THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

フライホイール云々

2006-11-21 22:35:43 | XR250

作業は一旦スペアエンジンに戻る。キーをセットして、旧フライホイールと左ケースカバーを仮組み。ダイヤルゲージをセットして上死点を出す。ヘッドを載せる前に、フライホイールのTマークがどれだけアテになるか確認したかったのである。この為に旧エンジンからフライホイールを外したのであります。

Epsn2452

結果、殆どOK。微妙にTマークの方が遅いかとも思うが、フライホイール外周上で1mmが約1度である所、0.5ミリも違わない。ちなみに写真内で使っているマグネットベースはこの状態では当然マグネットとしては機能してない。オモリになってるだけ。

ところで、XRのフライホイールで「超軽量」と併せて良く話題となる「点火進角加工」なるもの。
俺はプロではなくて単なるアマチュア、プライベーターなので、単なるシロートのタワゴトと思ってさらりと流して下さいませ。

まず気になっている事がある。ナンか「進角」の意味が違って使われている様な気がしますが…? 4stのエンジンは(2stはこの場では全く除外)、一見ピストンが圧縮上死点に来た瞬間にプラグに火が飛んでいる様な気がしてしまうが、そりゃ中学校で教えられたパラパラマンガ程度のスピードでの話。実際にはエンジンはもっととんでもないスピードで回っているので、圧縮上死点で着火していたのでは手遅れ。
モグラ叩きみたいに、モグラが出てくるタイミングに合わせてハンマーを振り下ろす必要があるのと同様、圧縮された混合気に火が周るタイムロス等も加味して、エンジンの回転数の上昇に伴って点火タイミングが早くなる…一般論ではコレを「進角」というのではなかったでしょうか…? ちと俺自身、この言葉に騙されて若干の勘違いをしたもので…。まあいいけど。

XR250(MD30)のキャブにはスロットル・ポジション・センサー(以下TPS)なる物がついている。キャブを交換するとコレが付かなくなってしまうので「点火進角加工」をするという名目である。
さて、俺のXRは初期型である。シュラウドスタイルになってからメーターがアナログに変更されているので、電装の構成が異なると思われる為にここでは除外するが(というよりも実車を触った事が無いので分からない)、デジタルメーターのモデルではTPSの配線はそのままデジタルメーターに入っている。が、俺のXRは俺の手元に来た時点で既にメーターが付いていなかった(レース出場の為に外していた)。なのでTPSを外したのと同じ。
どのみちキャブは最初から換装するつもりだったし、メーターも取り付けるつもりは無いのでテスターを当てる等して調べてみたら、TPSは単なる可変抵抗のようである。なので初期型の場合は、同等のダミー抵抗を入れるか(3芯の内2線間はスロットル全開時に抵抗∞となるので、1本は切りっ放しでOK)、スロットル全開側でTPSをシリコンかなんかで固めてしまえばOK。
本来の点火マップ(回転域に応じての2次元状態)はCDIが司っているので、TPSを外しても全く進角しないというワケでは無い。だがやはり全体に点火時期が遅れているみたいで、俺のXRの場合はストレートミャフリャーにした結果、ミャフリャーから火ィ吹いていた!! カッチョイイ!!要するに、点火時期が遅い為に未燃焼ガスがミャフリャーに出てしまう。PWKに換装した直後であり、未セッティングの状態だったので、他のXRでも同じ症状が出るとは限らない。ちなみに前オーナーのN造さんが乗っていた時点=全くのノーマルでメーターを取り外した状態で、ブリッピングすると黒煙を吐きつつ、たまにアフターファイヤを起こしていた気がする。この頃はTPSの事等全く知らないので、バルブフェイスにカーボン噛み込みしてるのでは?等と話していた)

なので本当はマッピング変更したCDIがあれば一番良いのだが、俺にゃそんなもんは作れねえ(※俺には他人が作った物を買うという発想があまり無い)。で、原付チューナーなんかにもお馴染みの姑息な手段、フライホイールの突起を削るという形で対応した(パルスジェネレータを移動させる方法の方が元に戻せるので良いのだが、XRの場合はスペースが無い)。某ショップのもフライホイールを加工するとの事なので、手法は同じと思われる。
ローターの突起がパルスジェネレータを通り過ぎた瞬間に点火する仕掛けになっているので、反時計回りするローター突起の後方側を削れば点火時期を早める事が出来る。数値的に何度点火タイミングを進めたのかについては企業秘密でヤンス。スミマセン。

