THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

どーでもイイ物をマジメに製作

2007-04-10 22:50:26 | Vmax

Epsn3049

今週から、先日入学式を済ませたばかりの娘が小学校に通い始めた。保育園は我が家の隣だった為に寝坊助の娘も時間ギリギリの出発で大丈夫だったのだが、小学校は6歳の娘が歩くにはかなり遠い。大丈夫かなあ・・・。
初登校の月曜日の朝、俺が目を覚ますと既に娘は起きていた。珍しい。近所の四年生の女の子が七時半に迎えに来てくれた。ちょっと不安そうな面持ちで手を引かれて行く愛娘。こうやって親の手から離れていくんだなあ。センチメンタル(爆)な気分なのです。

そんな俺はこれまた珍しく、Vmaxで通勤。エンジンの調子は悪くないのだが、やはり5年以上放置していたツケが各所に現れている。
まずフロントフォークオイルの漏れ。現在は拭き取りながら騙し騙し乗っているのだが、実は結構酷い。放っておくと滴る程である。
駆動系からの異音。今のトコロ実走行での不具合は無いが、押し歩きすると微妙に「カタン、カタン・・・」と音が出る。ベアリングが逝ったか?
それと先日ハンドルを交換したのだが、バーエンドキャップをまだ取り付けてない。鉄ハンドルからパイプ内径の小さいアルミハンドルに交換したので、ノーマルのキャップが嵌らないのだ。
Vmaxのグリップは、初期型ではロードスポーツの様に細いグリップだったのだが、その後クルーザータイプの太いグリップに変更された。それを嫌う人もいるが、俺は気にならないので、今回はノーマルグリップを移植。
最近はバイク用品店に殆ど行かないので知らないが、クルーザー用の太いバーエンドキャップって、売ってるんすかね?しかもアルミハンドル用。
クルーザーは通常鉄ハンドルだからアルミ用の物は売ってないだろうと考え、アホな事にバーエンドキャップを削り出しで製作。

Epsn3051

材料はA5056(アルミ合金)の35mm径の丸棒。在庫として持っていた物だ。コレを大体のサイズで切り出し。切断に使用するのはスライド丸鋸という道具で、主に大工さんや造作屋さんが使用している物。我社はコレにアルミ用のチップソーを取り付けて、アルミの型材の切断に使用している。バンドソーもあるが、チップソーの方が圧倒的に作業は速く、切断面もキレイ。金物専門の加工屋さんではメタルソーというのを使う事が多いと思うが、色々理由があって我社では使ってない。

Epsn3054

切り出した材料を旋盤で切削する。アルミハンドルの内径に合わせて片方を削ったら、ひっくり返して本体側を切削…だが、実はこの方法は邪道。本来精密な物を製作する場合は、チャックを銜え直さずに片側から全ての加工を済ませた上で、突っ切りバイトと呼ばれる刃で切り落とすのが正解らしい。実際に旋盤を使ってみると解る事なのだが、三つ爪チャックではセンター出しをするのが至難の業で、銜え直す度にセンターが狂ってしまうのだ。
まあ俺は遊びでしか旋盤を使わないので、あまり能書きをタレるとボロが出てしまうからこの辺で…。

Epsn3056

デザイン的には全く飾りっ毛の無い感じにした。ノーマルのバーエンドキャップも単なる円筒状。装飾的要素としては10°のテーパーのみとした。
旋盤はバイトだけではなく、センターに対してドリルをセットする事もできる。この場合回転するのはドリルの方では無く、もちろん母材の方。後でボール盤で穴あけするとセンターが出しにくいので、旋盤でやった方が正確な加工ができる。
邪道ついでに、研磨も旋盤に銜えたままでやってしまう。バルブのラッピングをボール盤でやるのと同じような考え方。最初にペーパーを当てておいて、コンパウンドを付けたウエスでラッピング。
ハンドルに対しての取り付けは当初、余っているであろうオフロード用のバークバスターのハンドルエンドのプラグを流用するつもりだったのだが、探しても出てこない。仕方ないので同様の物を自作しようと思ったのだが、またもやハンドル内径に適合するアルミパイプを持ってない。ウエルナットを使おうと思ったのだが、これまた小さい物しか在庫が無い。結局ホームセンターに行ったついでに外径15mmのゴムの丸棒を買って来てウェルナット代わりとした。ホームセンターにはウェルナットは置いて無かった(以前同じ店で見掛けた気がするが)。ウェルナットとは、円筒状のゴムに金属製のナットが仕込まれた物で、ネジを締めこむとナットを引き寄せて全長が縮むと共に円筒ゴムの外径が大きくなる仕組みで、云わば繰り返し使用の可能なゴム製のリベットである。寸法の正確性が望めない箇所や、振動による緩みが予想される箇所、タップ加工が困難な箇所等で重宝する。…が、LANZAのラジエターシュラウドがコレで固定されており、ガッカリした事があった。まあ理に適っているのだが、メーカーの手段としては疑問を感じる。

Epsn3058

部品完成の状態。小ネジがヤケに長いな、スミマセン。

Epsn3061

取り付けるとこんなカンジ。個人的には気に入ったが、Vmaxオーナー以外は判んねえだろうな。

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微進

2007-04-07 04:03:14 | Vmax

バイクもブログも、見事なまでの放置っぷり。
アクセスカウンターは相変わらず結構な数字を記録しております。多分WR250の記事が「WR250R」での検索にてYahooにて4位、Googleでは3位にHITしてしまう(2007年4月7日現在)のが理由だと思いますが・・・ご訪問ありがとうございます。それなのにスミマセン、ここにはWR250Rに関して大した情報はありません。
完全放置では来て下さる方々に申し訳が無い・・・と、近況報告程度の記事は書いておるのですが・・・。

そういや、バイナルの記事はまだ完結した訳ではありませぬ。止まっちゃっているのは仕事が忙しいのが最大の理由だが、記事のまとめとして最初から最後まで工程を紹介しようと思い、自分のハイエースを素材にするつもりだったのだが、自分のハイエースに派手なグラフィックを入れる勇気が無い(爆)。
どうしようかと思っていたら、鴨がネギ背負ってやってきました(スミマセン)。なのでちょっと・・・というか、かなり間が空くかもしれないが暫くお待ち下され。

んじゃXRはどうなっているのか? 以前の記事で紹介した状態から全く変わっておらず、腰下組んだだけで放りっぱなし。経緯を知らない人のために説明すれば、状態の悪いミッションを甘い気持ちで組み込んでしまい、ギヤを破損。割れたギヤをシリンダースカートに打ちつけ(挟み込み)、シリンダースカートも破損。とりあえずノーマルシリンダー&ピストンで組むか・・・と考えてME08のクロスミッションを奢りつつ腰下までは組んだのだが、結局そのまま放置。
実はその後、やはり当初の280ccで組む事にするという結論を出した。だが二つの問題が発生。それが放置してしまっている原因となっている。コレはもう少し作業を進めてから紹介します。予告的に書いておくとすると、このままでは自分自身困るので、ゴールデンウィークまでには何らかの形で組み上げようかとは思っている。

