肺がんの次に・・・・平成25年2月15日
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昨日のお話しで、大喀血して肺癌そのものを体外に
排出した内田医師の患者さんは もう一つの問題が
ありました。癌を抱えていました。直腸癌でした。
病気の自然治癒的発熱は、高熱が出て悪化したと
いわれる熱と異なり、その後の食欲や体の検査結果が
向上に向かうことでもわかります。
もっとも、高熱が出て悪化する というのは
恐怖の念が作用していることが多いのです。
もともと、熱そのものは、浄化作用で起こるのですから、
熱そのものが体を悪化させる原因ではないわけです。
このことは、一度、ご自身で体験されると、薬で抑制
するよりも、かえって熱を出して、体が軽くなることが
往々にして感じられると思います。
熱だけでなく、嘔吐や下痢も、そうした 病気の症状
でもあり、また自浄力の発露です。
私の主人は、3年のインド赴任を終えて、日本に戻りました
が、帰国後からひと月下痢が続いたそうです。
それでも、自然に放置しておいたら、そのまま止まり、
毒素の排泄作用だろうと思っていたそうです。
そういえば、主人は、バンコク滞在中 微熱が
ひと月以上続き 胃に違和感を感じながらも
仕事が忙しく、病院にいかず、毎日、会社に行って
おりました。
後日、健康診断で ”胃潰瘍の跡 がありますね。
自然に治っている跡があるようですが”と 医師の所見を
聴き、心当たりがあったということでした。
さて、この患者さんも 高熱が続き、大喀血をして、
癌細胞をはきだして、危険とも見える、山場を通り
過ぎました。
そして、日ましに元気を取り戻したのですが、再び、
39度の高熱が出てきました。
妻は ”今度こそ、いよいよ最後ですね”と心配します。
内田医師は自信をもって答えました
”何を言うのですか。 今度は熱で悪いものが溶かされて、
直腸癌が治るのですよ”
と励ましながら、やはり、症状は、七転八倒の激しい腹痛
となって現れたのでした。
その際、内田医師は 一所懸命 背中をさすりながら、
またもや 奇蹟的な状況を目の当たりにします。
”激痛が切迫するや、大量の膿血便がポータブル便器
一杯に排出されて、腹痛は一気に治ってしまいました。
この汚物を丹念に調べてみますと、今回も前と同様、
白い塊がみつかり、大阪大学微生物研究所で検査の
結果、癌細胞と判明しました。”と書いています。
後日、再度、直腸の検査をして、担当医師が驚いて、
”この間は確かに、直腸鏡で癌病巣が見えていた。
レントゲン検査でも、癌の特徴である’陰影欠損’
が見られていたのに、癌 が消えている”と叫びました。
こうして、この 肺がんと直腸癌の 余命いくばくも
ないと宣言されていた、患者さんは、約2か月後に
すっかり元気になりました。
内田医師も このような治癒力の発露に伴い、
見られる生体の変化に対し、
”患者さんの心の解放、食生活の改善をはかった後の
激しい自然現象の起伏中は、私も必死でした。
文字通り、全身全霊で打ち込んだ”と述懐されて
います。
この例にも
みられるように、癌細胞は熱に変化するという研究発表
もあるようです。内田先生が現役で活躍されているとき、
京都大学レントゲン科の報告には、乳がんを手術せず、
熱線を病巣に挿入して、治療効果をあげているケース
もあるということでした。
治病するためには、こうした、周囲の温かい心づかい、
自然治癒力への正しい認識、食生活改善は、言うまでも
ありませんが、内田医師は末期がん患者の心身への
苦痛を取り除くためにも、次のことを念頭に
かかげています。
その一例としては、胃癌が 内臓全部に転移して、
癌性 腹膜炎で、腹水がたまり、腹部が膨満して、
苦痛であえいでいる、53歳の男性を上げています。
妻が傍らで”こんなに痩せ細って。注射も入らないのです。
あなた、頑張らなくちゃダメですよ”
と声をかけているのを聞き、内田医師は その妻に、
アドヴァイスせざる得ない気持ちになったと言います。
それは、看護の心得 ともいうものでした。
言葉に気を付ける。
病気で苦しんでいる病人に、病人の欠点は言わない。
たとえば、こんなに痩せてしまって、
とか、 食べなければ悪くなる などの言葉。
その代わりに良い言葉を使う。
たとえば、’昨日より顔色がよくなった’とか、
’今までよく頑張って私たちの生活を支えてくれました’
とか、’長男はあなたのこういう良いところを
受け継いでいて~’とか。
言葉だけでなく、時々、スキンシップをする。
黙って、ご主人の手や足をそっと 撫でたり、
さすったり、握ったりして、励ます
これだけのことでした。
ところが、これの効果が出たのか
”あれから、気分がよくなって、酸素吸入を止め、
おなかも苦しいといわなくなりました。”
と報告の電話を妻からもらったといいます。
このように、心と体が微妙に確実に 関係があること
がわかると、病気になる前に、日頃からつとめて、明るく、
優しく、感謝に満ちた言葉を習慣化して、潜在意識
の中に定着させることで、無意識にいかなるときにも、
荒々しくなることなく、病気の予防にもなるという
ことです。
参考資料: ”生命医療を求めて” 内科医 内田久子著
平成7年11月1日18刷発行 発行所 日本教文社
内田医師について:
昭和2年大阪生まれ・昭和25年
大阪女子高等医学専門学校(現在関西医大)を卒業。
その後 大阪大学附属病院、
池田市立病院、国立療養所、私立病院内科部長を経て
講演活動もする
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