集落の中心を貫く国道法面の草刈りを午前中に行う。主婦二人を含む7人が草刈機や鎌をもって雑草を駆除していく。その前々日には、きょう出られない二名が事前に草刈りを行ってくれていた。オイラは昨日、レンギョウのてっぺんを覆ったクズを駆除していく。
毎年のことだが、クズの猛威にはほとほと困っている。そのため、農薬を使って除去しようという声も少なくない。農薬の使用はできるだけ控えるというのがオイラの本意なので、昨日、鎌をもってクズの除去をしに行く。2時間弱で主なクズは取り払うことができてきょうを迎える。さいわい、クズの話が出なかったので農薬による除去は実施されないもようだ。
酷暑の中での作業はますます集落の共同作業の困難さを見せつける。背中はみんな汗でびっしょりとなっている。「あと何年続けられるか」とのつぶやきが聞こえてくる。休憩の時間には、和宮様じきじきのお手製のキュウリの漬物が下賜された。塩麹とポン酢・ゴマ油二種類の漬物だった。好評の食べ物が酷暑を忘れさせる。
共同作業をすることで集落が一つになる意味は深いものがある。都会ではこういう共同作業に出られない人は有料にしているところもある。
地域によっては、祭礼も常会もやめてしまっているところもあらわれている。わが地域も「青年会」がなくなってしまいそうな現状にある。オリンピックのテクノロジーの素晴らしさはわかるが、地方や農山村の疲弊ぶりはなんとかできないものか、と考えざるを得ない。そういうときだからこそ、集落の共同作業「結しごと」の価値を高めなければならない、のだが。