えーと、前々回登場のVmax。キャブレター分解から始めるのかと思いきや、曲がっているハンドルの交換から。外傷を負ったバイクは乗る気も削げるので、結局また放置してしまいかねない。少々の傷は乗っていれば見えなかったりもするが、曲がったハンドルは目を瞑っていても気になる物だ。
俺はブログに登場しているVmaxと、もう一台別のVmax(現在バラバラで不動)に加え、さらにもう一台組める位のVmaxの部品を所有している(流石にフレームは無い)。俺はかなりのVmaxキ○ガイなのだ。当然スペアのノーマルハンドルも所有している。
Vmaxに乗っている人はハンドルやステップ周りを交換する事も多い様だが、一方でノーマルがベストと言う人も多い。俺は後者である。確かにノーマルのハンドルやステップ位置は中途半端であるのだが、マクロな視線で見ると「ココしか無ェ!!」という絶妙な位置である。Vmaxの開発秘話で「操作系部品の位置関係はテキパキと決められた」という内容の記事を読んだ記憶があるが、非常に納得の行く話である。
Vmaxのハンドルバーは、見るからにシボハン(絞りハンドル)。過去に社外ハンドルバーを数本試した事があるが、どうにもシックリとせず、結局ノーマルに落ち着いてしまった。元々Vmaxはドーンとリヤタイヤに荷重を預ける様なフィールであり、ハンドルにしがみつく様な感じに上体を伏せるとバイクが思うように動かない。コーナーでのハングオンも反ってリヤのトラクションが抜ける方向となり、今ひとつ決まらない。
が先日、近所のバイク用品店に行き、社外品を購入。事前にノーマルハンドルバーの採寸をしておき、近所のバイク用品店に突入。俺は仕事柄いつでもスケール(巻尺)を身に着けているので、展示品を測定(お店の方スミマセン)。やはりVmaxのノーマルハンドルバーと同等の数値の商品は無い。巾に関して言えばVmaxのノーマルハンドルを含めてロード用の殆ど全てが70cmであるので、クリア。ハンドルの高さ、つまりハンドルポストからグリップの高さの差も何とか。まあこの「高さ」については、最も取り沙汰される部分であろうと思われるので豊富なラインアップがあるのは当たり前か。問題は絞り具合である。

Epsn3031

写真をご覧下されい。青いのは俺がXRに付けていた(元々付いていた)一流ブランドのオフロード用の物・・・但し曲がっている。黒いのが今回購入した物。メッキのがVmaxのノーマル。絞り具合は元XRハンドルが最も少なく、Vmaxノーマルが最も大きい。オフロードは上体をハンドルに覆い被せるようなスタイル、肘が威張った様な格好で、両足はステップを後方へ蹴る感じでライディングする。この絞り具合の少なさも納得できる。Vmaxはライディングポジションとしてはかなり対極で、自分のお尻が常にリヤサスを縮める様な乗り方が必要になる。
今回、やはりどーにも適合する物が無く、色を重視してチョイスする結果となった。もう少し絞りの利いた物もあったのだが、色が青とかだったので・・・。

話は逸れるが、俺が今回買い物に行ったこのバイク用品店、以前も書いたがどーにも好きになれん。勿論展示品をスケールで測る俺も悪いのだが(ホントにスミマセン)、正直ウルサイ。商品を吟味していると直ぐに声を掛けられる。俺が量販店に買い物に行く理由の一つに、「気に入った物が無ければスッと店を出れる」という所がある。他に客がいない小さなお店だと、そういう訳にもイカンでしょ? 当然小さなお店には小さなお店なりの良い所があるが、ココでは別問題だ。コンビニやセルフスタンドを利用する理由の一つに「店員と口を利かなくても済む」というのがある。疲れてて面倒くせえとか、自分なりの判断と行動をしたいとか、急いでいるとか。助けを請う時はちゃんとコチラから声を掛けますから、お願いですので俺には話し掛けないで下さい。ハッキリ言ってウルサイです。少々遠慮がちな方が好感持てますがね・・・。

Epsn3041

さて。Vmaxにはブレース付きのハンドルは似合わないなあ。メカメカしくて気に入る人もいるとは思うが、俺はちょっと。絞りが少ない分だけハンドルが遠い。俺のVmaxはシートを替えてあり、着座位置が結構後ろであるので、ハンドルの遠さに関しては我慢の限界位だ。ちなみにシートは、中古のコルビンを自分でアンコ抜きして、椅子屋さんで張り替えてもらった物だ。超シャコタンと相まって、メチャメチャにシート高が低い。

Epsn3042

Epsn3043

前回乗った時にエンジンの調子が悪かったので、点検。先ずはプラグから。水抜き穴からエアブローしてからプラグを外す。アフターファイヤーは左側サイレンサーから聞こえていたので見てみると…やはり2番(左前)が真っ黒。その他のプラグはまあこんな物か。2番のプラグをエンジンにアースしてセルを回してみると、火が飛ばない。アッサリ原因解明。ちなみにプラグはスタンダードではなく、Vmaxカスタムの定番であるJR8C。スペアを持っていたので付け替え、念の為に油面チェック。

Epsn3044

コレはアホな事にヤマハ純正工具。随分前にウケ狙いで購入した物だ。Vmaxは油面の測定だけは非常に簡単で、ドレンパイプに直接そのまま油面測定器を繋げてドレンを緩めるだけ。基準ラインは各キャブボディ側面に、ダイヤフラムカバーのセンター位の高さ位置に印がある。調整作業は基本的に実油面なので、マジメにやろうとすると死ぬ程大変だ。簡単にやる方法もあるが…。
油面もOKだったので、またも納品と打ち合わせがあったので乗って行った。非常に調子は良い。仕事でも軽装時の移動には充分使えそうだ。

ところで、XRを放置しているお詫びに情報を一つ。俺がVmaxで使っているスパークプラグ、NGKのJR8C。極が二つあり、Vmaxでは明らかな効果がある(べらぼうに良いって程ではないが、プラグ自体が安いので価格対効果ではかなり価値があると思う)。XR系ではMD30からプラグが細くなってしまったので使えないが、XLR系では使う事ができるのでN目君のXLRを組んだ時に採用してみたのだが・・・XLRではあんまり効果ないっスね。少なくとも相性が良い訳では無いみたいだ。なんでだろう?

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納品

2007-03-29 20:42:12 | Vmax

久しぶりにバイクネタだ。

Epsn3028

我が地元は桜の開花はまだだが、日中はかなり暖かい。
先日YouTubeで見た動画で、Vmaxのエンジン音を聞いたら耳から離れなくなってしまった。
サンプルの納品と打ち合わせがあったので、Vmaxを引っ張り出した。

走らせるのは年末のスノーアタック(爆)以来。転倒したダメージもそのまま(苦)。
曲がったチェンジペダルをメガネレンチで引っ掛けて直す。割れたフロントウインカーのステーは二液性の接着剤で補修。曲がってしまったハンドルは、そのまま・・・。
さて、エンジンは掛かるか?