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フレーム仮組みと旧EGパーツ移植

2006-11-21 13:35:19 | XR250

ス○ベ椅子?イヤ、フレームを仮組み。正にセンスを疑われそうな色彩感覚に乾杯。(商売柄、死活問題か)見た瞬間にXR250である事が判る人は、変人だ。

Epsn2458

ちなみにスイングアームはスタンダードではありませぬ。XR250モタードの物。っつっても性能アップを狙って交換した訳では無い。譲り受けた時に付いていたノーマルのスイングアームは、何をやってもシャフトを抜く事が出来ずに切っちまいましたのです(去年の年末頃の話)
幾つかSSTを製作して(叩く為の治具や引き抜く為の治具)努力はしたのだが、下手にフレームに負荷を与えていると別の問題が生じるのでは…?と考えて、新品同様のモタードのスイングアームをオークションにてゲット。当然ベアリングも新品同様だったので、むしろ良い結果だ??? 
ちなみにXRとXR-Motardのスイングアームではブラケット類の構成が異なる為、チェーンカバーとディスクガードは取り付け出来なくなる。俺にはチェーンカバーは不要。ディスクガードは元のスイングアームからブラケットを切断して移植する予定だったのだが、過去に乗ってきたバイクでリヤディスクを傷めた事が無いので、いずれ・・・と思いつつそのまま。現在全く問題無し。(そんなワケで、シャークフィンも不要と思っている)

そう考えると、俺のXRは元々付いてた部品をそのまま使ってる物は皆無に等しい。外装はシート含めて全て取り替えた。ホイールはハブこそ再塗装して使っているが、リム&スポークは取替。エアクリーナーBOXも割れてたので取り替えた。キャブとミャフリャーも総取替。リヤサスはリビルト。細かい部品も交換したり、加工したり。現在組み立て中のエンジンを載せ換えると、あとはフロントフォークとフレーム位か。っつってもフレームも加工したりペイントしたり・・・。
哲学かナンか(←自信が無い)で「ある船を少しずつ修理していき、最終的に全ての部品が入れ替わった時、その船は最初の船と同一であると云えるのか」とかいうのがあった様な気がするが、俺のXRは正にその状態になろうとしている。

さて、元々のエンジンから移植する部品を外す。
今の所は左右のクランクケースカバー、フライホイール、セルモーターとギヤを使用する予定。
その理由は・・・
①セル関係は、どこの馬の骨とも知れぬ、しかもエンジンを焼き付かせるヤツが使っていたセルよりも、知人が使っていたセルの方が良いという理由。(エンジンをバラさなくても単体取替可能なので、今回は手を入れない)
②ケースカバーは折角「HONDA」の文字を消してあるので。
③フライホイールは軽量化してあるから。

Epsn2444

フライホイールを外すのにはプーラーが必要だが、俺が使っているのは単なるM20のボルト。但しピッチが細目。M20並目はP2.5(XR250のフレームのオイル給油口はコレ)。細目はP1.5。細目はP2.0でP1.5は細々目かと思っていたが、調べた所、細目がP1.5)仕事でいつも良く行くネジ専門店で聞いたら、キャップボルト(六角穴付き)ならあるよ~との事だったので、HEXレンチ代わりの二面巾17ミリの高ナットと組み合わせて入手。合わせて500円位だったと思う。でも普通の金物屋とかでは、まず置いてないだろうなあ。

今回は充電式インパクトで外した。エアーもあるが…一昔前は充電式では今ひとつパワーが無かったのだが、今の充電式インパクトは超パワフル。とてもホースがジャマなエアー式を使う気にはなりませぬ。
えーと、以前フライホイールを外した時の写真が残っていたので参考までに。工夫次第ではホルダーは不要という例です。こうやって力技で外す時は、床に布団を敷いておくと良いデス。昔フライホイールがパカン!!と外れて床に落ち、マグネットを割った経験アリ(爆)。

