石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

今回は足利市の「養老碑」(人見竹洞から4代目の人見求が建立した)等を見てきました

2017年02月05日 | Weblog

天気予報に騙されて、今回は暫くぶりに足利市まで足を伸ばした。その目的は、長年の懸案だった西場にあるこの正面に大きく「養老碑」とある石柱の両側面と碑陰&碑表に刻まれている銘文を手拓するためである。現地に着いたものの、早くも嫌な感じの風が吹き出している。それでも今日はその手拓が目的の為、側面から早速手拓開始。時間が経つごとに風は強くなり、「こりゃ~、ダメかな」と感じつつも何とか両側面は採り終える。問題はそれからで、普段なら手拓は諦めるところだが、折角来て途中まで手拓したのだからと続ける事にして、まずは碑陰の銘文から開始。しかし、水張りも間々ならない状態なので今回は特別に全紙を取り出し。風上に当たる東面に画仙紙の余白を大きく張り出し、目張りをしっかりとしてから水張り開始。何とか水張りを終えた勢いで墨入れをするが、直ぐに風が紙面を撫でてプカプカ浮いてくる。「イイエ!ママよ」とそのまま墨入れを続けて完了。勿論、銘文を読むのに苦労するような酷い仕上げだが。さて、次は最も難しい碑表の題字部分。ご覧のように、ここまで大きな文字で、しかも深く彫られていては、前回同様に全紙を使用して風ふさぎをしたどころで、それは気休み。風は容赦なく、水張りを終えた画仙紙面を撫でて碑面と密着していない文字空間から浮いてくる。それでも一文字づつ墨入れするや、片手で次の文字を抑えながらまた墨入れ、それを3度繰り返して仕上げたが、題字の一部は墨が入っていない。もう一度やり直す根気はなく、ついにそのまま終了していつの日か、また訪れようと思う。ご存知のように、この碑は宝暦六年の建立であるから、一部の文字に難読箇所があるのは承知だが、帰宅して眺めてみると、本当に手拓が下手だなと実感させられた。
さてそれからは、とにかく風が強いので拓本採りは諦めて足利市の石碑巡りとする。そして次に訪れたのが猿田町の上之宮神社にある災害碑。栃木県内の災害碑を集めている私にとってはぜひとも必要な石碑なので、写真と手拓面のサイズを測り、ついでに次回の為に碑面掃除をして離れる。次が、大月町まで移動して威怒神社の石碑2基を確認し、掃除はともかくも採択サイズを計測。まだ帰宅するには時間があるので、当地から歩いて山の中にある御岳神社跡へ登る。ここには目的の石碑の他に、新たな2基を手拓することにしてその前準備として同じく採択面のサイズなどを計測する。結局、今回は7基の石碑確認をしながら最初の「養老碑」以外の6基は見ただけで終了。6基を一日で手拓するのは無理なので、いつの日か2日間をかけて採ることにする。


上記に掲載した狛犬は、足利市の狛犬調査をしている方でも見逃しやすい狛犬だろうと感じて撮影し、掲載しました。勿論、山口様は調査済みだろうと思いつつも、また調査範囲外だとしても、紀年銘が弘化年間とあればやはり足利の狛犬としては抜かせないものだろうと掲載した。所在地は、初めての方では非常に難しいので、もし未調査でしたら詳細な案内を致しますので‥。そんなこんなで、今回も宇都宮に着いたのは日没直前の5時過ぎだった。

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3 コメント

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脱帽です。 (山口 秋葉子)
2017-02-07 13:00:54
 瀧澤様、こんにちは。

 いや~参りました。この狛犬は未調査です。あとで詳細な場所をご教示いただけるとありがたいです。

 なんか予感みたいなものがありました。というのは今週も日曜・月曜日と烏山町に出陣した際に、「杼木県神社庁誌」と2万5千分の1の地図に記載はないものの、車のナビにはあるという神社が複数ありました。、こりゃ~栃木県を一通りやったら、一万分の一くらいまで広げないとだめかな、思っていたところに瀧澤様からの嬉しいご報告。まぁ生涯にわたり狛犬と遊べそうです…(笑)

 ちなみに足利で狛犬を調査されている方も、江戸期の狛犬は四対としていたかと思います。

 おかげさまで、烏山町は山の何処かにあると思われる石祠の神社6箇所を除き、無事終了となりました。
チャンスがあれば確認したいとは思いますが、烏山町の文化財担当の方へ連絡してみて、所在がわからないようだったら諦めるのも肝心かもしれません。

 昨日、宮原八幡宮へは足を運びましたが、留守でした。あの石碑も拓本を採られたのですね。立派な碑なので感心しました。

 文章整いませんが、失礼します。
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山口様へ (瀧澤龍雄)
2017-02-08 10:10:07
烏山地区が、早くも完了。相変わらずの精力的な調査に脱帽です。前回は、行き場所に迷って足利まで(と言っても佐野寄りですね)足を伸ばし、昔に精査をしなければと残っていた「養老碑」に行きましたが、風が強くて手拓したものの文字も読めない有様。悔しいので、近いうちに再訪して拓本に頼らない直接解読に挑戦しようと思っています。勿論、条件さえ揃えばまた拓本鳥に挑戦ですが(笑)。それにしても難しい。私の能力の限界を超えていますが、宝暦年間の碑文とあらば、何としてでも判るまで追求!(どうせ、途中で降参になることを承知で)です。足利市で、その銘文を清書したものがあるとは思えないので。
ところで例の狛犬。標識も無い雑木林を登って行くという場所なので、今度お会いしたときに場所を説明いたしますので、それまで待っていてください。それとも、その場所には3基の手拓したい石碑があるので、風が収まる頃に出かけますので、その時に一緒に行くのも楽しいかなと思っています。月曜日とその前後を中心にして、いかがですか。近くを通りましたときにはお邪魔したいと思っています。
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市内の石造物を一巡りです (山口 秋葉子)
2017-02-09 15:25:35
 瀧澤様 こんにちは。

 了解いたしました。瀧澤様が拓本を採られる時に、お供いたしますので、その時にご教示いただけると幸いです。暖かくなる頃を楽しみに待っています。
 さて今日は、午前中から曇り日だったので、市内の文化財に指定されている石造物を見て回り、写真に収めてきました。1時すぎに粉雪が舞い、その後に雨に変わったので2時に切り上げました。

 仕事ではありますが、やはり外に出ている方が、自分の性格に合っているようです。

 文章整いませんが、とり急ぎ御礼まで。

 追伸。わが社にも是非お立ち寄りください。ちなみに私は11日、19日、26日は休日のため不在です。
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