気温が高いお陰か、MFバッテリーのお陰か、難なく始動。
前回乗ったとき、最後の辺りでフケが悪くなっていた。
今回も普通にアイドリングするし、パーシャルで走っている限りはそれなり。だが、やはり非常にピックアップが悪い。
薄い症状に似ているが、ちょっと違う。ニードルバルブの固着か、それともスライドバルブのダイヤフラムが痛んでしまったのか?

帰り着く間際、突然とアフターファイヤーが酷くなった。
やっぱり5年も放置したバイクはダメだね。一度しっかり診てやらねば。

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新型Vmaxに対して望む事(@毒舌)

2007-01-06 14:41:24 | Vmax

Img027

何か新型Vmaxについて、俺も一言言った方がイイんスかね?
どうでもいい? 御尤も、コンセプトモデル発表から随分と経ってるので。
とりあえず5年ぶりにVmax乗りに戻れたので、やっと言いたい事を言う権利を得た気分。要するに、言いたい訳です。

先ず「Vmax」を名乗る大前提として、V型エンジンで最大排気量でなければならない。コレが達成されなければ、名前に偽りアリ、だ。
だがコレはちょっと微妙な判断になる。それは、V型の中で最大排気量なのか、バイクのエンジン全ての中で最大なのか。
V型の中で、と言う事であれば1800cc位にしておけば大丈夫だが、バイクのエンジン全てとなると一気にハードルが引き上げられる。
ボスホスは例外としても(専用エンジンではないので)、トラのRocketⅢの2300ccがある以上は少なくとも2400ccにしなければならない。
尚且つ数年の間はトップに君臨せねばならない。まあそれでも2400ってのはコリャ無理だろうなあ・・・。現実的な線としてはせいぜい1500~1600ccってトコか?

実際の馬力とかはどーでもヨロシイ。実際、200kmとかは滅多に出さないしねえ。出してても面白くねえし。
ただ、この辺りは我々地方のVmax乗りと首都圏のVmax乗りでは事情が異なる様で、アッチのヒト達は高速で飛ばすのを楽しみとしてるみたいだ。要するにあんまり飛ばす場所が無いんですなあ、多分。
馬力よりも、エンジンフィールに拘って欲しいっスね。現行モデルの開発時に「馬力は出せるだけだせ!」なんていう名言も飛び出したらしいが、仮に従来の常識を超える大排気量となった場合、車重や車格を考えるとハイパワーは疑問だし、2000ccを超える排気量でパワーがどうのこうの言うのもオカシイ。1500~1600cc位だったら、排気量がライバル(と言ったら良いのか)に近いだけに、パワーを出さなきゃイカン事になりますな。

俺的にはVmaxはストリートドラッガーであり、スプリントアメリカンであり、クルーザーでもあるが、ドラッグレーサー(又はドラッグレーサーレプリカ)では無い、と思っている。
ストリートドラッガーてのは、信号待ちで隣に並ばれたらイヤなバイクの事である。隣に並ばれたらゴメンナサイなバイクである。隣に並ばれたら超ビックリなバイクである。
だからして、例えばスズキのチョイノリにVmaxのエンジンを載せたりしたら、速さはともかくとしてもソレはストリートドラッガーである。(記事TOPのイラスト参照…参照と言っても何を?…適当な絵でスミマセン。メカニズム的なツジツマについてはご指摘なさらぬ様にお願い致します。フツーな女の子が乗ってたら、面白いなあ)

コンセプトモデルはそれなりにカッコイイとは思うが、ナンかストリートファイター系だねえ? 四本出しミャフリャーは子供っぽいし(処理そのものはユニークだが)、外装部品がボリュームありすぎて、肝心のエンジンやミャフリャーやリヤタイヤなんかが貧弱に見える。リヤタイヤ、250位の専用タイヤを作ったら?…あっ、リプレイスメントに困るか。
現行モデルの美点に、ハーレーとかGL、スーパースポーツからイタリアンバイク等等、どんなバイクに並べて停めても見劣りしないという所がある。ZZRとかCB、GSXなんかと一緒にツーリングに行って、バイクを並べて停めて休憩してると、観光バスから降りてきたオッサンに一番良く話しかけられるのは、Vmaxなのだ。このコンセプトモデルのままのスタイリングだったら、そろそろ俺の年齢だと乗るのが恥ずかしいなあ・・・。なんか、アイアンバンパーのコルベットから180SXあたりに格下げされた気分だ(スミマセン)。

Vmaxの特徴の一つには「多面性」というのもある。エンジン止めて置いてある時は雰囲気のあるジェントルな感じ。そっと走り出すと、エンジンはサワサワ言いながら、どこまでも走っていけそうな期待感がある。取り回しも悪くない(跨ってない時は最悪だが)。低回転からグイッと捻ると「シュタタタタ・・」と力強い鼓動が伝わってくる。直線だけでなく、コーナーも得意だ。コーナーリングで限界を追い求めるのもどうかと思うが、ハイスピードツーリング程度ならばスーパースポーツを追い回す事が出来る。一たびV-Boostが効き出せば、周りの風景を蹴散らす暴力的な加速感(実際には新しいモデルにはアッサリ負ける)。俺はこのV-Boostを制御する、電気と機械仕掛けのシステムは余り好きではない。ワザとその効果を強調するような設定になっているからだ。だがコレも「低回転域では普通」という多面性を作る為の手段だと理解している。

新型Vmaxの話は、昔から数多かった。90年代前半(?)には400ccVmax(要するに中免用)の話があった。XJRが1300ccになった頃はVmaxも1300ccになるという噂があった。しかもほぼ完全なプロトタイプがある、とも聞いた。最も世間を騒がせたのは2000年に2000ccVmaxが発売されるという物であった。この頃に何かの雑誌のインタビューで、ヤマハのヒトが「Vmaxというネーミングは現行モデルの為にあり、既に完成されている。ヤマハは過去を振り返らない。今後はまた別の新しい物を追い求める」という意味の回答をしていた記憶がある。またその道に精通する人から「ヤマハが1500ccを超えるバイクを作っているらしいので、ヤマハの開発の人に『Vmaxですか』と聞いたら、『違う』と言っていた」と聞いた事もあった。結果としてロードスターウォーリアやMT-01が発売されてきたので、この事だったのかなあ・・と思っていた。

昔からヤマハ贔屓の俺だが、現在のラインナップ見てもロクなのが無い。何でHONDA嫌いの俺がXR250なんか乗らなきゃイカンのだ。

エネルギー問題や環境問題を抱える地球上で、一種の逆行かとも思える程のマシンの登場は、コレ以降は望めないかもしれない。現行モデルと同じく、20年以上王座に君臨し、乗り続ける事ができるVmaxを、切に願います。