Epsn1224

以前の記事でも触れたが、既にフライホイールを旋盤で削ってあったものの(これも去年の年末頃)、何グラム削ったのか判ってないので取り敢えず計量。削った方は2kg以下である確信があったので、先日買ったばかりの2kg迄しか量れない秤に乗せてみたら、1964g。鉄の比重で計算した所、470g程削っている筈なのだが、どうにもツジツマが合わない。ノーマルのフライホイールは多分2400g弱と睨んでいるのだが?
某有名XRチューニングショップでは「超軽量」と称して23%減量しているのだそうな。図を見てもらうと判りやすいかと思うが、MD30のフライホイールは、マグネットローター部分と取り付けボス一体のフライホイールウェイト部分、セルのワンウェイのハウジングの3つが組み合わされて構成されている。
我社の旋盤は、いわゆる小型旋盤。仕事ではあまり旋盤を使用せねばならないような精度は要求されないので、導入コスト対効果を考えての選択だったのだが、このフライホイールを削るにはちと非力で、小さい。

Ai

ローター外周(図の黄色部分)も左勝手のバイトを使えば削れるが、図の赤い部分を削れば470gで2割弱の減量となる計算だったので、そんなに悪いわけではないと割り切った。
某ショップの23%ってのは、間違いなくローター外周も削っている数字であると思われる(MD30ではこれが限界と言っている)。ノーマル重量を2400gと仮定すると1848g。俺のは約18%軽量。ウーム、負けてるのは悔しいが、まあいいか。

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ピストンとシリンダーを組み付け

2006-11-18 03:57:58 | XR250

ボーリングするとシリンダースカート下部のテーパーが無くなってしまうので、ちと苦労しつつ、慎重に挿入。

Epsn2440

シリンダーボルトは理屈上は元のを使ってもいいような気がするが、心配なので大事をとって新品に交換し、座面とねじ山にオイルを塗布して組み付ける。。
シリンダーボルトは当然高強度ボルト。首下がトーションになっており、バネ的な作用をする様な工夫が為されている。またメッキではなくてジンクリッチで処理されているのも特徴。メッキを施すと強度が落ちてしまう為と思われる。当然スペシャル品なので、規格品を探しても無駄(取り敢えず使える物であれば、ある)。純正部品を使用。

シリンダーベースの合わせ面の状態が今一つなので、液体ガスケットを併用して合体。一応チューニングエンジン(笑)なので、締め付けトルクを強めに43N・m(約4.38kgf・m)程度で締め付けた。
確かトルク単位がニュートンになったのは1999年だったと思うが、未だに慣れねえ・・・。特にエンジンの出力なんかはニュートンで言われても、「はあ?」ってなカンジ。

Epsn2442

ピストントップが誇らしげに光ってます!! が、たまたま蛍光灯がキレイに反射しているだけで実物はここまで光ってない。
旧エンジンから移植する部品もあるのと、フレームを仮組みしたいので、しばらくこのスペアエンジンからは離れる。

ところで。
昨日、いつもお世話になっている樹脂廃棄物のリサイクルを御願いしている方が、何故?か「社長はバイク好きでしたよね?」と、商売始めたばかりというバイク屋さんを連れてきて紹介してくれた。残念ながら俺はバイク屋さんには整備(ここでは一般整備、一部の特殊な作業を除く・・・リヤサスのリビルトとか)を御願いしない事を信条としているので(スミマセン)世の中で最も客としては喰えないタイプ(苦)だと思うが、暫く雑談をしていたら、「バイナルってやってみえますか?」と聞かれた。
バイナル? 聞けば本来ペイントでやってきた車両のグラフィックを、シール状の物で施工する事・・・らしい。バイナル=VINYL=ビニール(もしかしてVINAL=ビニロンかも)じゃねえか。ビニール、つまり塩ビや、最近ではオレフィンとか。要するに俺自身当たり前にやってるカッティングとかインクジェット出力とかの事だ。へえ!!!! 最近はそんな呼び方をするんですか。本業なのに知りませんでした。『バイナル』で検索すると、ナルヘソ、同業者的な所がHITしますな。一つ賢くなりやした。(※HITするのは、我社と同じ看板屋=屋外広告業者ではなくて車両マーキング屋)
え? 実際やってるのかって? 15年位前からやってます。多分写真も残ってると思うので、いずれ紹介します。

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ゼリー?

2006-11-17 09:32:19 | カスタム

コレ、何だか解りますかー?

