キュプラー博士とムーディ博士の研究 平成25年2月22日
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キュプラー博士(1926年7月8日 - 2004年8月24日)の名前を
聞いたことがあるだろうか?
パソコンを開けると、 ”精神科医エリザベス・
キュブラー・ロス(Elisabeth Kubler‐Ross)博士が、
米国時間の8月24日午後8時15分(日本時間8月25日)
アリゾナ州の自宅で死んだ-とある。
享年78歳。彼女は、1999年タイム誌が選んだ20世紀
最大の哲学者・思索者100人のうちの一人でもあった”
極東ブログ と称する記事はこういう書き出しで始まる。
さらに、”エリザベス・キュブラー・ロス博士は、
世界的なベストセラー「死ぬ瞬間」(On Death and Dying)
の著者。
1969年に出版。この労作がきっかけとなってターミナル・
ケア(終末期医療)の分野が確立したといってもいい。”
と続く。
たとえば、死に対して患者が見せる反応の段階を、
キュプラー博士は以下のように定義したことは有名だ。
否認の段階、
怒りの段階、
取引の段階(何かにすがりたい、死なないように取引しい)、
鬱の段階(絶望)、
最期に受容の段階(死ぬことを受け入れる)
である。
ターミナル・ケア(終末期医療)という言葉は、まだ
日本では使われて 歴史も古くないが、セラピー協会で
死 をとりあげるのは、ターミナル・ケアの意義に
賛同するからだ。
人は死ぬとき、どのような思いで死を迎えるのか?
その想いがどのようなものであるかは死後に魂が
存在するのなら、其の後の魂いの行先にも 多少なり
とも影響を与えるだろう。
死 を恐れるか、自暴自棄になるか、避けたいか、
準備があるか、など、少しでも、死 を感じることは、
とりもなおさず、生 を感じること。
ターミナルケアーを必要としない人は、生き手いる
実感をもっと深く認識するだろうし、ケアーする人も
される人の立場で寄り添えるだろう。
さらに、死は、終わりではないことを感じてもらえれば
安らかな心持で肉体の衣を捨てることもできよう。
そして、今日からとりあげる、死後の世界 を 臨床的に、
探究した一人の医師がいた。
彼の著に、この キュプラー博士が前書きを送っている。
抜粋したい。
”私は、ムーディー博士の著書、’垣間見た死後の世界’
(*1)を その刊行に先だって、読む機会に恵まれた。
この新進気鋭の学者がその所見をまとめ、新しいこの種の
研究を広く社会に提示した勇気に対し、賞賛を惜しまない。
・・・略・・・
死後にも生命が存在することを立証してくれるのは、本書
を通じて、ムーディー博士が提示したような研究である。
・・略・・私の研究成果ともぴったり一致する。
私の研究も、私たちの想像を絶するばかりでなく、経験豊か
で名医として、知られている医師にとってさえ、意外な
ことに、いったん死んでから蘇生した経験を持つ患者
の話を手がかりに行ったものである。”
生まれ変わりの科学は、日本でもなされている。
例えば、元福島大学教授の 飯田史彦氏は有名である。
ムーディー博士は、医学的臨床的立場からこれらの研究
をなし、さらに、自身の背景社会、つまり、輪廻を認めない、
キリスト教の世界でこれを発表したということに、博士の
勇気を感じる。
なぜなら、キリスト教では、生まれ変わりを否定し、死後、
最期の審判の日 まで こんこんと眠り続けるという教義
が一般的だからである。
こうした、生まれ変わりの世界を認める 博士に対し、
当然、聖職関係者からの反対を受けたことだろう。
また、医療業界からは、非科学的だと、一笑に付される
可能性を考えたに違いない。
それでも、ムーディ博士は、この本を世に出して、
死後の世界の存在に対する、否定できない領域という
認識を読者に与えることに成功した。
キュプラー博士は、同著の序文で こう結論づけている。
”この本は、自由な精神をもつことができる人々に向けて、
新しい扉を開くはずだし、ひいては、希望と新しい
研究分野を評価する勇気を与えてくれるはずだ。
本書に提示されていることは、私自身の研究ばかりで
なく、この種の研究に非常に真摯に取り組んでいる
科学者 学者 聖職者たちが発見したことによっても、
立証されている。”
一人の20世紀偉大なキュ―プラ博士が、20世紀最後
に書かれた ムーディ医学博士の研究内容を支持し、
この本は、発表された。
明日から、この内容をふまえて、死 について、取り上げて
いきたいと思う。
参考:
”かいま見た死後の世界”
レイモンド・A・ムーディ・Jr.
中山 善之訳 評論社 昭和58年
レイモンド博士について:
バージニア大学、大学院で哲学専攻
1969年 哲学博士号取得、
3年間 ノースキャロライナ東部の大学で教鞭をとる。
1972年 バージニア医学大学に入学。医学博士号を取得。
1965年 死後の世界の体験談を
聞き、その後、死後の世界体験者に面接。
特異な分野研究を行い今日に至る。
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