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あけましておめでとうございます

2007-01-05 13:20:00 | Vmax

冬休み中にXR250のスペシャルエンジンを自宅で組もうと思い、スタンドに搭載したエンジン本体とパーツ類、工具をハイエースに積んで持ち帰ったのだが、なんと殆ど作業は進んでない
妊娠中の嫁さんの具合が余り良くなく、結局12月30日から1月5日朝迄、家事を全てやっていたので。

炊事、洗濯、掃除、買い物、チビ二人の相手・・・嫁さんは完全に寝てるだけだったので全部やった。
子供の頃からそれなりには家事を手伝ってきたので、一種類の作業だけやれば良いのであれば、あまり苦労はしない。だが夕方以降は色々な作業を一気にやらねばならないので大変だ。

初日はちょっと戸惑った。普段は会社でも昼飯は自分で作って食べているとはいえ、スパゲッティやレトルト系だから料理と呼ぶには程遠い。5年以上は目玉焼きすら焼いた事が無い位だから当たり前だ。一番困ったのは、調理器具や食材、食器、調味料等が何処にあるのかサッパリ判らない事。オマケに台所が整然と片付けられている訳でもないので(苦)、手の届く所の整理から開始。
二日目は初日の反省を活かし、なかなかスムーズな進行ができた。次の日の仕込みまでやった。
三日目には楽しくなってきた。勿論、大した料理はしていないのだが、時間的な余裕も生まれてきた。計画的にキビキビとやれば、昼間に6時間位は自分の時間を作れる事も判った。世間の奥様方の「三食昼寝付き」なんて意味も判るなあ・・・。
段取りとか整理整頓が大事なのは、仕事と全く同じ。味がウマイかどうかは別の次元の問題ですが。

そんな中、5年以上作業した事がない自宅のガレージを片付けつつ(これがまたメチャクチャ)、少しXR250のスペアエンジンの組み立てを進めた。
ヘッドの組み立て(圧縮比の測定をした時は、古いバルブスプリングで仮組してあった)

Epsn2569

インナースプリングはアウターに比べて、リテーナーによってかなり圧縮されるので、ヘタリが激しかった。

Epsn2581

新品のスプリングにも個体差により自由長に差がある。長い組み合わせの2セット(写真の左側2セット)をインテーク側に使った。バルブコッターをセットしたら、ステムシャフトをプラハンでコンコンと叩いて馴染ませる。
カムシャフトとロッカーアームシャフトのラッピング

Epsn2576

新品のカムシャフトやロッカーアームシャフトは、焼入れした時に生成される黒皮がかぶったままになっている。黒皮イコール焼き付き、という訳では無いのだが、初期トラブル防止の為にラッピングしておく。

Epsn2578

使用したのは精密研磨フィルムで#2000と#4000。ホームセンターで入手可能。水研ぎするわけにはいかないので、CRCを使った。この後バフで軽く磨く。
カムスプロケットは、定番のME08用の純正品。ME08は国内レーサーが存在したので、ホンダの店に行けばパーツリストが置いてある。注文するにも面倒が無い。
タペットカバーの組み立て
タペットカバーは既にブラスト(ハード)を掛けてあった。以前友人のMD22エンジンのOHをした際にロッカーアームシャフトが固着していて緩め難かったので、スペアエンジンをバラし始める時に真っ先に緩めておいた
何故か既に緩めようとした形跡があり、六角頭がナメていたのでエキストラクタにて抜いた。
通常、銅ワッシャはネジ専門店にてバラで入手しているが、今回は買うのを忘れたので再利用。オイルストーンで研いでやると新品に復活(ショボい・・・)。
プライマリドライブギアの取り付け

Epsn2571

この作業にはSSTが必要とSMに記載があるが、写真の様な方法で大丈夫だった。
オイルポンプの取り付け
俺のMD30は最初期型である。有名XRショップのHPを見ていたら、オイルポンプが途中で変更されて吐出量が増えているらしいので、改良型をASSYで入手した。スミマセン、参考にさせていただきました。
既存をOHして使うよりも手間暇も掛からず良かろうとの判断。

Epsn2575

新旧をバラして採寸してみたかったが、面倒なのでヤメ。トロコイドが少し見えるので観察すると、ナルホド。新型のトロコイドの方が分厚い
ヘッドの取り付け
一応このエンジンはチューニングエンジン(笑)なので、SMに記載される数値よりも少し強めにボルトを締め付ける。
因みに俺は昔からバッタ物のトルクレンチを使用している。俺が信頼するとあるエンジニアによると、このバッタ物でも数値的には殆ど狂いは無いのだそうだ(実測の結果)。
喩えブランド品でも、トルクレンチはメンテナンスや調整が必要である。それを考えるとバッタ物を買い換えて使った方が良いという考えに基づく物であります。

Epsn2580

さて、今回使用するピストンはタケガワの物であり、カムシャフトはHOTCAMステージ1である。
通常、未知の組み合わせの場合はバルブがピストンヘッドを突く可能性があるので、例えば粘土等によってクリアランスを計測するらしい。
以前の記事でも触れたが、タケガワのピストンはノーマルに比べてリセスが深い。理由は(憶測であるが)、タケガワのXR250用のカムシャフトに合わせた物と思われる。
実は使用するHOTCAMは2年以上前に入手した物である。あまりのパワーの無さを改善する為に最も先に入手したXR250用のパーツがこのカムシャフトなのであった。
タケガワからピストンがリリースされている事を知ったのは随分後で、カムシャフトの存在を知ったのはピストン注文時点であった。このカムシャフト、何故かWEBで公開されているタケガワのカタログには記載されておらず(見落としているかも)、冊子にのみ記載されているのである。スペック等は不明だが、多分リフト量が大きいのであろう。
対してHOTCAMは、カム山を計測する限りではリフト量はノーマルとほぼ同等である様だ(ステージ1はノーマルバルブスプリング対応となっている)。なので、安心して組み込みができる。
ちなみにME08のカムシャフトという選択肢もある。こちらもどうやらMD30とリフト量は変わらない様だ。
XRの作業はたったコレだけです、スミマセン。

加えてガレージの片付け
このガレージの中には、まずバラバラのVmaxが1台。これは元々ロードゴーイング・ドラッグレーサー的なマシンを製作しようとして、壊れた俺の初代Vmaxをイジっている途中の物である。改めて見直してみると、結構作業は進んでいる。総FRPのオリジナル外装、超ローダウン、小型燃料タンクの型取り等々。
が、多分コレ、もう乗らないだろうなあ。と言うよりも、イジっている時間が無い。
このVmaxの部品(つまり一台分)と、他の部品取りVmaxから剥ぎ取った部品(エンジン含めて1台分、但しフレームとフロント周りは無し)、その他当時部品交換会等でコツコツと集めた部品(外装が中心)等、Vmaxの部品で充満している。