Epsn2429

食べ物ではございません、先日フレーム等塗装した余りの塗料でございます。
二次硬化完了すると、このように寒天になります。

ラッカー塗料や普通のエナメル塗料だと、同じ状態で放置したとしても表面に膜を張る程度。理屈上は最後の最後には固まる筈なのだが、そこまで行くには一体何年掛かるのやら・・・。

こうして固まった物を比べると分かるのだが、普通の塗料はパリパリに割れてしまうところ、二液性の物は簡単には割れない。

仕事で製作する物の中には焼付塗装をする物もあるのだが、焼付はもっと強い。二液ウレタンの物は気を付けて扱わないと直ぐに傷が入るが、焼き付けた物は多少無造作に扱っても簡単には傷まない。但し、施工には当然釜等の設備が必要なので、我社でも外注。

今回は硬化するのにちと時間が掛かったなあ(※硬化剤混入後、ゲル化するまで3日位掛かった)。当然気温が低いからなのだが(本来は気温が低い時は専用硬化剤を使う)、小物であればポカポカな所にぶら下げておけるものの、フレームは大きくて諦めた。
バイクはバラすと異常に場所を食う様になるので正直かなりジャマ。とりあえず仮組みせねば。

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採用したピストン初公開?

2006-11-15 17:48:43 | XR250

Epsn2419

タケガワの280ccキットの物。そう、モンキー系EGパーツなんかで有名なタケガワ。
鍛造ベースはワイセコで、加工はタケガワで行っている。

XR250をボアアップする場合、一般的には純正流用(俗に言うRFピストン)か、純正流用ピストン(RFとは限らない)を加工したと思われるショップオリジナルキット系、鍛造ではアリエス、ワイセコ、JEあたりが候補になる。
今回タケガワをチョイスした理由は、
●圧縮比が高い(11.0)。
●ワイセコなので、Al-Si合金系。
●ピストンリング等の入手が楽。
●個人的にタケガワが好きである(趣味人が始めた商売がそのまま大きくなったスタイル)。
●「邪道」という我がXRのコンセプトに合っている・・・といった所。

調べてみたところ、本家ワイセコよりもタケガワの方がランドの盛り上がり部分が面積的にも大きく、高い。また、バルブリセスが深い。※全て写真判定(苦)なので参考までに。リセスの深さも、ピストントップが盛り上がっている分深いという訳でも無い様で、タケガワは敢えて深く彫ってある感じ?

既にクランクケースは合わせてあるので、ピストンを組みつける位は簡単なのだが、いままで放置してきたのは幾つかの理由があった。
その一つに、「ピストンの重量を量りたい」というのがある。
が!俺は秤を持ってないのだ。
このXRのフライホイールを旋盤で削った際に、削る前後の重量を量ろうと「デジタル体重計」を使ったのだが、何と削った後で200g単位でしか表示しない事が発覚。最初に気付かないのもどうかしてるが・・・。体重計で量った結果は鉄の比重で計算した数字とかなり食い違っており、どれくらい削れたのかは現在は分かってない(多分2割弱)。で、秤が欲しいのだが、フライホイールは2kg前後。2kg以上を正確に量れる秤は高い! で、秤を買うのを躊躇していたのであります。
実際には量ったところでパワーが出るわけでも速くなるわけでもなく、単なる興味本位なので…。
結局2kg以下しか量れないヤツ(TANITAの料理用、¥2500位)を買ってきた。

真っ先に量ったのは、何故かバルブ(爆)。IN2個とEX2個がそれぞれ極力条件を近くした方がバランスが良いので、重量を確認したかった。バルブ自体軽いので、本当は天秤で比べるのが普通なのだが、事前に「同じ数字を示したらOKとしよう」と決めてから量った。IN、EX共OKであった。

次、ピストン。
残念ながらMD30のノーマルピストンは持ってない。スペアエンジンのピストンは、焼き付いて完全に砕け散っていたのだ。
だが、何故かXLR(MD22)のノーマルピストンは持っている。こちらは232g(リング込)。

Epsn2409

対してタケガワの77ミリのピストンは・・・247g。思っていたよりも随分軽い(ピストンを入手して箱から出した瞬間に軽いと感じたが、XLRの物と手で持って比べると、明らかにタケガワの方が重かった)。確かにこのピストンはソツの無い肉抜きが為されており、見るからに軽そう。なのでコレ以上ダイエットさせるのは難しいと思われる。

