米澤穂信は、今、最も注目している作家の一人だ。
2015年に三つの年間ミステリーランキング一位に
輝いた記念碑的傑作と言われる「王とサーカス」
を読んでみた。
この作家は、前回読んだ短編集「満願」の中にも、
海外のビジネスマンを主人公にしていた短編があった
と記憶するが今回も、ネパールが舞台となる。
ネパールの2001年に実際に起きた国王他が射殺された
事件の渦中に、ネパールにきていた主人公は、取材に
走る。
その中で、ある死体が転がっている現場に行き会う。
読んでみて、まったく、新しいスタイルのミステリー
だと思った。いわゆる現実の事件の渦中で、同時に
起きた別の事件の犯人、関連性を追いかけるのだ。
その発想には、どぎもを抜かれた。リアリティーと、
ミステリーの謎解きの要素もある作品なのだ。
また、別の作品も読んでみたいと考えている。
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