Epsn2582

先日の氷上走行時に転倒して壊れた部品のスペアを探し出しつつ、懐かしい部品群を物色。
もしも新型Vmaxが発売されるならば確実に購入するつもりであるので、「新型と同時に所有していても価値のある旧型」をコンセプトに、軽くカスタムしたい。作業を本格的に始めるのは、XRが完成してから。

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スノーアタック

2006-12-29 14:17:41 | Vmax

何年越しかの思いであった、毎年恒例の一泊忘年会にVmaxで行く・・・という思いを果たした。
まあ別にこれが目的でVmaxの車検を取った訳ではなく、一つの目標だっただけであるが。
それでもこの忘年会に間に合う様に車検取得した訳なので、気にしていたのは当日の天気であった。

元々俺は天候等気にせずにバイクに乗る人間であるし、エンデューロという全天候型のレースにも参加したりしている。
それでも流石に雪マークが出てたりすると、ちと二の足を踏んでしまう。
今年は暖冬なのに突然冬型の気圧配置となり、冷え込んできた。
踏ん張ってVmaxを走らせて宿に着くと、俺を含めて3人がバイク。

例年はかなりのバカ騒ぎをして、絶対に嫁さんに見せられない写真が残るのだが、何故か今年の宴会はジェントル?
宿は愛知県の知多半島にある内海温泉街。知多半島は南北に延びる細長い半島で、宿は伊勢湾に面した海岸沿いにある。夜中にかなり強風が吹いている音が聞こえた。

朝、外を見ると吹雪いていた。
砂浜は真っ白になっているが、道路には積もっていない。みんなが「えびせんべいの里」に行くというので、俺も同行する事にして、BMWのGSに乗るTさんと一緒に走り出した。
南知多ICから知多半島道路に乗って1区間先の美浜ICで降りる筈だったのだが、南知多ICに向かう途中で、どんどん雪が増えていく。路肩に積もっているとかの生易しい物ではない。
舗装された路面にも完全に積もってしまっている。コレはヤバい。
知多半島道路は知多半島の中心・・・つまり山頂付近を縫うようにして知多半島を貫いているので、海岸線とは気候が違うのだろう。

最徐行で進むが、何故か車の流れが止まってしまった。ICまでほんの少しの所で、上り坂である。止まったらマズいな・・・と思った瞬間、前を走るTさんが転倒。路面を確認すると、完全なアイスバーンだ。GSを起こそうとしても、向こう側にツルツルと滑って行く始末。
どうも知多半島道路が雪の為に通行止めになっているらしい。Uターン(コレがまた苦労した)して来た道を戻る。ミラーを見るとTさんが来ない。Uターンに手こずっているのか?

Epsn2560

停止するのも怖いので、そのまま前進。すると突然Vmaxが横に進みだした。スッテーン。やってしまった。右側に転倒。滑って進行方向と逆を向いてしまったVmaxを起こして向きを換え、再スタート。
暫く進むと、今度は何の前ぶれもなく左に転倒。ぐわわ、ハンドルが曲がり、F左ウインカーが折れ、チェンジペダルが曲がってしまった。

仮にも俺はオフロードレースをやっているので、それが例えVmaxであろうと少々の悪路では転倒しない自信があるが、コリャかなわん。もうコケてなるものかと、今まで以上に慎重に走る。Vmaxの場合は高いギアに入れてしまうよりも、2~3速で2000rpm位で走るのがグリップを失い難い様だ。

結局えびせんべいの里は諦めてしばらく喫茶店にて休憩。
海岸沿いの国道を走り出したが、結構雪が降っているし、場所によっては路面が凍結している。
ヘルメットのシールドは、外側からは雪が積もり、内側は曇る。シールドを開けると目に雪が飛び込んでくる。40kmも出して走れない位である。
水温計の針は下の方にへばり付いたまま、全く動かない。スロットルから手を離すとアイドリングが止まってしまう。時々赤信号に止められるが、ニュートラルに入り難くて鬱陶しい。凍て付いて動かなくなった手をエンジンの熱で温める間もなく、無常にもどの信号も直ぐに青に変わる。

名古屋市内に入る頃には天候も回復したが、エンジンの調子がおかしい。1発死んでるみたいだ。

散々な日になってしまったが、俺としては満足だ。今年の目標は全て達成した。Vmaxの修理という課題は残してしまったが・・・。

コメント (2)
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車検取得・・・だが、決して無事とは言い難い。

2006-12-27 22:29:33 | Vmax

数日前から腰がメチャクチャ痛い。随分前(10年以上)に仕事でクキッとやって以来、腰痛とお友達。
が、ある時から突然それが消えてなくなった。所謂ヘルニアではなくて、ギックリ腰だったのだろうと思う。症状としては比較的軽い部類だったと認識している。
それが突然再発。痛み部分は背骨からちょっとズレてるので、やっぱりギックリ腰では?

本日、車検の予約をしてあったので、朝6時起床。俺はT市在住、現在Vmaxが置いてあるのは20キロ近く離れたN市、陸運支局は戻る形でまたT市。
8時半頃、陸運支局に到着。心なしか空いている気がする。ユーザー車検は数度の経験があるが、頻繁にやっている訳でもないし、随分久しぶりなので、用紙を入手する窓口等は良く分かってない。とりあえずユーザー車検の窓口に行き、要領を聞く。指示された窓口で書類用紙を購入、別の窓口で手数料と重量税を払い、印紙と証紙を受け取った。
書類を記入するが、見本があるので参考にすれば簡単である。と言いたい所だが、見事に証紙を貼る場所を間違えた。が、コレも窓口のヒトに言ったら専用の水入りスポイトを使って剥がしてくれた。

Photo_10

※加筆:今回の俺の場合は車検切れの為に仮ナンバーで運行して陸運支局へ行ったので、その時点で有効な自賠責が必要。なので事前に加入しておく必要があった。また、仮ナンバー申請時点で自賠責の証書が必要になる。陸運支局内で自賠責に加入する場合も、旧証書が必要(内容をしっかり覚えていれば不要な気もするが)。