Epsn2407

それと一つ落とし穴がある。タケガワのピストンピンは長さが62ミリ(中身はテーパー穴)、MD22は60ミリ。MD22のピストンピンまではさすがに持っておらず、形状までは判らない。
さらにMD30のピストンはピンボス周りがガバッと窪んだ形状であるので、ピストン本体は軽いだろうし、ピストンピンもコレより短くて軽い筈である。なのでノーマルMD30比ではタケガワピストンはかなりの重量増加になると思われる。

それと本当は鍛造ピストンを使うのはイヤだったのだが、色々あって、極力高圧縮に組む為に今回の選択となった。ワイセコは熱膨張率が比較的低い4000番系のAl-Si合金の為にピストンクリアランスを小さくできる。だが逆にシリコンとの合金なので放熱性が低いという欠点もある。実際、F1でお馴染みのマーレーとかコスワースは別の合金を使用。Al-Si合金は、本来の鍛造のメリットはあまり持ってないのである。かといって、我々一般ユーザーが鍛造ピストンを使わなければならないほどの理由も無い。っつーよりも、ネガの方が多いと思っている。
社外チューニング用ピストンの殆どが鍛造なのは、トータルで見たときに製作コストが低い(製造・販売個数、或いは売値と比較して)のが理由なのではと推測している。もしもボアサイズや圧縮等の条件の適う鋳造ピストンがあるのならば、本来はそちらをチョイスするべきだ(参考:ピストン選択した時の過去記事)。

Epsn2421

一応、このエンジンはチューニングエンジン(笑)なので、チューナー(爆)である俺の考えを反映した物でなければならない。ピストンキットをそのまま組むのはあくまで「キット組み付け」であってチューニングでは無い。そんなのはバイク用品店のピットサービスにでも任せておけば宜しい。
で、少しでも軽く、と削れそうな所をリューターで削り、ペーパーでピストン内側のフライス目を消し、最後にブラスト。最初からスカートはフライスで肉抜きしてあるし、ピンボス付近は形状的にあまり削れない。T型ピストンみたいに、というかME06やME08の様にピンボスの下のスカートを削り取ってしまおうかとも思ったが、何れにせよ大して重量は減りそうに無いのでヤメ。それでも2gという大幅な軽量化(苦)を施して245gピストンピンとピンクリップ含めて303g。もしもMD30のピストン周り1式の重量をご存知の方いらっしゃいましたら、是非お教え下さいませ。

Epsn2423

ピストントップは圧縮比を考慮してペーパーで磨るのは最小限に留めたが、S/V比を向上する為に鏡面に仕上げた。

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スペアEGの作業再開

2006-11-12 20:17:41 | XR250

塗装したフレーム(誰だっ、ス○ベ椅子とか言う奴は!? スターウォーズのC-3POとかも言われたな)を硬化乾燥させている間に、随分長く放置していたスペアエンジンの作業を再開。
※二液ウレタンは目安としては乾燥に最低二日掛かる。気温が低いと硬化反応が遅いので、これからの寒い時期は大事を考えて一週間位放置した方が良いと思う。俺は塗装時に余った塗料(当然硬化剤を入れたタイミングが塗装した物と同じ)を取って置き、これが硬化したら塗装した物もOKと判断している。

さて、一体何時から放置してあったのかというと、クランクケースを合わせたのが9月6日、ボーリング加工を終了したシリンダー等を引き取って来たのが9月13日。作業はこの後、二ヶ月も完全に止まっていた

Epsn2374

とにかく各部品の加工を全て終わらせて、「後は組むだけ」という状態にしたいので、バルブのポリッシュと磨り合わせを行う。
ビニールテープでバルブステムのガイドに飲み込まれる部分をマスキングしてハンドドリルにチャッキング、砥石やサンドペーパー、コンパウンド、ピカール等で磨くだけ。ボール盤はトルクはあるものの回転が遅いので、6.5ミリチャックのハンドドリルの方が作業は速い。

Epsn2396

磨り合わせを手作業で行う場合は、普通は「タコ棒」と呼ばれる棒の先っちょに吸盤のついた道具を使うが、俺は使わない。明確な理由は無い。ただ、昔読んだ本で「プロのチューナーはこうやる!!」(ホントにか?)みたいに紹介されていたのを真似たのだが、慣れてしまってコッチの方が楽に感じる。
方法は左手でバルブステムを突き上げ、右中指でバルブの傘を回転させながら叩きつけるだけ。「カポン! カポン!」という感じ。シートカットせずにやると単気筒エンジンでも半日掛かりだが(というか、ホントはそれ自体がオカシイ)、キッチリ三面カットした物はアッちゅー間。10分掛からない位だった。
※光明丹による当たり位置の確認は既にやってあった。

