解説者の薬袋氏のはしがきで、英文法書の目的には、下記2つの種類がある。
1.ルールを調べる目的。
2.身につける目的。
ご存じの通り、名著、"英文法解説"は、1.に該当するが、2.に該当する
初心者向けの本著も江川氏は残していたのだ。
"英文法解説"は、高校3年の時に購入して、今でも持っている唯一の
本だ。正直言って、あまり英語の得意ではなかった自分には、
当時レベルは高すぎたかも知れない。
さて、 本著は、中学生か高校1年くらいの時に、持っていたら良かったなあ!
と感じる本だ。
AMAZONの書評には賛否があるが、中学の教科書として、使ったらいいのに
とか、英語の全体像が見えるという意見に賛同する。
説明の言葉も、非常にわかりやすい。とても、60年前の本とは思えない。
今日、一日で、流し読みしたのだが、英文の組み立てから入り、時制、関係代名詞
などについて、わかりやすく説明してあった。
あまり、細かすぎないようにしながらも、大事なところは、しっかりと説明するという
姿勢がありありと見られて、総花的でもなく、英語の幹が見えるように感じた。
英語の読解に困りそうな下記のような例文も豊富だ。
That church the tower of which(=whose tower)we see is very famous.
(塔の見えるあの教会は、非常に有名です。)
動名詞が動詞と名詞の性質をかねそなえていて、現在分詞が動詞と形容詞の性質
をかねそなえている。という説明もわかりやすい。
一方で、賛否の”否”のところでは、関係代名詞の制限用法の意味の違いを、もう少し記した方が
良いのではないかとか、レイアウト的には、文章が多く感じるので、見やすくできなかったかな
と言いたくもなる。
しかし、自分の生まれた頃にこの本が初版として出たと考えると、驚いてしまう。
それほど古くは感じない文法書だった。
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