近所の方から和宮様に砲弾そっくりのタケノコが献上された。いつもだと焚き火で大きな鍋とか釜とかでお湯を沸かして一気にタケノコを茹でるのだったが、今回は急だったのでガスで茹でることにする。それにしても、見事なタケノコだった。献上品なのでいちばん立派なタケノコをくれたようだ。
まずはタケノコのいちばん旬な柔らかい先端部分を刺身を食べる。ワサビと醤油がよく合う。食べるのが遅いとアクが出てしまう。収穫後、30分以内なら生で、数時間なら茹でても刺身が味わえる。タケノコがこんなにも柔らかいのかを味わう瞬間でもある。
さらに、肉と油揚げを入れた煮物が夕飯に出されてきた。食べてみるとやはり柔らかい。タケノコらしい食感と味が染みついた旨みを楽しむ。食べ過ぎると胃がもたれるのでほどほどにする。ここ数日、山菜尽くしの日々が続く。これは都会ではなかなか身近に経験できないが、不便さがあるからこそ獲得できる過疎地の豊饒なのだ。