一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

2011年の登り初めは「三俣山」 ……雪と格闘し、戯れた、最高の一日……

2011年01月03日 | その他・佐賀県外の山
年末年始はずっと仕事をしていた。
今日(1月3日)が、私にとって今年初めての休みの日である。
本来は仕事をしていなければならない日なのだが、この日は「からつ労山」の仲間との登り初めの日なので、強引に休みを取った。
昨年の1月3日は、くじゅうの星生山や中岳で登り初めをし、
「こんな風景を見ること以上に重要なことなんてあるわけがない」
と叫びたくなる程の感動を味わった。
冬山の醍醐味を存分に堪能した。
今年の登り初めも、やはり雪山がイイし、昨年と同じくらいの感動を味わいたい。
欲深いのだ、私は……(笑)
となれば、行き先は、くじゅう。
だが、昨年、
大曲~星生山のルートや、
雨ヶ池~三俣山小鍋のルートなど、
くじゅうの各所に、
「植生保護及び事故防止のため通行をご遠慮下さい」
との看板が立てられた為、ルート選定が難しくなった。
そこへテツさんから、
「長者原から三俣山に登ってはどうだろう」
との提案があり、今回はその案に乗ることになった。

今回の参加者は、
テツさん、ノブリンさん、+3Kさん、ヒラさん、イチさん、アキさん、平六さん、タク
の8名。
テツさんの8人乗りの車が、唐津を午前4時半に出発。
途中、参加者を拾いながら、一路くじゅうへ。
7:56
長者原に到着。
すぐに準備とストレッチ。


8:12
長者原を出発。


美しい雪の道を登って行く。


ノウサギの足跡を発見。
これ以降、野生の小動物の足跡を見つけるのが楽しみになった。


左手に三俣山を見ながら急斜面を登る。


魅惑的な風景、


ゾクゾクするような風景の中を歩いて行く。


雪山にいることの喜びを感じながら、


しばし立ち止まり、周囲を見渡す。
幸福感に満たされる。


蒼空も時折顔を出し、白い雪が一層映える。


今年最初に見る山の風景が、こんなにも素敵なものだとは……
なんて幸運なんだろう。


一歩一歩踏みしめて登って行く。


雪を踏みしめる音が、登山者の存在を際立たせる。


スガモリ越に近づくにしたがって、雪山は凄みを見せてくる。
岩にはエビの尻尾が無数に付着し、あらゆるのもが凍てついて身動きできないでいるかのよう……
ガスに覆われた太陽は、


白い月のようにさえ見える。


10:00
スガモリ越に到着。


しばし休憩。
ここからの風景も素晴らしい。


10:09
スガモリ越を出発し、三俣山にとりつく。
最初こそ雪は少ないものの、


次第に積雪は増していき、歩行困難になる。
吹きだまりでは、脚の付け根までズブリとはまるほどに……


高度が上がるにしたがってガスに覆われ、視界不良になる。


灌木には物凄い霧氷が付き、


エビの尻尾に覆われたこの物体は、何かさえ分からなくなっている。


悪戦苦闘しながらも、山頂は間近。
アキさんの表情もほころぶ。


10:57
三俣山・西峰に到着。
テツさんのピッケルを借りて記念写真。


視界不良の為、他の峰は諦めて下山することに……
11:10
三俣山・西峰を出発。
スガモリ越に下山開始。


11:27
スガモリ越に到着。

11:37
スガモリ越を出発。
法華院温泉山荘に向かう。

11:42
北千里浜に下り立つ。
ここから見る風景は大好き。
ここにずっと居たい感じ。


とも言っておられず、昼食予定の法華院温泉山荘へ。


法華院温泉山荘が見えてきた。


12:04
法華院温泉山荘に到着。
ここで昼食。
私はいつものように、肉入り月見うどんを作った。
そして、いつものように極旨であった。(笑)


皆より少し早めに食べ終え、山荘の周囲で写真を撮る。
こちらは薄く雪化粧した大船山。
手前のテントの横には「かまくら」が……


左に目を転じると、坊がつるの向こうに平治岳。


そして、振り返ると、山荘の向こうに、三俣山。
美しい風景に取り囲まれて陶然となる。


雪をただ眺めているだけでも幸せな気持ちになる。


光り輝く雪は、まさに宝石。


12:53
法華院温泉山荘を出発。

坊がつるを歩きながら、美しい風景を堪能する。


三俣山・南峰に見惚れる。


そして、また雪を存分に楽しみながら、長者原へ向かう。


もうすぐ長者原という所で、大きなザックを背負った若い女性とすれ違った。
坊がつるでテント泊とのこと。


たった一人でテント泊とは……大したものだ。
遠ざかる後ろ姿が格好良かった。


14:45
長者原に到着。
こうして、今年最初の登山が終わった。
2011年の登り初めも素晴らしいものであった。
今年も素晴らしい年になりそうな予感を抱かせる山行であった。

長者原ビジターセンター内の温泉で疲れを癒し、帰路についた。
高速に乗った頃から雨が降り出した。
坊がつるでは、おそらく雪だろう。
あの大きなザックを背負った女性は今、雪の降る中、テントを設営してる頃ではないかと思った。
今夜、彼女は雪に包まれて眠り、どんな夢を見るのだろう……

※私のブログの写真を使ってマサル2さんがアルバムを作ってくださいました。
 コチラでご覧いただけます。

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