二輪車は専用のレーンがあるので並んで待っていると、検査官が足回り等の締め付けチェックと、灯火類が正常に動作するかどうかのチェックをしてくれる。
それが終わると無人の(というか、セルフサービス的)の測定機械による検査をする。
内容は・・・
●スピードメーターの誤差チェック(操作ミス等しない限りは心配ない)
●ブレーキの効き具合のチェック(普通に止まるバイクならば問題無い)
●ヘッドライトの光量と光軸の検査
●排ガス検査
となる。この中でヘッドライトと排ガスは場合により不合格となりやすい。
俺のVmaxは排ガスはOKだったが、昨日光軸調整した筈のヘッドライトで引っかかった。光軸調整には自信を持っていたのだが・・・?
確認と微調整をして数度トライするがダメ。たまたま同じタイミングで周っているスポーツスターの人も何度も落ちている様で、二人であーでもないこーでもないと調整してみる。俺は商売柄、いつもスケール(巻尺)を持ち歩いているのだ。
バイク屋さんぽい人が現れて、「不良箇所はここに表示されますよ」と教えてくれた。この表示箇所が完全に検査機械の裏側で、小さなランプが点くだけ、しかもビニールテープで隠れかけている。ケシカランぞ、コレは。
スポーツスターの人は光量・右向き・下向きとフルセットで表示されていた(笑)が、俺のは光量に問題があるようだ。
車検場に隣接するテスター屋さんでチェック&アドバイス貰えるらしいので行ってみた。Vmaxは光量で落ちるケースが多いのだそうだ。ライトのレンズを外してどうするのかと思ったら、H4バルブの位置決めの3本爪を曲げて、バルブが少しレンズ側に寄るようにしている。そんなんで効くの??テスター屋さん内で再度チェックすると、基準を大きく上回る数値が出ているらしい。ホントにか。
「コレで絶対大丈夫です。バルブがノーマルで良かった。最近流行りの青とかの薄い色の付いたヤツはダメですね。」との事。

結果、ホントにコレでOKであった。
ちなみに前出のバイク屋さんぽい人から教えて貰った裏技を数点。
その1、光量が足りない場合は、停止線に拘らず、極力前にバイクを停める
その2、コイツが凄い。合格した別のバイクに、代わりに検査を受けてもらう(爆)。
まあコレが可能な検査システムそのものもどうかと思うが、善意の元に行い、実用上問題が無く、尚且つ人や社会に迷惑を掛けなければ、コレでもいいのではないか? 決してこの方法を薦めている訳では無い。レーサーベースのOFF車なんかは光量で落ちる事が多いらしい。その日の合格を諦めたなんて事もあるみたいだ。う~ん、コメントが難しい。一応「やってはイケマセン」と書いておこう。

で、今回また更にオチが付いてきた。あとは書類を提出してオワリ・・・と思ったら、納税証明書が無い。風がかなり強かったので飛ばしたのか? 窓口に助けを請うと、納税証明を発行する機械が設置してあるというので、必要事項を入力。
だが、何故か受け付けない。窓口に文句を付けると(スミマセン)、「バイクの納税証明は所内では発行出来ない」だそうだ、ベーロイ。
紙切れ探しの旅に出た。ウオッ、あった! どこにあったのか? とてもじゃないが恥ずかしくて書けませぬ。陸運支局の皆様、申し訳御座いませんでした。つっても俺、一人で車もバイクも何台も持ってるので、平均よりも税金を多く払っている。一人で同時に複数台走らせる事は出来ない。そんな俺に少しでも還元して戴きたい。

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Vmaxの整備その2

2006-12-26 21:31:55 | Vmax

まず始めに、大バカやらかしていたご報告から。前記事で「ウインカーリレーが壊れた」とか書いたが、写真をご覧下されい。

Epsn2529

右の二つはデンソー製のウインカーリレー。この二つは全く同じ物。
左の二つはオムロン製のスターターカットオフリレー。メインキーONでカチッと音がするヤツ。コッチも二つとも全く同じ物。
カプラ部分は二種類共汎用6P。しかもこの二種類のリレーは、左ダクトの中で仲良く並んでます。そーです、ウインカーリレーの代わりにスターターカットオフリレーを付けていたのです、バカッ。何故こんな事をやったのかは不明。
交換後は勿論正常に作動しやした。

次・・・。やはり判断ミス(というよりヤキが周った)で購入したヤケに小さいバッテリー。こうなったら意地でも使ってやるぜ、と、もう一個買ってきた。ちなみにこのバッテリー、税込みで約¥9000也。先日バイク用品店に4CRを買いに行った時にノーマルバッテリーの金額をチェックしたら¥14000台だった。なので、金額にしても性能にしても良い所は無い。せいぜい液量チェックしなくても良い事位か。但し俺を含めて一部の人にはメリットがある。理由は秘密ですが。
ノーマルバッテリーケースには二個入らないので、アルミでバッテリーケースを製作した。仕事では滅多にアルミは溶接しない(客受けが良いので、粋がってアルミを多用する看板屋もあるが、ハッキリ言って看板には不向きだ。一部を除いて)ので、実はあまり得意ではない。

Epsn2524

最初にノーマルケースの幅を広げたサイズでアルミ板を曲げてテストしたら、フレームの中に入れる事ができなかった。なので、かなり高さを低く設定。写真は裏(下面)から見た所。

Epsn2528

Epsn2526

直列にすると24Vになってしまうので、当然並列である。プラス端子には純正品の全く同じケーブルを2本使い、マイナス端子は2本共アーシングケーブルに取り替えた。Vmaxはエンジンアースがメインで、細い線がフレームにもアースしている(多分EGマウントがラバーブッシュの為)が、こちらも太い物に取り替えた。
ツインバッテリーの最大の欠点は、取り付け取り外しが厄介な事である。二個目を取り付ける際、既に1個目が繋がってるので、工具がフレームに触れたりすると大変な事である。「先にプラス端子を二個共繋いでしまったら?」と思うかもしれないが、Vmaxの場合は残念ながら二個共バッテリーをケースに入れると、片方のマイナス端子が奥に隠れてしまうので、出来ないのである。
ちなみに理屈上は1個でも2個でも、瞬発力そのものは変わらない。始動困難な時にセルを倍使える事と、レギュレータ延命の為である。

車検場に持ち込む時に、当初は「めんどくせェ!!車検切れ状態で乗り込んでやろうかい!!!」と考えていたのだが(スミマセン)、一応俺は社会的立場のある人間であるので、仮ナンバーを申請した。
申請は陸運支局でも可能らしいが、今回は市役所。一部を除いては「車検を受ける為」にしか仮ナンバーは申請できない(例えばオークションなどの個人売買での車検切れ車両の搬送には使えない)。また、現在バイクを置いている場所から車検場(陸運支局)への、最短距離の移動にしか使えない事になってるらしい。申請する役所は、その道のりに含まれる自治体の役所となる。
窓口は、俺にとっては市役所の中で最も敵対視している「税務課」である(自治体によって少々異なる様だ)。現在Vmaxは会社にあるので、毎年固定資産税(償却資産税)を納めているN市の税務課に殴り込み。「ワタシだ。一番エライヒトを出しなさい。」と言いたいのを堪え、「仮ナンバーをお借り致したく、申請に参りました。」と伝えると、書類を書かされ、750円を巻上げられた。
必要なのは免許証(厳密には他の物でも良い様だが)と印鑑、仮ナンバーで運行する時点で有効な自賠責の証書、車検証(厳密には車検証が無くとも車体番号が判れば良い様だ)、750円(正式には自治体の証紙らしいが、窓口にレジがあった)。
大学生の頃に中古車屋でバイトしていたので、店に備え付けの仮ナンバーでの運行は何度か経験がある。だがバイクは初めてだ。それどころか、仮ナンバーで運行しているバイクすら見た事が無い。皆んなトランポで運んでるのでしょう。
え? ハイエースを持ってるのに、何でハイエースで運ばないのかって? 理由は、Vmaxは押し歩きがメチャメチャ重たいので、一人でハイエースに乗せれないからなのである。以前車検切れで陸運支局に持ち込んだ時は、友人に手伝って貰ってハイエースに乗せたのだが、二人掛かりでヒーヒー! もう二度と乗せねえと思ったね。

バイク用の仮ナンバープレートなんて見た事無いのでワクワクしてたら、出てきたのを見て、デカくてビックリ! こんな所で税金を還元しなくても・・・と思ったら、単に乗用車と共通なだけだった。コラッ、もっと納税者に還元せんか!!

