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石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

6月11日の雨中石仏巡り記

2006年06月12日 | Weblog
昨日11日は、何年ぶりかの雨中の石仏巡りである。しかも、道のない山を登った山頂にある石仏巡りだから、尚のこと全身びしょぬれでの石仏巡りとなる。負け惜しみ的に、この様な雨の中で眺める仏様も良いものだと感想を語った人もいたが、とにもかくにも一生忘れられない思い出深い石仏巡りとなった。
さて、本日のメンバーは佐野市の高橋氏と栃木市の北口氏に私の三人である。9時半に拙宅集合として、雨の中を一路最初の訪問地である今市市小百へ向かう。今回は、運転を高橋氏に任せて私は後部座席を一人で占領。それは思い出せないほど遙かな昔の、自分で運転をしないで向かう石仏巡りだった。
目的の、山の持ち主である福田氏宅へ着いて、まずはご挨拶。そして農機具小屋の前へ駐車して、いよいよここから歩くことになるが、雨は弱くなるところか山地へ来たので益々強くなってきた感さえある。その中を、雨具も着けずに出発。道のない山は一面下草に覆われていて、たちまちのうちに下半身はびしょ濡れ。山頂へ至る本道の崖道は無理なので、大きく回り込んでからそれでも急な斜面に取り付く。生えている樹木に捕まりながら悪戦苦闘しつつそれでも何とか山頂へ到着。仏像鑑定専門家の北口氏は、想像していた以上に素晴らしい釈迦像に感嘆の声をあげる。容赦なく降り続ける雨の中で、写真を撮ったり採寸作業を熱心に行っている北口氏と高橋氏を後目に、私はこれで5度目の訪問だけに今日の天候に写真さえ撮る気がせずに、傘を差しての手助けだけに従事する。そして山を下りる頃には全身びしょ濡れとなって、さらに下山途中では滑って転んでズボンの足元は泥だらけとなる。この全身びしょ濡れ、泥だらけの体で綺麗な高橋氏の車に乗るのは申し訳ないような気分である。
本来なら、その山頂で昼食にしたかったがどうしようもない。下山後は、同じ小百地区の天正年間の重制石幢六地蔵を二基見学がてら、雨音を聞きながら車中での昼食となる。
帰るにはまだ時間があるので、さらに私の薦めで今市市長畑地区にある観音堂を訪ねることにする。その観音堂内には、延宝年間の「観心寺型如意輪観音像」があるので、それを二人に見せるためである。雨は相変わらず降り続く中で、まずは同敷地に建つ中世紀年銘の重制石幢六地蔵等を見ながら、の方に了解を取って観音堂内へ入る。そして、滅多に見られぬ観心寺型如意輪像の素晴らしさに二人とも夢中になる。そういう私も、この如意輪像の写真は良いものがないだけに三脚を構えて今度こそはと撮影する。
これでどうにか、今日の目的であった石仏巡りはプラスアルファーを加えて無事に終了。それにしても、一日中雨にたたられた石仏巡りはその思い出がないくらいに暫くぶりだった。今回ばかりは、晴れ男の私もダメだったようで、来週の週末天気が今から気になるところである。
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