一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

夏がやってきた天山 ……ハンカイソウが開花し、マイサギソウが舞い始めた……

2021年07月07日 | 天山・彦岳


7月6日(火)

今日は、「曇り」の予報であったが、
天山を見ると、雨雲にすっぽり覆われていた。
〈稜線は雨が降っていることだろう……こんな日なら登山者はいないに違いない〉
そう考えて、天山に登ることにした。

天川登山口駐車場に着くと、
やはり一台の車もなかった。
今日も天山を独り占めできそうだ。


出発。


登り始めるとすぐに、ウツボグサが出迎えてくれた。


これほどたくさん咲いていると、楽しくなる。


ミヤコザサや夏草がせり出してきて、登山道が狭く感じる。


他の山では終盤を迎えているオカトラノオであるが、
標高の高い天山では今がピーク。


テリハアカショウマも数を増してきている。


あめ山分岐を通過。


いつもの場所でパチリ。
ガスっていて何も見えない。


オトギリソウを見ながら、


天山山頂へ。
(写真左下にあるのは一等三角点)


展望はまったくないので、稜線散歩へ。
強い風が吹いており、時折、横殴りの雨が頬を打つ。


まだ数は少ないが、
カキランや、


ホソバシュロソウが私の目を楽しませてくれる。


天山のチングルマ(と私が勝手に呼んでいる)ノイバラが美しい。


横からもパチリ。


保護区のハンカイソウ。


開花し始めていた。
この花が咲くと、夏がやってきたことを実感する。


キュウシュウコゴメグサは、それほど増えていなかった。


まだこれから……なのかな?


モウセンゴケは雨水を浴びてイキイキしていた。


モウセンゴケの花も開花間近。


いつもの場所へ行ってみるが、雨風が強く、珈琲は諦める。


本日の「天山壁」。


その後も、花観察を続ける。
なんと、バイカイカリソウがまだ咲いていた。
「もう夏だよ~」


先程とは違う場所で、カキランが見つかった。


好い顔している。


パーフェクト!


こちらも、
先程とは違う場所で、ホソバシュロソウを見つける。
ここまで、花の写真は案外きれいに撮れているように見えるが、


風が強く、実は、こんな写真のオンパレード。(笑)
ちゃんと撮れた数少ない写真のみを掲載しているのだ。


保護区ではない場所のハンカイソウ。


この花を見ると、
南アルプスで見たマルバダケブキを思い出す。


オオバギボウシや、


オカトラノオを見ながら、


山頂へ戻る道へ。


途中、開花間近の、
ヒヨドリバナ、


イタドリ、


ノギラン、


マツムシソウ、


キガンピなどを見つけ、


天山に夏がやってきたことを更に実感する。


ホソバノヤマハハコも順調に育っている。


山頂に戻るまで、誰にも会わなかった。
今日も天山を独り占めすることができた。


最後に、今日の目的の花、マイサギソウについて記しておこう。
5日前に来たときには、まだほとんど蕾だったが、
今日は(少しではあるが)舞い始めていた。




違う場所のマイサギソウ。


この山野草を見ると、なんだかウキウキする。


下からもパチリ。


こちらは、もう舞っている。


ねっ。


今日は、数箇所でマイサギソウを確認できた。
今日も「一日の王」になれました~


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