Epsn2403

磨り合わせは作業その物が目的ではなくて、バルブで燃焼室を密閉させる事が目的である。
チェック方法は色々あるが、今回は下記の方法で行った。
各バルブをバルブスプリングはセットせずに各所に挿入。即ちバルブは自重にてポートを塞いでいる。燃焼室にスポイトを使用して塗料シンナー(一般的には灯油を使うケースが多いと思うが、今年は未だ買ってないので。塗料シンナーは特性が比較的灯油に近い)を注ぎ込む。全く漏れは無い(さすがに30分程度放っておいたら、漏れていた)。バルブスプリングがセットされてないのが鏡で判る。

Epsn2404

それと、このエンジンをバラした時に、ヘッドに折れ込んだボルトがあったのを忘れていた。
完全に齧りきってしまったネジはエキストラクタ等でもまず抜けないので(エキストラクタが折れてオワリ)、ボール盤でドリルを揉み込んで、一回り大きく抉り出した。リコイルで補修するのだが、M6用のリコイルの下穴は6.3との指示(アルミの場合は実際にはコレより小さくても大丈夫)なので、穴がこれ以上広がってしまうと一巻の終わりだから注意が必要。リコイルは最初にキットを買うのが高いが、一箇所当りの単価は非常に安い。しかもアルミ鋳物にタップを立てるよりも強度があるらしいので、M6だったら持っていても損は無い。うろ覚えだがリコイルキットは普通のタップとパイロットタップ(先端側が一回り小さい別サイズのタップになっており、傾きにくい)と二種類あるが、普通のタップの方で充分。俺はスコヤ等で直角を見ながら施工する。

これでヘッドは準備OK!

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アクセスありがとうございます。

2006-11-11 21:03:06 | チョイ毒エッセイのようなもの

突然のようでスミマセン。

このブログ、知人以外で誰か定期的に見て下さっている人っているんスかね?
俺自身、人のブログはちょこちょこ見たりするんで、全く誰も見てないとは思わんが。

こんな事を突然書いたのは、アクセスカウンターについて不思議に思ったので。
今日は午前中からヤケにカウンターの数が上がっていくのが速かった。多分全国的に天候が悪いのが影響しているのでしょう。過去平均では月・火曜日のアクセスが多く、週末は少ない。

このブログを開設した当初は所属するレーシングチーム(爆)の連絡用掲示板(メンバー以外は閲覧出来ない)にのみLINKを貼り、最近になって「ないとーさん」のブログをLINK。ちなみに我がチームのメンバーは異常にネット不精が多く、殆ど見てないと思われる…何せチームの連絡用掲示板にすら書き込まねえ(泣)。

つまり、このページを見て下さっている方の殆どは検索で来ている事になる。最近はRSSリーダーを使う人も多いと思う。で、一旦見た事のある人が登録していて、俺が記事を更新すると見てくれたりするのであろう、更新した日や次の日はアクセスが多い。
最近では坂内2DAYSエンデューロ(坂内24時間エンデューロ)以降、アクセス数が増えたなあ…ありがとうございます

まあこのブログは俺自身の備忘録であり、チームの掲示板に個人的な事をあまりに書き込むのもどうかと思ったのもあり、仕事やその他の付き合いの人達に「何となく」でも俺の日々の活動を報告するつもりでもあり。必ずしも人気ブログになろうとしている訳では無いのだが、読者がいる事は意識しているし、俺だったらこんなウェブサイトやブログがあったら必ず見る!みたいな内容にしようとは常に思っている。※俺自身は多くの人向けというよりも、コアな情報を求めている人の参考になればと思っている…

知人以外からコメントがあまり来ないのは(笑)、最大は俺の文章の言葉尻がキツい事にありましょう。スミマセン、あまり絵文字とかスラングとか○ちゃん○る用語とかが好きではないので。
また、検索で来た人も、あまりの文字の多さに面食らって、内容を読んでないのか(爆)?

