石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

「匯」の文字は、碑文揮毫者の驕り創作文字?

2017年11月25日 | Weblog

石碑に刻まれた文字の清書で、悩まされるのが銘文を揮毫した書家の創作文字。今回も、そんな文字に出会いました。それは3行目の最初の文字で、本来なら「匯(カイ=集まる)」という文字で、掲載した拓本画像を見れば判るように、その「匯」の文字に更にサンズイを左側に付けている。その下の文字は「湊」の文字だから「匯湊」でカイソウと読み、「水がめぐり集まる」という意味になるかと思います。その本来の「匯」の文字にサンズイを更に付け加えて、「本当に酷い水量が集まる」という意味にしたくて、本来の文字の意をさらに強調したかったのかも知れませんが、やはりそれでも石碑に残る文字としては無理があるかと思います。文章内容としては、文句の付けようがないだけに、私としては何とももったいないことだと思いました。これをご覧の皆様は、どう考えるのでしょうか。あるいは、私の正字文字に対する思いが強すぎるのでしょか‥。勿論、その文字は異体字としては存在を確認できませんでした。念のため‥。
次回は、同地にあるもう一つの道路を開通させた石碑があります。こちらは、銘文を読んだだけで拓本は採らなくて(本体高さが3メートル近くもある大きさなので、余計に手拓する努力が無くなったのも事実である)良いと思うほど、私にしてはその内容が酷いものでした。記念碑内容として余りにもお粗末な内容だからです。それを、出来たら掲載しようかと思っています。

コメント