今回も、相変わらず栃木県旧今市市の石仏巡りに出かけました。今回は、もうそろそろ夏草も枯れだした頃だろうと、今市市でも北部山間地である瀬尾から高畑、そして小百~大桑まで足を伸ばしました。特に、高畑地区の昔の栗山街道(勿論今は廃道で道らしい形跡が微かに判る程度)端にある碑塔を訪ねるのを主目的としました。そこには、チョットやそっとでは手の出しようもない苔だらけの碑塔が沢山あり、それらを本気になって調査するためにです。時間をかけて、もちろん最初は金属ブラシでこびりついている苔剥がし、それからタワシで磨いて像容と銘文解読作業です。そんな中に、今回のこの碑がありました。馬の半分位まで土中に没していたので、またギックリ腰になるのを恐れながらも本気になって引き抜き、ご覧のような写真が撮れました。
どう、良いでしょう! もちろんこれは栃木県で初めてお目にかかる、名号塔の下部にある馬さんの浮彫姿です。しかも種子は、聖観音の「サ」となっているのに困惑しましたが、それ以上に「南無阿弥陀佛」の名号塔に馬の姿があるなんて、正に眼福の至りです。紀年銘も安永八亥八月十五日とある優れものでした。今回は、これだけを以て大満足な石仏巡りでした。最後は、大桑町の法蔵寺へ行き、延宝庚申塔二基の精査をしてきました。銘文を、過去に適当に読んでいたものと本気になって読み比べ、数カ所で読み間違いを発見したり、今まで□としていた数文字も今回は読むことが出来ました。そして午後も三時半になったのを潮時と、些か疲れましたが今回は暫くぶりにルンルン気分で帰宅することが出来ました。
さて、来週は「多摩石仏の会」の皆さんと、栃木県佐野市から岩舟町~大平町の石仏巡りです。今から、晴れることを願っています。