自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

中二病と反抗期

2013年02月02日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

 自律心~反抗期に芽生える心            平成25年2月2日

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私の 妹の子供たち、甥と姪は、中学生と高校生。          

妹 と先日お茶を飲んでいて、

”中二病”* という言葉があることを知った。

どんな症状?と聞けば、

親と話したがらない、部屋にこもりがちだ、親に刃向う、

それが嵩じて、親に暴力をふるう、壁や家具を傷つける、

ということも結構あるという。

反抗期のようなものだろう。

でも、’中二病’ という呼び方は ’反抗期’より、 

ユーモラスで柔らかい響きがある。


反抗期 という 言い方の裏には、”親に逆らう” という 

ニュアンスが否めない。

 

親 に逆らうということは、ある意味 成長期 の

印かもしれない。

この時期を迎えたということは、一人前になるための、

助走時期に入ったことを、意味すると思う。

だから、成長期を迎えたことを 本来なら、喜ばしいとする

はずなのに・・・

 

子供たちは、独立心が芽生え始めると、親から、構って

もらうことが ”うざい” と感じて、必要ない干渉に感じ、

拒絶的態度すら、とるようになる。 

”うるせえなあ~”と 親が 何か言うたびに、心の中で

つぶやいている。親は 急に、子離れできないから、その、

子供の心の変化に なかなか ついていけない。

 

先日、インドへ行った。

インドで仕事をしている息子と同僚の住んでいるアパートで

過ごした。

自分がそれなりに、インドで苦労したせいか、息子を観て

いると、時々、アドヴァイスをしたくなることがあった。 

 

官僚主義的なインド社会では、日本人であるということが

強みであると同時に 弱みでもある。 

そこで 見せる隙や油断は、インドで仕事をしていくうえで 

命とりになることさえある。

弱みにつけこんで賄賂や、罰金と称して 不当な要求事項を

見つけて、現場担当の係りが 脅迫まがいに、日参してくる

ことも有り得るからだ。

 

現に 自分が滞在していた折、電力会社の 地域担当者 が

あることを口実に、賄賂を要求して、息子たちのところへ、

毎月顔を出すようになっていた。

この状況の改善策として、信用できるインド人の手助けが

必須と判断したので息子たちには申し訳ないが、あらかじめ、

相談に行き、段取りをつけておいた。 

その上で、X氏を、今後の対策のために、ぜひ、紹介したいと

息子達に申し出たところ、その返事がこうだった。

 

”失敗するのは僕たちです。僕たちに、失敗を味わうと

いうチャンスを与えようとは思いませんか?”

ここで私は気が付いた。

彼らは 反抗期も過ぎた、立派な大人達である。

しかし、失敗しないようにという親心や、心配は、彼らには、

圧迫にしか感じられないということを。

他国で失敗するということは、最悪、その国に二度と 

入って行くことができない 汚点をつくる。

前例をも、見てきている。

その二の舞を踏まないように 促(うなが)しているつもりで

あったが、必要以上の干渉と受け取られたようで、考えて

しまった。

 

自分の体験から 云々~と話しても、彼らにその実感が

湧かないので、おせっかいな干渉としか映らないのだろう。

 

他にも、自分なりに、思い当たる節があった。

両親へ従順だった自分が、或る時、放銃にあこがれた時期があった。

親からの 価値観をあてはめられた時、反動が生まれる。

反動 は時として、”自由が欲しい” という 心の叫びになる。

実際は、自由 ではないかもしれない。 

なぜなら、自由は、その分、責任 という自己重圧が 

必ずかかるのだから。

 

だから、自由というより、”放銃(ほうじゅう)” という言葉の

ほうが適切だろう。

”好きなようにさせてほしい。” 

すべての、圧迫感をとってしまいたい~そういう心持になる。

 

時として、放銃になりすぎると、非行の一歩手前まで行くことも

あるのだが・・・。

そこで、その反抗期の時に芽生えた 独立した感受性と価値観 

役立つのだと思う。

 

その あと一歩 も、子供の心にある、”律する心” が、

踏みとどめさせるだろう。

周りは、その芽生えた”自律の心”を信じて、待つ。信じること。 

口先だけでなく、心底 信じて上げられれば、

決して、子供は 道にそれることはないだろう。

 

だから、反抗期には、親が”子離れ”することを 学ぶ時期なのだ

と思う。反抗するからといって、躾が必要なのは、むしろ、親の

ほうかもしれない

今まで、”子供を自分が主導で躾する対象” として扱ってきた

関係から、一人の違う人格者として受け止めることだと思う。

 

人格者というのは、品行方正な、良くできた人 という意味

合いではない。

肉体的には 分身かもしれない子供でも、彼らの心には、

”彼らなりの自立秩序”への意識が芽生えている。 

人 としての、格 が原型としてできあがりつつある。

独立した人間が造られつつある。

 

子供への、躾(しつけ)は”必要がない” といった、先人がいる。 

私も、ある意味、同感である。

反抗期に芽生える ”自律(自ら律する)”が、

自分自身を 文字通り、律していく。

失敗もあるだろう。 

でも、失敗したと気が付けば、成功でもある。

 

何が ”心地好くて、何が不愉快か”、

ほんとうの、心地良さとは何か?