Epsn2533

取り付けてみると、カッコわり~~~~!!!!! 他がビシッと決まってるだけに最悪。バイクのナンバープレートはH125*W230、乗用車と共通の仮ナンバーはH165*W330。1.5倍近いぞ。「年末は需要が多いので、返却はお早めに」と言われたが、言われなくても早く返したい。返却時は有効期間や自分の名前の書かれた「臨時運行許可証」を一緒に返すのだそうだ。

最後に光軸調整。ユーザー車検の最大の鬼門と言われている項目だが・・・。
一応基準としては「10m先の壁面に照射した時、水平位置より下、ヘッドライト取り付け高さの1/5まで」となっている。コレ、どの資料を見ても「ハイビームの中心が基準」と書いてあるか、又は何も書いてない(爆)。俺はハイビームとロービーム、カチカチ切り替えて確認している。が、コレで大丈夫という確信は無い。あくまで単細胞な機械が判断する事、駄目だったら調整して再検査すれば良い。
ちなみにメンテナンス&カスタムと車検取得は、全く違うジャンルの物だと思っている。車検をスパスパと出来る人がメンテやカスタムもできるとは限らないし、その逆も正しい。あくまで車検は法律上のツジツマを合わせる為の物だと思っている。だからして、車検に通ったバイクが調子が良いとは限らない。

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Vmaxの整備その1

2006-12-24 20:21:03 | Vmax

Vmaxの調子の良し悪しは、大抵の場合はキャブレターによる所が大きい。
Vmax乗りの人と話しをすると、かなりの割合で「低速域での調子が今一つ」という人に遭遇する。その多くの原因は、キャブレターの同調不良にある様だ。
直4の場合、キャブレターは数本のステーで4基のキャブが一つに纏められている。勿論V型4気筒であるVmaxも同じなのだが、誰がどうみても直4のキャブに比べて組立剛性が低そう。
Vmaxのノーマルキャブはツインキャブを2セット組み合わせた様な構造で、その二つはリンクによって同調が図られている。もしも先に述べたステーが何かの拍子で捻ってしまったり、同調スクリューが緩んでしまったりすると、低回転域で不調を引き起こす。
Vmaxは、とにかくキャブの同調を定期的に取らなければならないのである。スロットルを低回転域から急開した時にバックファイヤを起こして回転が付いてこない場合、そのVmaxはキャブの同調が狂っていると思っていい。
先週、キャブをフルOHした。当然ステーをバラしてOHしているので、そのまま組み立てただけでは同調が狂っている。始動性やツキが悪くなってしまうので調整を施す。

Epsn2516

作業には勿論バキュームゲージが必要。マニフォールドのカバーを外すと各マニフォールドに黒いゴムキャップがあるので(一箇所はホースが繋がっている)コレを外してバキュームゲージをセット、アイドリングを1500rpm程度に上げてから調整する。むむ、俺の4連バキュームゲージ、どうも1個壊れている様だ(一番手前に写ってるヤツ・・・コレも放置状態だったからなあ)。
調整後は流石に調子が良い。やっぱりVmaxメンテの肝はキャブの同調だ! 全く別物の様だ。

あと、Vmaxは油面が狂っているケースも多い。しかも狂い方が生易しい物ではなく、何ミリも狂っていたりする。VmaxはSMによると実油面の計測なので、マジメにやっていると死ぬような思いをする事になる。工夫してH高で計ると良いと思います。

Epsn2519

先週作業した時は、最初の内はちゃんとウインカーが点滅していたのに、途中から全く点かなくなってしまった。リレーのカプラーにジャンパー線を入れると点灯するので、リレーが死んだみたいだ。それと、やはり先週動作のおかしかった始動系、コレもスターターカットオフリレーの不良の様だ。コッチは今の所とりあえず動いているが・・・。

Epsn2521_1

元々バフ掛けしてあったエアダクトカバーが放置のあまり、錆びて輝きが鈍っているので再度磨く。サンダーにフェルトバフを付け、白棒で研磨した後にピカールで仕上げた。ダクトのルーバーは、ちゃんと乗っていた当時に(この頃はまだサラリーマンだったなあ)、取引先のレーザー屋さんに頼んで作った物。

エンジンオイルも交換。当然放置前に換えたきりの状態なので、5年以上前の油が入っている。今回チョイスしたのは、坂内2DAYSでXR250に使用して好結果を出したWAKO’Sの4CR。ウーン…実は元々アンチWAKO’Sだったのだが。
XR250では15W-50と、熱ダレを意識した粘度の選択をしたが、今回Vmax用に買ってきたのは5W-40。5Wにする事によって、冬季始動時のフリクションロスを狙っている。
オイルフィルターも交換した。ロイヤルスターとクランクケースが共通になってから、有り難い事にオイルフィルターはカートリッヂに変更されている。

その他、錆びてしまった所を手磨きで錆び取り。XR250を含めて、過去に不動車や放置車のオコシを何台も手掛けてきた。その度に感じるのは、「バイクは走らせてないと傷む」という事である。
当然、走っていても痛むし、消耗部品は減っていく。だが、動かしていないのに比べて、走っている物の方が圧倒的に状態が良い。

今日はクリスマスイヴなので、作業はこの辺で打ち切り。

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Vmaxの鼓動再び

2006-12-18 20:56:06 | Vmax

俺は完全なオフロード野郎かというと、実はそうでもない。元々はどちらかといえばOFFはテクニック向上の為の手段として始めた物で、本来のファーストバイクはヤマハVmaxである。OFF走行そのものはVmaxに乗り始めるよりも随分前から、河原レベルではあるが練習していたし、今現在では必ずしも手段ではなく、目的にもなっている。ケニー・ロバーツが自宅前のダートラコース(?)でVmaxでフルカウンターを当てて走る写真、ウイリー松浦さんが某紙にて書いたVmaxのインプレッション、佐藤信哉氏がやはりVmaxでフルカウンター(ケニー・ロバーツよりはショボイ)で走る写真等により、Vmaxはオンロードをコーナーリングするよりも、OFFでカウンター当てて走るバイクである・・・との図式が頭の中に出来上がってしまっているのである。