最近は俺自身、元は全く興味が無かったXRをイジっているので、当然XRに纏わるキーワードで検索するし、気になったページは定期的にチェックもする。っつっても、コメント等書き込んだ事はありませぬが。

ん~~~。我社からかなりの至近距離に、非常に意識してるショップもある。坂内2DAYSエンデューロにも毎年出てるし、我がチームのメンバーN目君は直接面識もあるようだ。XRがウリである事も理由の一つだが、俺が以前から目標にしてきた事を実現してしまった(しかも最近第二回を)ので、俺は一方的に相当なライバル視をしている。(※ライバル視であって、敵対視ではありませぬ。要するに認めているという事ですな、悔しいですが)今更シッポ振るのも癪だし、何か全く別のアプローチを考えなければ…。
余談ですが、ここのお隣さんの看板は、随分昔に俺がサラリーマンだった頃に施工した物。どうでもいいか。

11月12日加筆:そんな訳で(?)突然やたらにPOPなデザインに変更しやした。OCNブログのテンプレートにはなかなか気に入ったのが無い。オリジナルデザインにするには契約変更しなきゃイカンらしい。全体的な機能としても、比較的お仕着せな部分が感じられる。

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見た目一新

2006-11-09 20:03:36 | XR250

メインフレーム、シートレールその他小物類に二液ウレタンのトップクリヤーをガン塗装した。
メインフレームは金色でーす。

Epsn2370

幼稚園児の頃に先生に「みんなは何色が好き~?」とか聞かれて、皆が赤とか青とか答えている所を、俺は「センセー、センセー、オレ、金色!金色!」とか言って先生を困らせる、イヤなガキだった(爆)。何度か廊下に放り出された記憶がある。まあいいか。
塗ったのはシャンパンゴールド系では無くて、金閣寺とか安土城、クレオパトラなゴールドであります。

それと、XRとは関係無いのだが、従来使ってきたコンプレッサーをサブタンクに改造した。ちと勿体無い様な気もしたが・・・。

Epsn2369

実はこのコンプレッサーは随分前からレギュレーターの調子が悪くて、修理に金使う位ならば・・・と、半年位前に三相200V3馬力のコンプレッサーを導入した。最近はホームセンターでも100V1馬力程度のコンプレッサーが1万円位から売っているので、いずれ外現場持ち出し用として買うつもり。仕事でも極稀に外現場にてコンプレッサーが必要になる時がある。外仕事では各種ハンドツール系かガン塗装程度なので、大したコンプレッサーは必要ない。むしろタンク容量の方が問題になる。タンクのデカいコンプレッサーは重いので、持ち運びには適さない。そんな訳でサブタンク化する事にしたのだ。タンク容量は約60リッター。
ちなみに吸い上げ式のサンドブラスターでは前出の三相200V3馬力コンプレッサー直結&フル稼働でやっと使える位。とりあえず使える程度で良ければ最低で1馬力必要。でも直ぐにエアが足りなくなってしまうので小物のブラスト位にしか使えない。長時間の連続運転をする場合は、サブタンクを咬ませても全く無意味。本当に効率良く使おうと思ったら、やはり直圧式のブラストじゃないとダメらしい。ブラスト以外の作業では本当に連続してエアを使う物は余り無いので、個人の趣味レベルならばホームセンターの1万円位の物で充分。ガン塗装するならばサブタンクがあった方が良いが、それ以外ではまず要らないと思う。

あと、XRの外装。

Epsn2372

一体このXRのデカールを貼りかえるのは何回目なのか? シュラウドはこれで4セット目、リヤフェンダーは2枚目。デザイン的には今回もレイアウトは変えずに色のみの変更。俺のXRは一応、我社の走る実験室。マテリアルは毎回変えてます。
全く新しい試みとしては、ミラーシルバーを使った事。このデカールは大型の溶剤系インクジェットでプリントしているのだが、業務用インクジェットでも卓上型の物と同じでCMYKのインクをその名の通り吹き付けて作画している。データがありさえすれば単品製作だろうが量産だろうが可能なのだが、シルク印刷等に比べた時の欠点の一つに「CMYK以外の色が出ない」というのがある(例外もあるが、一般論として)。
今回のミラーシルバーは、インクジェットプリントした上に、同じデータからカッティングで製作したミラーシルバーの切文字を貼った後にラミネートを施工した物。暫く使ってみてから今後の展開を考えます・・・って、もしかして商品化するつもりなんスか、シャチョー(俺)!!

