽回しなければ。春はなんと人間をいそがせるもんだ。