どうしたら、息が楽に吸えて、何故ムカつくのか、

そうした 基準を含めて、たぶん、”自律心”が 

適切な行動を、教えてくれる。

 

頭の意識ばかり発達して、この時、芽生える、

”自律心”の自覚が伴わないと、

生来、何かを決断しなければならないとき、

周りの意見をやたら聞かなければ 判断できず、

不安になる大人を 造りだす。

 

だからこそ、反抗期 の時期には、そうした芽生えを

尊重したいと思う。親が親の理論で、”ああだこうだ” 

と言う必要はないのかもしれない。

何も教えなくても、時がたてば、”自律心”が作動して、

自らを育てていくのだから。

 

今回、インドで、彼らの生活を垣間見た。

手前味噌で恐縮だが、 私自身の部屋より、整然と片づけられた

彼らの部屋と、手入れされた、トイレをみて、内心、

意外に感じた。 

 

基本的に、自炊している台所が、常に清潔に保たれているの

には感心した。作る人、洗う人 の分担をわきまえて、手際よく、

台所を使い、食器を洗い、片づけて就寝していた。

 

食事が終われば 親が”洗え”と言わなくても、自然と、サラを

洗うようになるし、部屋も整然としている方が 気持ちいいこと

がわかれば 片付けるのだろうと思った。 

一人で食べるより、分け合って食べたほうが 心地よいから、

互いに半分つづ食べて、平等ということも自然と学ぶのだろう。

与えられてばかりでは、気まずいから 手土産がいつ、どのくらい 

ギヴ & テイク の社会で必要かということもわかるだろう。

 

相手を傷つかせては 自分の心も痛むから、どのように言う

べきかという 思いやりも、いつ言ったら 相手がわかって

くれるかというタイミングも自然に 身に着けることだろう。

 

肉体に”自律神経”があってこそ、すべての細胞の働きが統制され

臓器が動いているように、心にも 自律心 が働いている。 

肉体が小宇宙に匹敵するほど、完成度が高い被造物であるのなら、

心も、この、”自律心”によって、完成度の高い人格を

創り上げることができるのだと思う。

 

さて、電気問題と賄賂の件では、考えた末、私は、彼らに、

ありのままを述べることにした。

こうしたら、こうなるとか、ああなるとかいう 心配ではなく、 

彼らの、大家さん(アパートの)として、話しを切り出した。

”こういう方向性でいってもらわないと、必然的に、今後、

こういう迷惑が この物件にかかることになる”

 

そして、

”これに関して 今までのように、’面倒くさいから’と

後回しにせず、けじめをつけてほしい。 

それができない、テナントさんには 期限をつけて、

出て行ってもらうだろう。” 

 

あとは 具体的に私の考える、将来の好ましい”方向性” と、

改善策のサンプルだけを語った。

 

翌日、私は 深夜便で帰国の途に向かった。

そして、翌朝 成田に到着。

最寄の駅で、スーツケースを かかえてタクシーに乗り込もうと

している時、私の携帯電話がなった。

インドの息子からだった。

 

”今、X氏 の所に来ています。”

X氏は、前もって、事情を説明しておいた、信頼 置いている

インド友人だった。息子は続けた。

”解決策に関して、同僚と話し合って、具体的にアクションを

とったから。紹介してもらった、X氏の協力の同意を得たので、

電気代の問題も片付いたから・・” 

 

爽やかな声だった。

結局、息子たちの自由意思も尊重された形で、私が望んでいた

方向解決がついた。

 

”子供ではなく、一人の独立した人格者としてつきあう”~ 

というのが、反抗期の子供たちへの心構えだとしたら、

今の自分は、”知っていると思っていた子供” がすでに、

社会に羽ばたいて、”知らない部分の多い 大人

になってしまったことを 感慨深く受け止めている。

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 *中二病 ~ ニコニコ大百科(インターネット情報)より

想がなくなり、孤独を好むようになる(いわゆる“孤高”)

自分の部屋に親が入ると、プライバシーが何とか々などと

屁理屈を言って怒る上記以外にも様々な症状が確認されているが、

共通するのは自分を良く見せようとする自己顕示欲

あるいは自己陶酔、少年期 による心の悩みなどである。

 

またこの他にも個々の症例において特徴的な症状が存在するため、

注意深い観察が必要である。

「本当の自分を探す」等と言いはじめたら危険

(須田赤線&注:この協会の主旨に賛同してくれる方達は中二病?)

                                   

親離れ が 必要か ?  子離れ が 必要か?” それが問題ね

・アカゲラより 

      

               

 

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