福山市奈良津墓苑の急斜面に建つお稲荷さん

坂の途中で赤い鳥居を見つけた。雑草をかき分けて急斜面を下りるとお稲荷さんが鎮座していた。この存在を知らずにあの世へ旅立つ市民が大多数だろう。



由緒には松下大明神と清瀧大明神が祀られ頼めば何でも願いが叶うと書いてある。早速私は「国賊の御仕置の日が一刻も早まりますように」と言って願をかけた。



奈良津墓苑の東端から国道３１３号の大峠バス停付近を望む。普段車で通る道が蛇行しているのがよく分かる。昭和１９年頃は幅がこの半分ほどの砂利道で、ここで自転車に乗る練習をしたと母がかつて語っていた。火葬場が福山空襲で焼ける前の話だ。長い曲がりくねった坂をテクテク歩いて中央斎場に辿り着いた。

手長ダコとわけぎ（春の出会いもの）

松茸と鱧、筍とワカメを出会いものと言う。旬の食材を組み合わせることによって美味しさが倍増するという訳である。春の出会いものとしては手長ダコとわけぎが有名だ。

双方を茹でて酢味噌で和えたぬたは瀬戸内の傑作と言える。マダコやイイダコで代用できない食感（適度なやわらかさ）を舌で楽しむ料理である。手長は火を入れた方が旨い種類の代表格だ（笑）