山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

朋有り、遠方より来たる また楽しからずや!!

2024-07-06 22:00:52 | 出会い・近隣

  先日、関東からはるばるわが過疎の山里へ畏友がやってきた。U君とは十数年来の再会である。その友人のM君は、和宮様と偶然同郷であったのにびっくり。U君とは同じ職場関連での出会いだった。オラは、一人暮らしの母親の安心を確保するため急遽実家へUターンし、職場をあちこち探したが見つからず、なんとか年齢制限ぎりぎりで滑り込んだ職場だった。児童福祉の専門職とは言いながら、関心も興味も全くなかったなかでの恥ずかしい進路変更だった。

 

  U君が入職した同期生には、国立大卒の専門家や遊び・アートの名人が多かった。そのためもあって、オラも一から勉強を始め出したというわけだ。その師匠がU君だった。彼とは、時間外に内外の有志とともに研究会を創って幅広く教えてもらった。まさに、第二に青春が来たような、第二の寺子屋でもあった。その実践編として、地域の子ども会をつくりそれなりに広く紹介されるなど、それらに関連した時間外対応で帰宅はいつも10時を越えていた。

  

 そんな状況でも伴走してくれたのがU君だった。「朋」とは同じ師匠について学ぶ友人たちだが、『論語』によれば、そうした同門らが集まっていろいろ語り合い学び合う喜びが「楽しからずや」というわけである。過疎地にいるとつい人との関係が途切れてしまいがちで、話題も同質に染まりがちだ。その意味でも、久しぶりに、世界を日本を地域を老後の今を風のように話題にしていくのは快感だ。

 

 M君は、和宮様と懐かしそうにローカルな話題で盛り上がっていた。郊外の地にありながらそこだけの地域に染まらず市民運動へも足を運んでいるのがすごい。そのうえで、これからの農家をじっくり捉えようとしている大地主の好青年でもある。

 

 帰り際、U君はドキュメンタリー映画のチラシとチケットを置いていった。映画監督の原村政樹氏は、山形高畠町の有機農法の軌跡を描いた「いのち耕す人々」や最近作の「若者は山里をめざす」などの話題作を製作しているが、残念ながらまだ見てはいない。時流にこびず農村で黙々と生きる姿を追った映画作りに定評がある監督だ。しかしながら、開催される自主上映会の情報がなかなか届かない現状に、いつもマスメディアの目立てばいい不条理を思わずにはいられない。

 

 U君が相変わらず市民の側に立つ活動にこだわっている姿がかっこいい。後期高齢者になってもなお市民活動に熱い視線を送り、いまだ活動に参画していることにあらためて敬意を送りたい。

  

コメント
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