ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

藁の盾

2014年06月01日 | ミステリーぽい映画

昨日,TVで放映された映画「藁の盾」を見てみた。

思いのほか、おもしろく見れた。

昨年、上映されて、カンヌ映画祭では酷評されたらしい。

ストーリーは、「この男を殺して下さい。名前・清丸国秀。
お礼として10億円お支払いします。」という衝撃的な広告が
全国の主要な新聞に一斉に掲載される。

全国の国民、警察官などの中にも敵がいるかも知れない
懐疑心の中で、九州から東京に5人の警官・SPが、命を
かけて護送するというものだ。

清丸は、何人かの少女を残酷にも撲殺した狂人だが、
孫娘を殺された政財界の大物が、懸賞金をかけたのだ。

おそらく、テーマは、このような死刑にしても罪をつぐなえない
ような人間をいのちをかけて守る必要があるのか。
ということではないだろうか。どうせ、死刑になるのだ。

そうは言っても、職務についたものは、誇りにかけて、
お金に買収されることなく、職務をまっとうするのが、
人間の価値だと言いたいのだろうか。

また、復讐からは何も生まれない。法律にもとずいて、裁くのが
法治国家であることはわかってはいるが、そうはいっても、
精神鑑定から、死刑にならない可能性に納得できない
事件も多々記憶する。

そういった問題をアクションシーンとサスペンスと合わせた
エンターテイメントにしてしまうのが、三池作品ということだろう。

アクションシーンの一部は、日本では許可されず、
台湾までいって撮影したというのが話題になった。

ストーリーは、ちょっと、荒唐無稽だが、おもしろく見れた
のは、やはり、配役によるのだろうか。

特に怪演の10億円の懸賞金を出す大物、山崎勉や、
護送される狂人、清丸こと、藤原は、すごい。

この映画を海外で評価してもらうのは、難しいだろう。
テーマの重みから、テーマを更に強調して、名作にするのも可能だろうが、
非常に重苦しくなるので、エンターティメント化したのは、正解かも知れない。

SPの松島菜々子が、油断して清丸に殺されてしまうのには驚いた。
命がけで守った松島を何故、殺したのか詰問され、「だって、おばさん
臭いだもの。」というセリフは、更に驚いた。記憶に残る名セリフかも知れない。

よく松島菜々子は、この役を受けたものである。絶賛!


 


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