副題では、トールオークスの秘密と書かれている。
英語の表題は、単純に、TALL OAKSとアメリカ
西海外の地名だけだ。
読売新聞の書評でおすすめであり、CWA(英国
推理作家協会)新人賞受賞作だ。
CWA受賞作では、たぶん、読んだのは初めて
かも知れない。
いたって平和な小さな町で、三歳の子供が、
嵐の晩に忽然と消える。
住民総出で、捜索するも手掛かりも出ない中で、
母親は、毎日のように各家を訪問したり、ポスター
を貼り続ける。
奇妙な住人たちが描かれ、とても、悲惨な子供
の失踪事件とは、違ったコミカルな場面も多い。
多くの容疑者や怪しい人間も描かれるが、誰も
予想できない真相が姿を現す。
単純などんでん返しを狙った作品ではなく、
不思議なことに、人間の闇と光が描かれている
のに好感が持てる作品となっている。
不思議な味わいの作品だ。
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