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トヨタ博物館

2006-11-07 12:52:58 | チョイ毒エッセイのようなもの

日曜日にトヨタ博物館にチビを連れて行ってきた。
何とコレだけ近い距離にありながら、行くのは初めて。

Epsn2365

ここは俺が大学生の頃にできたのだが、その学校ってのが多分トヨタ博物館から一番近い大学。元々豊田市の鞍ヶ池と云う所にある施設(現在もトヨタ鞍ヶ池記念館として残っており、こちらは『トヨタ自動車』という会社の歴史を展示紹介するのがメインの様だ)の、車両展示を移設するスタイルで造られたと記憶している。
鞍ヶ池にはそれ以来行った事が無いが、当時は大学の通学途中に位置しており、施設(公園)全体が無料だったので、一人で芝生に寝転がりに行ったり、当時の彼女と無料の動物園・植物園に行ったり。また峠・・・と表現したら良いのか、一応小僧が集まる様なワインディングがあったので、レースとかには全く興味は無かったのだがバイク乗りの身だしなみ的(?)に走ったりもしていた。
その鞍ヶ池の一角に、このトヨタ博物館の前身的な存在の施設があり、ここも無料だったので良く行ったものだ。

2000GTが好きだったのだ。記憶がかなり曖昧だが、確か2台置いてあった様な気がする。
別に旧車が好きな訳でも無くて、俺は「スーパーカー少年」であり「サーキットの狼世代」だったのである。
当時好きだったのはカウンタックLP500とかポルシェ・ターボ、ロータスヨーロッパ、ディーノ246GTだが、当たり前だが街中を走っている姿は見る事はできなかった。
身近な憧れとしては、やっぱり国産車。トヨタ2000GTは当時ですら既に「幻の・・・」と言われていたので公道では見た事は無い。
セリカLBとか、エスハチ(ホンダ車の中で数少ない、俺が好きな車)、ギャラン、117クーペ、コスモスポーツやサバンナRX-3・・・。
中でもフェアレディ240Zが好きだった。外車で良く見かけたのはスティングレーかな。

トヨタ博物館は、クルマ好きな友人が「(クルマ好きは)必ず行っておくべきだ」と言っていたが、必ずしもクルマ好きじゃ無くてもOK。
AA型乗用車のレプリカとか、俺でも2~3日で造れそうな蒸気自動車とか。当時の時代背景と一緒に展示されており、むしろそちらを見る方が楽しい。
う~ん・・・俺は、今は亡きオヤジとオフクロを連れて来たかったと感じた。

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フレームをブラスト

2006-11-04 23:22:59 | XR250

フレームをブラスト掛けする。

最大の問題点・・・それはキャビネットにフレームが入らない事。
実はシートレールも入らなかったのだが、少々工夫して加工した。

現在、直圧式のブラスターを製作中っつーか、途中で放りっぱなし。XRのフレームも普通に入る位のデカいキャビネットの予定で、アリ地獄部分は出来上がっている。仕事が忙しかった事もあるのだが、直圧タンクを造る為に取引先の鋼材屋さんに「太い丸パイプの端材、在庫してないですか?」と聞いたら、「在庫あるけど、積み重ねた一番下だから当分待ってくれ」と言われて、そこでストップ(笑)。

キャビネットが完成するまで待つ訳にもいかないので、段ボールで作ってみた。
現在製作中のキャビネットの製作をヤメようかと思う位に、ノープロブレム。

Epsn2360

現状の吸い上げ式のブラストは、非常に効率が悪い。旧塗装を剥がす事が目的であるならば、スケルトン(塗装剥離剤)とペーパーを使って、全くの手作業で行った方が速い位である(ちと大袈裟か)。が、ブラストはそれ以上に別の効果がある。塗装のノリがバツグンに良いのであります。
カスタムマシンの外装部品なんかは、各部品の元々からの微妙な波打ちを修正する為にプライマー・サフェーサーを吹くのが普通だが、特にそこまでの仕上げを要求されない部品に関しては、ヘタにプライマー(ラッカーなんかの)を塗っているよりも、ブラストしてイキナリ二液性ウレタンを本塗りした方が密着が良い。

今回は散々考えた結果、ジンクリッチを塗装。防錆・密着・耐熱などの面で優れているが、普通の塗料に比べてチョット塗りにくいのと、お高いのが難点。車両塗装ではあまり使わない物だと思う。

フレームは大幅な軽量化を達成。切り落とした部品は写真参照。シートレール分を含む。紛失した物もアリ。

Epsn2363

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