一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

人生の一日(6)  ……70歳になって、生きるのが楽になった……

2025年02月24日 | 人生の一日


60歳になって、体力はガクッと落ちた。
65歳になって、体力はガクッガクッと落ちた。
70歳になって、体力はガクッガクッガクッと落ちた。(笑)
いやはや、ビックリするほど体力は落ちます。
笑い事ではなく、
〈60歳のときはまだまだ若かった〉
と思えるほどに、70歳になってからの体力の低下は半端ないのだ。

だが、良いこともあって、
それは、精神的なもので、
「何事にも頓着しなくなった」ということ。(良いことなのか?)
だらしなくなってきた……というのではなく、
(「頓着」が、深く気にかけてこだわること、執着することの意だとすると)
何事も(好い意味で)深く気にかけることがなくなり、執着することもなくなってきた……
ということである。

「人生100年時代だ~」と、70代になっても意気軒昂な人もいるが、
(そういう人は鬱陶しいので、私はなるべく近づかないようにしている)
私は、(以前にもここで言ってきたように)あらかじめある年齢を超えたら、
「もう十分に生きた」と満足する心づもりをしていて、
その設定が70歳だった。
昨夏70歳になった私は、やりたいことはやってきたし、
「もう十分に生きた」と思う境地に至っている。
これからは(私の人生における)アディショナルタイムなので、
流れる雲のように、流れる水のように、淡々と生きていきたい。
流行を気にしなくてもイイし、処世術や、金儲けなども考えなくてイイ。
TVのゴールデンタイムの番組は(面白くないので)ほとんど観ないし、
映画も、好きな女優が出演する(しかも)佐賀で上映される映画しか見なくなった。
本も、ベストセラーや自己啓発本の類いは読まなくなったし、
(死ぬまでに読んでおきたいと思う)世界的名作を中心に読書している。
自分を良く見せようとは思わないし、もう誰にどう思われようと構わない。(コラコラ)
70歳になって、本当に生きるのが楽になった。
毎日が楽しくて仕方がないのである。

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