さて、俺のVmaxは2001年8月18日に、友人達との集まりから帰宅してエンジンを止めて以来、全く動かしてない。その時点までは全く不具合も無く乗っていた。だが、その最後に乗った日にバッテリーの寿命が訪れてしまい、「バッテリーを交換しなきゃ・・・」と思いつつも多忙の余り放置、車検は切れ、埃を被り、遂にはその姿を眺める事すら無くなってしまった。
この5年強の保管…というより「放置」はガレージの中であったので、細かい作業は別にすれば、基本的にはバッテリーを付けてやれば動く筈だ。

Epsn2490

久しぶりに細かく目視チェック。風雨に晒されていた訳では無いものの、結露による物と思われる細かい錆が出ている。これは磨いてやれば取れるであろう。
軽く押し歩きしてみる。ウヘェ、重すぎ! Vmaxが元々重いものあるが、これはタイヤが原因と思われたので空気圧を測定。何と、ほぼ圧が掛かってない状態。エアを入れてやると普通に押し歩きは出来るようになったが、タイヤにはフラットスポットが残ってしまった。

VmaxのノーマルバッテリーはYB16AL-A2という品番の開放型バッテリーであり、当時のユアサとGS、現在のGSユアサからのみラインナップされているだけで、他メーカーからはリリースされていない。DUCATIのモンスターが同じバッテリーだと聞いた覚えがあるが、同世代のリッターバイクでもコレよりも小型のバッテリーを積んでいるケースが多いのでは?
Vmaxのバッテリーが弱いというのは有名な話である。コレには色々な理由があるが、その理由は大きく分けて二つ。そもそも充電が弱い事と、バッテリーに負担が掛かりやすい事。
まず、充電が弱い事については、絶対的に発電量が少ないというよりも、低回転域で発電しない事にあると思われる。Vmaxでクルージング的な走りをすると、低速トルクが強力なのでトップギアで2000rpmとかでも全く普通に走ってしまうのだが、コレをやっているとバッテリーがアガり易くなる。
負担が掛かりやすい理由は、エンジン始動時にフリクションが大きい事に一つの原因がある。ちょっと弱ったバッテリーだともうエンジンは掛からない。冬季はエンジンにお湯を掛けるだけで始動する場合もある。あと、リヤバンクのエキパイの直隣に位置している事。バッテリーの液量に気をつけていないと、酷い人では交換後数ヶ月しかバッテリーが持たないなんて事もある様だ。

できれば液量チェックの必要が無く、自己放電しにくい密閉バッテリー(制御弁バッテリー)に交換をしたい。
超個人的な理由も含めて考えると、
●ホームセンターで入手可能な事(理由はご想像にオマカセ)
●とりあえずノーマルバッテリーケースに入る事
●容量や寸法等のスペックが近いか、又は並列2連装できる事

ところが、この条件にかなう物は無かった(GSユアサのカタログも照合したが、やはり無かった)。
で、妥協しまくって近所のホームセンターで買ってきたのが、下の記事のバッテリー。

Epsn2491

純正のYB16AL-A216Aで外寸は206*71*163
対して入手したYTX7L-BS6Aで外寸114*71*131
正直、大失敗だ(爆)。サイズ的にはノーマルの代替に成り得るが、二連装となると微妙。仮に二連装出来ても、ノーマルよりもスペックが低い。言い訳をするならば、今年中にVmaxを復活させるとすると、逆算するとどうしてもこの日にバッテリーを買う必要があった。まあ、今後ゆっくりと対策を考えよう。

Epsn2492

バッテリーを取り付け、メインキーをON。Vmaxの燃料タンクはシート下にあるので、暫くエンジンを掛けていない状態だと、メインをONにすると燃料ポンプが作動するのだが、何故か無音。(ちなみに逆輸入車の場合はV-Boostのサーボモーターも動くのだが、俺のはフルタイムV-Boost化により、サーボモーターは取り払ってある)
スタータースイッチを押しても無反応。セルを直結にするとちゃんとセルモーターは回るし、ポンプも直結すれば作動するので、スターターリレー、カットオフリレー、イグナイターをそれぞれ交換してみるも変化無し(もう一台組める位のノーマルパーツを持っている)。ヘッドライトやウインカー等は点灯するし、ホーンも鳴る。途方に暮れてしまった。

Epsn2494

悩んでいても仕方ない。燃料ポンプ直結時、キャブがオーバーフローしていたのでOHする。心配していたダイヤフラムは、ヤレてはいるが破れ等は無い。Vmaxは先に述べた通りに燃料が自重落下ではないので、暫く乗らないとフロートチャンバー内のガソリンが無くなってしまい、中身が腐りにくい。空けてみると、やはり殆ど腐りは無いのだが、ニードルバルブとジェットニードルが固着していた。ジェットの詰まりは無かった。

キャブを組み付けてからもメインキーONしても動かない。一旦作業を中断、晩メシを食らい、長女と風呂に入ってから作業再開。やっぱりダメか?
キーをONにしたまま数秒ボーっとしていると突然!!「カタカタカタ…・」とポンプが動き出した。どうも何かの接触不良の模様。接点が錆びているのであろう。スターターも回る。補充電したバッテリーも弱くなってしまったので、嫁さんの日産マーチに直結して始動。5年ぶりに息を吹き返した。

久しぶりに間近で耳にするアイドリング。やっぱり俺にはコレだ! ドスの利いた音質、ちょっと不安定で頼りなげな回転。今回キャブをバラしたものの、同調を取ってないので本調子ではない(コレはVmaxのメンテをする上で基本中の基本なので、近い内に改めて紹介します)が、直4なんかでは味わえない魅力がココにある。

ちょっと乗ってみた。(スミマセン)同調が取れてないので今一つだが、身体に残っていた感触と全て一致した。上まで回してみる。低回転域ではバラけていた音は、回転の上昇と共に纏まって、一つの咆哮となる。

サーキットという場にて歴史を刻んだ銘車は数多い。
また、サーキットからのフィードバックという形で人気を博するバイクも多い。
そういった意味ではVmaxは、完全に「無冠の帝王」である。

勿論、伝説も多い。トップギアでアイドリング、ハンドルから手を離しても走る(ホント)。
3速100km/h、ドライでもホイールスピンする(条件が揃えば可能、コレを知ってる人はかなりのVmaxクレージーとお見受けする)。
外装パーツ全部外しても走る(爆)。空冷のXR250にシュラウドが付いただけで「意味無い」とかワーワー言うバカがいるが、Vmaxを見ろ! その一番の特徴であるエアスクープ、こりゃダミーである。しかもダミーの癖にちゃんとアルミで出来ている。本来燃料タンクのあるべき場所にはエアクリーナーBOXがあり、燃料タンク風のカバーが被せられる。究極はリヤフェンダー。カバーを取り外すと、鉄製の似たようなフェンダーが現れる。文句あるか?

とりあえずVmaxについては、車検取得&復活が目標。XRが完成するまで改造はしない。

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